2015年4月16日木曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年4月15日)

 4月15日のロンドン市場はユーロが売り優勢の展開。ユーロドルは取引中盤までに1.06ドル台後半から1.05ドル台後半に下落。後半は1.06ドルちょうど近辺に反発したが、上値は抑えられた。ギリシャ協議は目立った進展がないまま。ギリシャ政府は、昨年の財政赤字がGDP比3.5%だったと発表。欧州委員会と1.6%と予想していた。独系メディアはギリシャがデフォルトに陥った場合もユーロ圏にとどまることが可能になる計画の策定にドイツ政府が取り組んでいると報道。最悪の場合、ドイツ政府がギリシャのユーロ圏離脱を受け入れる用意があるとも報じられた。ECBは市場予想通り3つの政策金利をすべて据え置くと発表した。

 ドル円はじり安の動きが続き、119円台後半から取引後半には119円台前半に下落。ただ終盤には米債利回りの上昇もあって119円台半ば近辺に小幅反発した。欧州株、日経平均先物ともに底堅く推移したものの、ギリシャのデフォルトや米景気の減速に対する懸念が強いまま。ドル円は上値の重い値動きとなった。



 NY市場はドルが下落基調の推移となった。ECBドラギ総裁は取引前半に会見を開催。同総裁はECBが導入した金融政策措置が奏功していることを示す明白な証拠があると発言。景気回復は広がりを見せ、徐々に勢いを増していくだろうと述べたものの、資産購入は2016年9月末まで継続することになっており、インフレ動向に持続的調整が見られるまで継続すると言明。プログラム開始から1カ月しかたたないうちに、早期の出口政策の可能性に注目が集まったことには、率直に言って非常に驚いていると付け加えた。また購入対象の債権が不足するとの懸念に対し、同総裁は誇張されていると指摘。プログラムは十分に柔軟性があり、状況が変われば調整は可能とし、購入対象を広げる効果を持つ中銀預金金利の引き下げを明確に否定した。ギリシャについては、銀行に支払い能力があり適格の担保がある限り、流動性供給を続けるとの方針を改めて表明。より正常な資金調達の仕組みに戻れるかどうかは、完全にギリシャ政府にかかっているとも述べた。なお会見初めに、会見中に何者かが乱入し、会見が中断するハプニングが発生。ただ、乱入した人物は取り押さえられ、ドラギ総裁は無事。2分後に会見は再開された。

 ECBドラギ総裁が中銀預金金利の引き下げを否定したことで、ユーロドルは1.06ドルちょうど近辺から1.06ドル台後半に上昇。しかし同総裁会見が終了すると、ユーロドルは下落基調で推移し、取引中盤には再び1.06ドルちょうど近辺での推移となった。

 米国で取引前半に発表された4月の米NY連銀製造業景況指数は-1.19と市場予想に反し、4カ月ぶりのマイナスを記録。新規受注が-6.00、週平均就業時間が-4.26と弱い内容となった。ただ同指標発表後もドル円は119円台半ばでもみ合い。しかし、その後発表された3月の米鉱工業生産は前月比-0.6%と市場予想を上回る落ち込み。ドル円は119円台前半に小幅下落。その後、取引中盤は同水準でのもみ合いとなった。

 セントルイス連銀のブラード総裁は利上げがよくない反応を引き起こすリスクがあると発言。仮にデータが要求するなど、利上げ後に再びゼロ金利政策を実施することも可能との認識を示した。

 取引後半に入ると、ドル売りの動きが強まり、ドル円は118円台後半に下落する一方、ユーロドルは1.07ドルちょうど近辺に上昇。米財務省はG20に関し、各国はG20の為替に関する誓約を順守すべきとのコメントを発表。米国政府のドル高懸念を意識させた。終盤に発表された米地区連銀経済報告(ベージュブック)では米経済が大半の地区で拡大を続けたと指摘。12地区中8地区が経済は「緩慢」もしくは「緩やかな」ペースで拡大し、2地区は経済情勢が「横ばい」とした。ただ、工業製品の需要は「まちまち」とし、ドル高や原油安、厳しい寒さをマイナス要因として挙げた。米ベージュブック公表後、ドルはやや持ち直し、ドル円は119円台前半に反発。ユーロドルは1.06ドル台後半に小幅下落した。

 カナダドルはカナダ中銀の政策金利据え置きなどを受けて上昇した。2月のカナダ製造業売上高は前月比1.7%減と市場予想に反し前月比マイナスとなり、前月分もマイナス幅が広がる形で下方修正。しかし同時に発表されたNY連銀製造業景況指数も弱かったことから、カナダ製造業売上発表後もドルカナダは1.25台半ばでのもみ合いとなった。そのご発表された3月のカナダ中古住宅販売件数は前月比4.1%増と昨年5月以来の高い伸び。ドルカナダは1.25台前半に小幅下落した。その後、カナダ中銀は市場予想通り政策金利を0.75%で据え置き。同中銀は声明でインフレリスクは概ね均衡しており、原油価格下落の影響は年後半には消えると言及。成長率見通しは通期で下方修正したものの、主因は第1四半期の減速によるもので、第2、第3四半期は上方修正されるなど、カナダ経済の先行き期待を強める内容。カナダ中銀による追加利下げを後退させた。同中銀の発表を受けてドルカナダは下落基調が続き、取引後半には1.23ちょうど近辺と1月21日以来のカナダドル高水準に下落。終盤は同水準で小動きとなった。

 米景気の回復期待は強いものの、4月のNY連銀製造業景況指数は弱い結果。G20でドル高に関して協議される可能性も意識されるなど、ドル買いの動きは取りにくい。日銀による追加緩和観測は後退したまま。本日東京市場でのドル円は上値の重い動きが続くと予想される。一方、ユーロはギリシャのデフォルト懸念を背景に軟調な推移が続く見込み。アジア通貨は原油先物価格の上昇を受けて対ドルで弱含みの推移が予想される。

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