2015年3月3日火曜日

豪ドル売りポジションの絶好の機会を作ったRBAの金利据え置き決定

 豪中銀(RBA)は3日、政策金利を2.25%で据え置くことを決定した。市場予想では25bpの利下げを見込む者が過半を占めていただけに、機械的にみれば、今回の決定は予想外といえる。

 RBAは今回会合の声明で、豪融資が住宅向け貸出を中心に緩やかな伸びを示しているとし、シドニーではこの数カ月、住宅価格が引き続き大幅な上昇を続けていると指摘。RBAは住宅市場に起因すると考えられる経済リスクを評価し、食い止めるために他の当局と協力していると説明した。たしかに昨年12月の豪住宅ローン金額は前年比4.5%増と11月の前年並みから一転して加速。1月の豪住宅建設許可件数も前年比9.1%増と、前年割れの市場予想に反し高止まり。政策金利が過去最低に引き下げられたことで、RBAは住宅バブルの再燃を懸念する姿勢を示したともいえる。

 しかしRBAは同じ声明で、豪内需の伸びは総じて非常に弱く、トレンドを下回るペースでの成長が続いていると指摘。豪ドルは対米ドルで大きく下落したものの、他通貨に対しては米ドルほど下落していないとの認識も示し、商品市況が大きく下落している点を踏まえると、豪ドルは経済のファンダメンタルズから推計される水準を引き続き上回っているとした。

 声明文の最後の段落では、政策金利を据え置く理由として、前回会合で金融政策を緩和した(利下げした)ことが明記されたが、今後については、持続可能な需要の伸びを促進し、目標に沿ったインフレ率を達成するため、政策の追加緩和が適切となる可能性があると明言。今回会合の声明文は、住宅バブルの再燃を指摘した部分を除けば、総じてハト派的な内容だったといえる。

 声明文を見る限り、今回の金利据え置きは、単なる様子見の域を出るものではなく、これで利下げが打ち止めになったと考えるのは早計だろう。今後の豪景気次第とはいえ、RBAは早ければ4月の会合で追加利下げに踏み切ることも想定すべきだ。

 RBAの金利据え置き発表後、豪ドルは買いが先行。豪ドル/ドルは0.77ドル台後半から0.78ドル台前半に急伸。豪ドル円は93円ちょうど近辺から93円台後半に上昇した。ただ、今後の追加利下げを考えれば、今回の市場の反応は豪ドルの売り(ショート)ポジションを構築する絶好の機会を与えたと思われる。明日(4日)には昨年第4四半期の豪GDPが発表される。市場予想では前年比2.5%増と1年ぶりの低成長が見込まれているが、ここで市場予想を下回る伸びとなれば、市場はRBAの追加利下げを織り込み、豪ドルは再び売られるだろう。

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