2015年7月18日土曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年7月17日)

 7月17日のロンドン市場はドルが底堅い動き。ドル円は124円手前から124円ちょうどを小幅上回る水準に上昇。ユーロドルは取引序盤に1.09ドルちょうど近辺に上昇したが、その後は上値が重く、取引後半は1.08ドル台後半での推移となった。欧州株は小幅マイナス圏での推移を続けるなど軟調な動き。ただ東京市場で低下した米債利回りは下げ止まり、日経平均先物は徐々に上げ幅を広げる動きとなるなど市場のリスク回避姿勢は後退したまま。これといった取引材料がなかったものの、ドルの下値の堅さが目立った。

 NY市場に入ってもドルは底堅い動きを続けた。6月の米CPIは前年比+0.1%、コアCPIは同+1.8%といずれも市場予想通りで、前月から小幅加速。同時に発表された同月同国の住宅着工件数は117.4万戸と市場予想を上回り、住宅建設許可件数も134.3万戸と前月から減少するとした市場予想に反し前月から大きく増加するなど住宅市場の堅調ぶりを示す結果となった。これを受けてドルは買いが先行。指標発表前に124円ちょうど近辺に下落していたドル円は124円台前半に小幅上昇する一方、ユーロドルは1.09ドル手前から1.08ドル台後半に下落した。

 しかし、その後の米債利回りは上値が抑えられたままで、ドル買いの動きも一服。7月のミシガン大消費者信頼感が93.3と市場予想を下回ると、ドル円は124円ちょうど近辺に小幅下落。ただユーロドルは1.08ドル台半ば近辺で反応は限定的だった。

 取引中盤はドル、ユーロともに動意に欠ける動き。後半に入り米国株がマイナス幅を縮めるとドル円は124円ちょうどを小幅上回る水準に上昇。一方、ユーロドルは1.08ドル台半ばでのもみ合いが続いたが、終盤には1.08ドル台前半に下落した。

 ドイツ議会はギリシャ第3次金融支援を賛成439、反対119で承認。承認決定前に同国メルケル首相は、ドイツ議会の承認がなければ、秩序だったギリシャの一時的なユーロ離脱でなく、予測不能な混沌状態に陥ると指摘。支援の実行はギリシャのためだけでなく、強い欧州、強いユーロ圏のためでもあると演説した。

 ドイツなどEU各国でギリシャ支援の承認手続きが終わったのち、電話によるユーロ圏財務相会合が開催。3年間で820億ユーロを超えるギリシャへの新たな支援に向けた手続きの開始が正式に決まった。またEUは支援の正式決定が見込まれる8月末までの間、ギリシャの資金繰りをつけるためのつなぎ融資を正式に決定。ギリシャには71.6億ユーロが融資される。これにより7月20日期日の35億ユーロ規模のECB保有ギリシャ債は償還され、延滞していたIMFへの約15億ユーロの支払いも延滞が解消される見込みとなった。

 FRBフィッシャー副議長は、講演で米国のインフレは依然として低すぎで、目標の2%へ確実に押し上げなければいけないと発言。ただ米経済は目に見えて力強く、FRBのバランスシートは中断なく縮小すべきとの見解も示した。

 カナダドルは軟調な動き。ドルカナダは1.29台後半から1.30ちょうど近辺に小幅上昇した。6月のカナダCPIは前年比+1.0%と市場予想通りで、前月から小幅加速。コアCPIは同+2.3%と市場予想に反し前月から小幅加速した。これを受けてカナダドルは買いの動きが強まったが一時的。原油先物価格が上値の重い動きとなったこともあり、カナダドル買いの動きが広がることはなかった。

 来週(7月20日の週)の米国では、中古住宅販売など住宅関連指標と新規失業保険申請件数が発表される。ただ、いずれの指標も市場の注目度が低く、ドル相場に与える影響も限定的となりそうだ。米債券市場での利上げ開始時期の織り込み方がドル相場を左右すると思われる。

 ユーロ圏では7月の製造業PMIが発表される。市場予想では、ドイツ、ユーロ圏ともに前月から変わらずの見込み。ユーロ圏景気は緩やかな回復を続けているとの見方が依然として優勢となっているが、PMIが市場予想を下ぶれると、ユーロ圏景気の先行き期待の後退を背景にユーロ売りの動きが強まる可能性もある。

 日本では6月の通関統計が発表される。市場予想では輸出が前年比10%程度の伸びとなる見込み。ただ第2四半期の日本GDP成長率は、輸出の下振れを主因に下方修正の傾向が強まっている。数量ベースでの輸出の伸び鈍化が強まるようだと、日本景気の回復期待が後退する一方で、日銀による追加緩和観測が強まりそうだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿