2015年8月21日金曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年8月20日)

 8月20日のロンドン市場は、ドルが底堅く推移するなか、ユーロが対ドルでも上昇した。ドル円は124円ちょうどを挟んでの上下動。欧州株はこの日も下落して始まり、日経平均先物は2万円割れ。米債利回りも上値の重い動きとなり、ドル円は取引中盤に123円台後半に下落。しかし後半には下げ渋りから小幅反発し、終盤は124円ちょうど近辺での推移となった。

 ユーロドルは1.11ドル台前半から1.11ドル台後半に上昇。この日はユーロ圏主要国で主だった経済指標の発表がなく、材料難となったが、オーストリア中銀のノボトニー総裁はECBが量的緩和を早めに終了する兆候はないと発言。市場のリスク回避姿勢の強まりもあって、ユーロドルはユーロを買い戻す動きが優勢となった。

 ポンドは下落。7月の英小売売上高は前年比4.2%増と市場予想を小幅下振れ。コア売上高は同4.3%増と市場予想通りとなったが、指標発表後、ポンドは売りが先行。ポンドドルは1.56ドル台半ば近辺から1.56ドルちょうど近辺に下落した。取引中盤のポンドドルは1.56ドルちょうどを小幅上回る水準で動意に欠ける動き。後半に入り発表された8月の英CBI製造業受注指数が-1と前月から大きく改善すると、ポンドドルは1.56ドル台半ばに反発したが、上値は抑えられた。

 NY市場はドルが下落した。米新規失業保険申請件数は27.7万件と市場予想を上振れ。ただ今回は雇用統計のサンプル週に該当し、前月同期から比べれば小幅減少。米雇用統計の期待を高める内容とも言えた。これを受けて米債利回りは小幅上昇し、123円台後半に下落したドル円は124円ちょうど近辺に小幅反発。一方、ユーロドルは1.11ドル台後半から1.11ドル台半ば近辺に小幅下落した。

 その後発表された7月の米中古住宅販売件数は559万戸と市場予想を大きく上回り、2007年2月以来の高水準に増加。同時に発表された8月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数も8.3と市場予想や前月を上回る好結果となった。しかし米債利回りは上値が重く、米国株は下げ幅を徐々に広げる展開。ドルは売り優勢となり、取引中盤にドル円は123円台半ば近辺に下落。一方、ユーロドルは1.12ドルちょうど近辺に上昇した。後半に入り米債利回りは下げ渋ったが、米国株はじり安の動きを継続。ドル円は123円台前半での推移となる一方、ユーロドルは1.12ドル台前半と6月30日以来の高値に上昇した。

 ギリシャ政府はこの日、ESMからの融資を受けて、この日(20日)に償還期限を迎えるECB保有のギリシャ国債を償還。同国チプラス首相は、NY市場取引中盤にテレビ演説で解散総選挙の意向を表明。演説後、同首相は大統領に首相に辞表を提出した。総選挙は9月20日実施が有力視されている。

 20日に発表された米経済指標は9月の利上げ開始の可能性を高める結果。ただ米国も含めた世界景気の先行き懸念は強まるばかり。市場のリスク回避姿勢は強く、ドル買いポジションを調整する動きが優勢となっている。本日東京市場でもドル円は上値の抑えられる動きが続くと予想される。一方、ユーロはギリシャ再選挙の先行き不透明感や高値警戒感から様子見姿勢が強まる見込み。アジア通貨は世界景気の先行き懸念を背景に対ドルで軟調な推移となりそうだ。

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