2015年7月9日木曜日

景気を確認するための経済指標(2)

景況感調査

 GDPは国全体の経済活動を示す経済指標として広く使われていますが、3カ月に一度しか発表されないほか、発表されるまでに時間がかかるという欠点があります。金融市場関係者は、常に最新の情報を求める動きをするため、GDP以外の経済指標で景気動向を確認しようとします。

 市場関係者が重要視する景気関連の経済指標の代表例は景況感調査です。景況感調査とは、景気の状況についての感覚をアンケート形式で尋ねた結果をまとめたもので、「マインド(調査)」と呼ばれることもあります。

 景況感調査は大きく二つに分かれます。一つは、企業経営者や企業の仕入れ(購買)担当者を対象に自分の事業の状況を中心に尋ねた企業景況感調査です。一般に、企業経営者や購買担当者は、自分の事業の状況やモノやサービスの流れを日々実感する立場にいると考えられ、こうした方々から得られた回答は、各企業の経済活動状況を表していると考えられます。そして、各企業の回答を取りまとめることで、国全体の経済活動、つまり景気を知ることができます。

 もう一つは、いわゆる消費者(個人)を対象に自身の給与や買い物に対する意欲などを尋ねた消費者マインド調査です。消費者は、日々の買い物などを通じて景気に対する感覚を知ることができる立場にあります。人によっては景気に対する見方は異なるかもしれませんが、数多くの回答を取りまとめることで、消費者の平均的な実感を知ることができ、その動きをみることで景気の変化を知ることができます。

 景況感調査は先進国を中心に数多く公表されています。その多くは、毎月発表されており、発表されるタイミングは調査が実施された翌月となっています。このため、GDPよりも頻繁にかつ早いタイミングで各国の景気動向を知ることができます。

 景況感調査の多くは水準で示されます。水準が高ければ、それだけ景気が良く、逆に水準が低くなれば、それだけ景気が悪くなっていることを意味します。よって景況感調査が市場予想を上回る水準に上がった時、その国の通貨は上がりやすく、逆に市場予想を下回った時は、その国の通貨は下がりやすい傾向にあります。

●景況感調査が市場予想を上回った(下回った)国の通貨=上がりやすい(下がりやすい)

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