2015年2月22日日曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年2月20日)

 2月20日のロンドン市場はユーロが上値の重い動き。ユーロドルは取引前半に1.13ドル台後半から1.13ドル台前半に下落。2月のドイツ製造業PMIは50.9、同月のユーロ圏製造業PMIは51.1と、ともにと市場予想を下回る結果。ユーロを下押しした。ただ、取引中盤に入ると、一部メディアがEU当局者の話として、ギリシャとユ
ーロ圏は合意が近いと報じると、ユーロドルは1.13ドル台半ば近辺に盛り返し。しかし、一方でドイツ政府報道官は、ギリシャの融資延長要請の条件に難色を示したドイツ・ショイブレ財務相と同国メルケル首相との間に見解の相違はないと発言したこともあって、ユーロは上値が抑えられたまま。後半に入るとユーロドルは再び1.13ドル台前半に下落した。

 ドル円は取引前半に119円手前から118円台後半に小幅下落したが、中盤以降は同水準で底堅く推移。この日開催されるユーロ圏財務相会合に対する警戒感から欧州株、日経平均先物はともに小安く推移。ドル円の重石となったが、米債利回りは下げ渋り。ドル円を下支えした。

 ポンドは下落。ポンドドルは1.54ドル台前半から1.53ドル台後半に下落した。1月の英小売売上高は前年比5.4%増、コア売上高は同4.8%増といずれも市場予想を下振れ。両指標とも前月分も下方修正され、ポンドは指標発表後に下落した。


 NY市場はドル円、ユーロドルともに取引前半に下落した後に、取引中盤に持ち直す動きとなった。取引前半のドル円は118円台後半から118円台前半、ユーロドルは1.13ドル台前半から1.13ドルちょうど近辺にそれぞれ下落。ユーログループのデイセルブルム議長は、日本時間午後11時としていたユーロ圏財務相会合の開催時刻を日本時間21日午前零時半に変更すると発表。マルタの四クルーナ財務相はドイツと同国に賛同する諸国はギリシャが金融支援延長に必要な条件を受け入れなければギリシャのユーロ圏離脱を容認する考えだと発言。これを受けて米債利回りは低下し、ユーロは下押し圧力が強まった。

 しかし取引中盤に入り、フランスのオランド大統領がギリシャのユーロ圏離脱シナリオは検討されておらず、ドイツ政府の目標は常にギリシャがユーロに留まることを前提としていると発言。ユーログループのデイセルブルム議長もギリシャ協議は難航していることを認めながらも、楽観的な部分もあると発言。数時間以内に結論を申し上げたいとも述べると、ユーロドルは1.13ドル台後半に反発。ドル円も米債利回りが下げ止まった
ことから118円台後半に上昇した。取引後半に一部メディアがギリシャ当局者の話として、ユーログループは合意に達した模様と報道すると、ユーロドルは1.14ドル台前半まで急伸。その後、ユーログループは正式にギリシャ支援プログラムを4カ月延長することで合意したと発表。ただユーロドルは材料出尽くしから同発表後、1.13ドル台後半での推移となった。

 ドル円は取引後半に118円台後半から119円ちょうど近辺に上昇。フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁は利上げ時期などをめぐる市場とFRBとのとの認識の違いは小さいものではないと発言。FOMC議事録への市場の反応は直近の米雇用統計の強さを無視しており、3月FOMCでの「辛抱強い」の文言は何とかしなければならないだろうとの見方も示した。またセントルイス連銀のブラード総裁は3月FOMCで「忍耐強い」の表現を取ることが大切だと発言。ゼロ金利解除の機運は高まっているとも述べ、米利上げ開始観測をサポートした。取引終盤にはユーロ圏財務相会合でのギリシャ支援プログラムの延長が決まったことを受けてドル円は119円台前半に上昇したが、引けにかけては119円ちょうど近辺での推移となった。

 カナダドルは下落。ドルカナダはNY市場取引前半に1.24台前半から1.25台前半に急騰。取引中盤には一時1.25台後半まで上昇し、その後も1.25台前半でのもみ合いとなった。昨年12月のカナダ小売売上高は前月比2.0%減と市場予想を上回る落ち込み。カナダ中銀による追加利下げ観測を強めた。

 プロッサー、ブラードの両連銀総裁はいずれもタカ派として知られているものの、両者の発言にはFOMCの利上げ開始に対する前向きな姿勢が感じられる。米景気は堅調を維持。26日に発表される1月の米CPIは総合指数が前年割れとなるものの、コアは前年比+1.6%と前月と同じ伸びを維持する見込み。米利上げ開始観測が引き続きドルをサポートすると思われる。

 ギリシャのユーロ圏離脱懸念はとりあえず後退したことになるが、ギリシャが履行すべき改革の詳細は未定。支援プログラムの延長はあくまで暫定合意であり、ギリシャが23日までに提出する改革案の内容によっては支援延長の破棄もありえる。ユーロ相場は引き続きギリシャ関連に関する情報や報道に脆弱な動きを示すだろう。

 日本では27日に1月のCPI、鉱工業生産、失業率など重要指標が発表される。コアCPIは前年比+2.3%と前月から鈍化する見込み。前月比+3.0%が見込まれている鉱工業生産も弱い結果になると、日銀の追加緩和期待が強まる展開も考えられる。

よい週末をお過ごしください。

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