2015年7月21日火曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年7月20日)

 7月20日のロンドン市場はドルが底堅く推移。ドル円は取引前半に124円台前半でドル買い優勢の動き。ただ中盤以降は同水準で伸び悩んだ。欧州株は取引前半に上げ幅を広げるなど市場のリスク選好姿勢は強まったものの、米債利回りは上値が抑えられ、ドル円の重石となった。

 ユーロドルは取引前半に1.08ドル台半ば近辺から1.08ドル台後半に小幅上昇。6月のドイツPPIは前年比-1.4%と市場予想通りの落ち込み。5月のユーロ圏経常収支は180億ユーロの黒字と前月から黒字額が縮小したが、前月分は黒字額が上方修正。ただ両者に対する反応は限定的だった。ドイツ連銀は月報を公表。第2四半期のドイツ経済は拡大した模様だと指摘。好調な労働市場と大幅な賃上げを背景に個人消費が景気の牽引役となり、輸出も力強く伸びたとの見方が示されユーロをサポートした。ただ取引中盤以降のユーロドルは上値の重い動き。後半には1.08ドル台前半に下落し、同水準でのもみ合いが続いた。ユーロ圏周縁国債を中心に欧州債利回りが低下したことがユーロを下押しした。

 NY市場はドルが底堅く推移する一方でユーロが上値の重い動きとなった。この日は米国で主だった経済指標の発表がなく、やや材料難。しかしセントルイス連銀のブラード総裁は一部米系メディアとのインタビューで過去5年間と比べると、現在の米経済はかなり正常な状態に近づいていると指摘。主要な問題は金融政策が緊急事態対応に設定されていることだとし、9月の利上げ開始の確率は50%以上あると考えていると発言した。同総裁の発言が伝わると、ドル円は124円台前半で強含み、この日の高値圏に浮上。一方、ユーロドルは取引序盤に1.08ドル台後半に上昇した後に再び1.08ドル台前半に下落した。

 取引中盤に差し掛かり、IMFはギリシャが滞納していた約20億ユーロの債務が完済されたと発表。これを受けてユーロドルは1.08ドル台後半とこの日の高値を更新。一方、ドル円は124円台前半で小幅下落した。

 しかしユーロ買いの動きは続かず、取引中盤以降のユーロドルは下落基調で推移。ECBは本日償還予定となっていたギリシャ債35億ユーロの償還が実施されたと発表したが、ユーロドルは取引終盤には1.08ドル台前半に下落。一方、ドル円は124円台前半で下値の堅い動きを続けた。

 カナダドルは軟調な推移が続いた。5月のカナダ卸売売上高は前月比1.0%減と横ばい予想に反し3カ月ぶりのマイナス。ドルカナダは指標発表後1.29台後半から1.30台前半に上昇した。取引中盤にかけて1.29台後半に下落したが、原油先物価格が下落基調で推移したことからドルカナダも上昇基調で推移。取引終盤には原油先物価格は1バレル50ドルちょうど近辺に下落。ドルカナダは1.30ちょうど近辺での推移となった。

 昨夜は米経済指標の発表がなかったがセントルイス連銀のブラード総裁の発言で9月の利上げ開始観測がやや強まった様子。ただ米経済指標を見極めたいとの思惑も根強いようで、本日東京市場でのドル円は様子見姿勢が続きそうだ。一方、ユーロはギリシャ債償還懸念が(ひとまず)後退しことで、改めて欧米金融政策の方向性の違いが意識される展開が続く見込み。アジア通貨は9月の米利上げ開始観測を背景に対ドルで軟調な推移となりそうだ。

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