2015年7月8日水曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年7月7日)

 7月7日のロンドン市場は円買い優勢の展開。ドル円は122円台後半から122円台前半に下落した。欧州株、日経平均先物はともに上値の重い動き。米債利回りはロンドン市場に入ると低下基調で推移。ドル円の重石となった。

 ユーロドルは1.10ドル台前半から1.09ドル台半ば近辺に下落。一部独紙は、ギリシャ・チプラス首相がユーロ圏首脳会議で提示する新提案がギリシャ国民投票前に提示した内容と大差ないと報道。一部伊メディアはギリシャが債権団に対し70億ユーロのつなぎ融資を要請したと報道。ギリシャ情勢の先行き不透明感を背景にユーロは売りの動きが続いた。

 ポンドも下落。ポンドドルは1.55ドル台後半から1.54ドル台半ば近辺に下落した。5月の英鉱工業生産は前年比+2.1%と市場予想を上回ったが、同時に発表された製造業生産は同+1.0%と市場予想を下振れ。原油先物価格が軟調に推移したこともあってポンドは売りが先行した。

 NY市場は取引前半まで円買い優勢だったが、中盤以降は売り戻しの動きとなった。5月の米貿易収支は418.7億ドルの赤字と赤字額が市場予想を下振れ。第2四半期の米GDP見通しを改善させる内容となった。これを受けてドル円は122円台半ば近辺に小幅反発。しかし米債利回りの低下基調は変わらず、ドル買いの動きは限定的。5月の米求人件数は536万件と市場予想を上回り、統計開始以来の最高を更新したが、ドル買いの動きが一服すると、ドル円は取引中盤にかけて122円ちょうど近辺まで下落した。

 ユーロドルは取引序盤に1.09ドル台半ば近辺から1.09ドル台前半に下落したが、その後下げ渋り。取引中盤にかけては1.09ドル台半ば近辺に小幅反発した。一部メディアはギリシャ政府がESMに新たな金融支援を申請する計画と報道。また別メディアはギリシャの支援申請は8日になる可能性があると報じた。ユーログループのデイセルブルム議長はギリシャに信頼できる改革が必要と述べたものの、新たな中期のESMプログラムの討議を開始したと発表。ギリシャ情勢の先行き不透明感を後退させた。

 取引後半に入るとギリシャ情勢の先行き不透明感の後退を背景にユーロが買われる一方で、円は売り戻しの動きとなった。フランスのオランド大統領はユーロ圏首脳会議の前にギリシャは改革を実行する必要があるが、最終的なゴールはギリシャがユーロ圏に留まることと発言。デイセルブルム議長はギリシャが正式に新たな支援策を要請し、首脳会議前に始まるユーロ圏財務相会合で討議がなされることを明らかにした。オーストリア中銀のノボトニー総裁はギリシャに対するつなぎ融資の検討はあり得ると発言。一部メディアは当局者・関係者の話として、EUが12日に首脳会議を開催することを検討しており、ギリシャ政府は7月末までの「アレンジメント」を提案したと報道。またフランス当局者の話として、ECBは必要であればギリシャの市中銀行を支援することができ、つなぎ融資は新たな支援策とセットで実施されるとの見方が報じられた。ギリシャに関する一連の報道を受けてギリシャ情勢の先行き不透明感はさらに後退。ドル円は122円台後半に上昇。一方、ユーロドルは一時1.10ドル台半ばまで上昇。ただ取引終盤には1.10ドルちょうど近辺に反落した。

 ギリシャが(ある程度の)緊縮財政策を受け入れることで新たな支援策の枠組みが作られつつある模様。つなぎ融資、ESM、といった具体的なキーワードがEU当局者から示されたこともあって、協議は具体化している印象を強めた。ただ、7日に提示されるとされていたギリシャ・チプラス首相からの新提案は結局、明示されないまま。ギリシャ政府が(例によって)緊縮財政策に難色を示し続ける可能性は否定できず、ギリシャ情勢が大きく進展するとは限らない。本日東京市場でもギリシャ関連報道に対しユーロは神経質な動きを続けると予想される。なお日本時間本日午後6時にはギリシャ6カ月債入札も予定されており、未達などのイベントリスクが生ずる可能性もあるため注意が必要だ。一方、ドル円は、ひとまず市場のリスク回避姿勢が後退したことで下値の堅い動きが期待される。アジア通貨は原油安を背景に対ドルで底堅い動きとなりそうだ。

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