2015年7月17日金曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年7月16日)

 7月16日のロンドン市場はドルが上昇基調で推移。ドル円は123円台後半から124円ちょうど近辺と3週間ぶりの124円台に上昇。一方、ユーロドルは1.09ドル台前半から1.08ドル台後半に下落した。米債利回りは底堅く推移し、欧州株はドイツ株中心に買い優勢の展開。一部メディアはユーロ圏がギリシャに対し70億ユーロ規模のつなぎ融資を実施することで原則合意と報道。市場のリスク回避姿勢が後退し、ドル買いの動きを後押しした。

 ECBは市場予想通り政策金利を+0.05%、中銀預金金利を-0.20%、限界貸出金利を+0.30%でそれぞれ現状維持とした。

 NY市場は取引前半にドル買いの動きが後退する場面もあったが、中盤以降のドルは底堅い動きとなった。米新規失業保険申請件数は28.1万件と市場予想や前週を下回り、3週ぶりの低水準に減少。同指標発表後、ドルは強含んだが、米債利回りの上値は重く、ドル買いの動きは続かなかった。

 ECBドラギ総裁は定例理事会後に会見を実施。ギリシャ市中銀行向けELAを今後1週間にわたり9億ユーロ引き上げることを発表。ただ流動性供給は無制限でも無条件でもないとクギを刺し、ユーロシステムのギリシャ向けエクスポージャーは総額1300億ユーロに拡大したことも明らかにした。ECBの金融政策スタンスは引き続き緩和的で、市場のインフレ期待指標は6月初旬の前回理事会以降、均衡かつ安定化、または一段と持ち直したと発言。QEについては、2016年9月末まで月額600億ユーロのペースで続けることを表明した。

 ドラギ総裁の会見中からユーロは買い戻しの動きが強まる一方で、ドルは米債利回りの低下を受けて売り優勢の動きに。ドル円は123円台後半に下落する一方、ユーロドルは1.09ドル台前半に上昇した。

 その後発表された7月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は5.7と市場予想を下回り、4カ月ぶりの低水準に悪化。一方、同時に発表された7月の米NAHB住宅市場指数は60と市場予想を小幅上回り、前月分も60に上方修正された。両米経済指標発表後、ドル売りの動きは後退。ドル円は124円ちょうどをやや上回る水準まで上昇。ユーロドルは1.09ドルちょうど近辺に小幅下落した。

 取引後半はドルが底堅く推移する一方で、ユーロが軟調な動き。ドル円は124円ちょうどを小幅上回る水準で方向感に欠ける動き。ユーロドルは1.08ドル台後半に下落後、同水準でもみ合った。ギリシャ財務省は銀行の営業休止を19日まで延長することを発表した。

 ギリシャ向けつなぎ融資は本日(7月17日)にも実施が発表される見込み。ギリシャ市中銀行向けELAの上限引き上げも決まり、ギリシャの資金繰り懸念は後退。欧米株が上昇するなど市場のリスク回避姿勢も大きく後退した。ただ米債利回りは上値が重いまま。本日東京市場のドル円は方向感に欠ける動きが見込まれる。一方、ユーロは米欧の金融政策の方向性の違いを背景に上値の重い展開が続くと予想。アジア通貨は米利上げ開始観測を背景に対ドルで軟調な推移となりそうだ。

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