2015年2月25日水曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年2月24日)

 2月24日のロンドン市場はドルがじり高の動き。ドル円は119円台前半から119円台後半に上昇した。FRBイエレン議長の議会証言で利上げ観測が強まるとの見方がドルをサポート。ただ米債利回り、欧州株、日経平均先物はいずれも動意薄。取引後半に入ると、ドル買いの動きも一服し、ドル円も様子見姿勢が強まった。

 ユーロドルは1.13ドル台前半から1.13ドルちょうど近辺に下落。ユーログループのデイセルブルム議長はギリシャ政府から改革表を受け取っており現在検証中であることを表明。ギリシャは債権国に対してさまざまな誓約を立てており、内容はポジティブだったと述べたがユーロドルはドル買い優勢の動きとなった。

 ポンドは方向感に欠ける動き。ポンドドルは1.54ドル台半ばを挟んでの推移が続いた。BOEのフォーブス委員は基調的なインフレ圧力が増す公算が大きく、政策金利の次なる動きは引き上げになるだろうと発言。同中銀のウィール委員も市場が想定するよりも早い時期に金利を引き上げる必要があるかもしれないと発言。ポンドを下支えした。

 NY市場はFRBイエレン議長の議会証言を受けてドルが下落した。取引前半のドル円は119円台半ば近辺で膠着感の強い動き。12月のS&Pケースシラー住宅価格は前年比+4.46%と市場予想を上回ったが市場の反応は限定的だった。

 FRBイエレン議長は米上院銀行委員会の証言の冒頭で利上げ開始に向けどのような準備を進めるかについて説明。FRBは政策金利の先行きを示すフォワードガイダンスの「忍耐強くいられる」との文言を削除し、どのFOMCでも利上げ決定が可能な段階に移行すると述べた。これを受けてドル円は119円台後半に上昇。しかし、その後、同議長は、フォワードガイダンスの変更は、FOMCが数回の会合で必ず目標レンジを引き上げると解釈されるべきではないと強調することが重要と発言。米経済については、労働市場の回復が実感でき、主要経済指標も堅調なペースで上向いていると指摘したものの、労働市場は完全な回復には至っておらず、世界経済が期待されたほど強くないこともあって、米経済見通しは幾分かげりを見せているとの認識を披露。3月FOMCでのフォワードガイダンスの変更が6月の利上げを意味するものではないことを示すとともに、米景気に対する認識が慎重だったことから、ドルは一転して売りが先行。ドル円はイエレン議長の証言中に119円ちょうど近辺まで下落。証言終了後も米債利回りの低下が続いたことから取引後半には118円台後半に下落したが、終盤には119円ちょうど近辺に持ち直した。

 ユーロドルはNY市場に入ると1.13ドル台前半に上昇。一部メディアはギリシャ政府が提出した改革表には滞納税の徴収強化や税制改革、歳出の聖域なき見直しなどが盛り込まれ、貧困対策が放漫財政につながらないことなども明記されたと報道。最低賃金引き上げは、EUなどと協議のうえで決定するとも報じられた。ユーロ圏財務相は、イエレン議長の議会証言前にギリシャ政府による改革表の内容について協議。支援延長を承認したと発表した。その後、ユーロドルはFRBイエレン議長の議会証言を受けて1.13ドルちょうど近辺に下落した後に1.13ドル台半ば近辺に急反発するなど荒い値動き。同議会証言後は、1.13ドル台前半での推移となった。

 カナダドルはカナダ中銀のポロッツ総裁の発言を受けて上昇した。カナダ中銀のポロッツ総裁はカナダ経済は2016年末にはフル稼働状態に達すると発言。利下げは保険的な意味合いが強く、原油価格の変動に対する経済変動に対応するための時間を買ったようなものだと述べた。また原油安の負の影響は即時に現れる一方、正の影響は徐々にしか現れないと発言。原油安はカナダの金融安定化のリスクであるとの認識も示したが、追加利下げの可能性については特段の言及がなかった。同総裁の発言を受けてドルカナダは1.26台前半から1.25ちょうど近辺に急落。その後は同水準でもみ合ったが、取引終盤には1.24台後半に下落した。

 FRBイエレン議長は証言内容で、たとえフォワードガイダンスの変更があったとしても、機械的に2会合後の利上げが決まるわけではないことを強調。利上げのタイミングについて自由度の高い状態を維持することを狙ったと思われる。ただ、米景気認識については、市場が想定していたよりも弱い印象。6月の利上げ開始観測を後退させるのに十分な内容だったといえる。ただ米債利回りの低下は比較的限定的で、3月FOMCでフォワードガイダンスが変更されるとの見方は続いている様子。本日東京市場でのドル円は下値を固める動きが強まると予想される。一方、ユーロはギリシャ政府による改革表が承認されたこともあって対ドルで底堅い動きとなる見込み。アジア通貨も米債利回りの低下を受けて対ドルで底堅い動きが期待される。

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