2015年7月9日木曜日

下値余地は依然あるものの、急上昇の展開も想定すべきドル円

ギリシャ情勢の混迷や中国株のバブル崩壊懸念を背景に、本日(7月9日)東京市場序盤はリスク回避姿勢が強まった。日経平均株価は一時600円超の下げ。東証マザーズ指数は一時9.6%安と昨年2月以来の下げを記録した。

ただ一方で為替市場や債券市場は落ち着いた値動き。東京市場序盤のドル円は120円台後半と、前日NY市場終値とほぼ同じ水準。米10年債利回りも一時2.18%台まで低下する場面もあったが、すぐに2.19%台と前日NY市場終値水準に反発している。

午後に近付くと、下げて始まった中国株はプラスに転換。中国現地メディアは、警察当局が悪質な株の空売りを捜査すると報じるなど、中国当局は株安阻止の姿勢を強めている。中国株が(ようやく)下げ止まるとの見方から、日本株は下げ幅を急速に縮め、ドル円は121円台前半に反発。リスク回避姿勢の強まりを背景とした円買いの動きは一服となった。

ただ、ここからのドル円の反発は、テクニカルの視点でみると短期的に難しそうだ。ドル円は昨日(7月8日)に雲の下限(121.69円)を大きく下抜けたまま。90日移動平均水準(121.25円)が次のレジスタンスとなる。

ギリシャ情勢の先行き不透明感の強まり、中国株のさらなる下落、はともに今後も起こりうる話で、市場のリスク回避姿勢が再び強まり、円買いの動きが再開される可能性は十分にある。ドル円は119.68(年初来安値から年初来高値への上昇局面の61.8%戻し水準)や119円台半ば近辺くらいまで下値余地があるとみるべきだろう。

ただ一方で、市場のリスク回避姿勢がこのまま後退を続ければ、ドル円はこのまま買い戻しが進む可能性も十分ある。本日未明に公表されたFOMC議事録(6月16、17日開催分)では、1人を除く全メンバーが、利上げのために新たな情報が必要になると指摘したことが判明。メンバーの一部からは、ギリシャや中国に対する懸念が表明されたことも明らかとなったことで、9月の利上げが遠のいたとの声も出ているようだ。しかし、今回公表された議事録の中身の多くはFOMC声明とほぼ同じもの。市場のリスク回避姿勢が強まるなかで公開されただけに、今回のFOMC議事録を弱気に解釈したくなる気持ちは理解できなくもないが、フェアにみれば、今回の議事録で利上げのタイミングに関する新たな材料は特になかったとみるべきだろう。

むしろ、今回の下げを機に、ドル円が一気に上昇する余地が広がったとも言える。NY連銀のダドリー総裁やFRBフィッシャー副総裁が指摘した利上げ開始条件の一つである「第2四半期の米GDP成長率2.5%超」の確度が高まれば、ドル買いが進む展開も期待できる。そのタイミングは、早ければ6月の米小売売上高が発表される7月14日となる。

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