2015年3月19日木曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年3月18日)

 3月18日のロンドン市場はドル円が121円台前半でじり安の動きとなった。この日の欧州株と二期平均先物は下落基調で推移。米債利回りも取引後半に入ると小幅下落。米FOMCを控え様子見姿勢が強まるなか、ドル円は上値の重い動きとなった。

 ポンドは英経済指標とBOE議事録を受けて下落。ポンドドルは1.47ドル台半ば近辺から1.46ドル台前半に下落した。2月の英失業率は2.4%と市場予想通り前月から低下。同月同国の失業保険申請件数は3.1万件減と市場予想を上回る減少となり、前月分も減少件数が上方修正された。ただ1月の英週平均賃金は前年比1.8%増と市場予想に反し前月から鈍化。同時に発表されたBOE議事録では金融政策の現状維持が全会一致での決定であったことを示した。同議事録では2月と同様に2人に委員が微妙なバランスの決定だと指摘。ただ前回会合で示された、次回の金融政策の変更は緩和になる可能性がある、との見解は今回の議事録では示されなかった。短期的にはユーロ圏と比べ堅調な成長見通しが示される一方、ポンドに上昇圧力がかかる可能性があることを指摘。ポンド高によりCPIがインフレ目標を下回る期間がより長期化し、低水準のインフレ期待が継続するリスクが高まる可能性があるとした。

 NY市場ではFOMC結果発表前からドルが軟調な動き。ドル円は取引前半こそ121円台前半で動意に欠ける動き。しかし取引中盤に入ると米国株が小幅下落し、米債利回りも上値の抑えられる動きとなったことからドル円は120円台後半に下落した。一方、ユーロドルは取引前半に1.06ドル台前半から1.06ドルちょうど近辺に下落したが、中盤には1.06ドル台前半に反発。後半に入りFOMC結果発表前には1.06ドル台後半と、この日の高値を更新した。


 取引後半にFRBはFOMC声明を発表。同声明では全会一致で利上げに「忍耐強くなれる」(can be patient)との文言を削除。ただ4月のFOMCでの利上げの可能性は低い(unlikely)との表現も挿入され、2%のインフレ率の回復へ合理的な確信(reasonably confident)が得られたうえで利上げに踏み切るとした。同時に発表されたFFレート見通し(中央値)では、今年末が0.625%、来年末が1.875%といずれも前回12月発表時の1.125%、2.50%から下方修正。GDPやインフレ見通しも前回から下方修正された。

 FOMC声明で「忍耐強くなれる」の表現が削除されたことから、FOMC結果発表直後は、ドル円が121円ちょうど近辺に上昇するなどドル買いで反応。しかし、FFレート見通しなどが下方修正されたことで米債利回りは急低下。為替市場では一転してドル売りが先行し、ドル円は取引終盤に120円ちょうど近辺に下落。引けにかけては一時119円台前半と2月27日以来の安値に下落。すぐに119円台後半に反発したが上値は抑えられた。

 一方、ユーロドルは1.08ドルちょうど近辺に上昇。いったん、1.07ドル台半ば近辺に反落したが、取引終盤にかけてドル売りの動きがさらに強まり、引けにかけては一時1.10ドル台前半と3月5日以来の高値に上昇。その後1.09ドル台前半に反落した。

 カナダドルは上昇。ドルカナダは米FOMC結果発表前に1.28台ぜんはんんから1.27台半ば近辺に下落。FOMCを受けて1.25台半ば近辺と3月6日以来のカナダドル高水準に達した。ただ1月のカナダ卸売上売上
高は前月比3.1%減と市場予想を大きく上回る落ち込みとなった。

 SEKはスウェーデン中銀の利下げを受けて下落。EUR/SEKは9.17台後半から一時9.35ちょうど近辺まで上昇。ただNY市場中盤以降は上値が重くなり、引けにかけては9.31台後半での推移となった。スウェーデン中銀(リスクバンク)は臨時の金融政策決定会合を開催し、政策金利(レポレート)を15bp引き下げマイナス0.25%にすると発表。また100億クローナの国債買い入れに追加する形で300億クローナ規模の国債購入を実施する方針を示した。同中銀は声明でクローナが短期的に上昇を続けた場合は、インフレが上向きに転じた流れが途切れ、十分に速いペースで上昇しなくなる可能性があると指摘。その上で、要ならば一段の措置を講じる用意があり、さらなる利下げや追加の国債購入、銀行を通じた企業への貸出プログラムなどの措置が可能とした。また、為替介入や、他の種類の資産を買い入れることも可能な措置に含まれると説明した。

 FRBイエレン議長はFOMC結果発表後の会見で利上げの時期について明確な見通しを示すべきではないと発言。また「忍耐強くなれる」の文言削除はFOMCの焦りを意味しないとも述べ、早期の利上げを否定する姿勢を示した。ただ一方で6月会合での利上げの可能性を否定しないとも明言。先日の議会証言と同様に金融政策の決定に関し、一定のフリーハンドを確保することも忘れていない。ただ米国債利回りは大きく低下。本日東京市場でもドル円、ユーロドルともにドルの上値が抑えられる動きが続きそうだ。一方、アジア通貨は米債利回りの低下を受けて対ドルで上昇する見込みである。

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