2015年8月22日土曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年8月21日)

 8月21日のロンドン市場はドルの上値が重い展開となった。ドル円は取引中盤まで123円ちょうど近辺でもみ合っていたが、後半に122円台半ば近辺に下落。終盤には122円台後半に小幅反発したが上値は抑えられた。取引中盤まで日経平均先物は緩やかながら上昇基調で推移し、米債利回りは長期ゾーン中心に上昇。市場のリスク回避姿勢が後退するかと思われたが、後半に入ると両者ともに上げ幅を縮める動き。欧州株は下げ幅を広げるなど市場のリスク回避姿勢が再び強まる展開となり、ドル円の下押し圧力も強まった。

 ユーロドルは取引前半に1.12ドル台後半から1.12ドル台半ば近辺に下落したが、後半は盛り返し、再び1.12ドル台後半での推移。市場のリスク回避姿勢の強まりを背景としたドル売り優勢の流れは対ユーロでもみられた。

 NY市場は取引中盤までドルが下落基調で推移。後半に入りドルは下げ止まったものの、上値は抑えられたままだった。この日は主だった米経済指標の発表がなく、取引前半は材料難の様相が強まる展開。ドル円は122円台半ばを挟んでの上下動。ユーロドルは1.13ドルちょうど近辺で方向感に欠ける動きが続いた。8月のユーロ圏消費者信頼感は-6.8とほぼ市場予想通りの結果となり、市場の反応も限定的だった。

 取引中盤に入り、米国株が下げ幅を広げると、米債利回りは低下基調での推移。これを受けてドル売りの流れが強まり、ドル円は121円台後半と7月10日以来の安値に下落。一方、ユーロドルは1.13ドル台後半と6月22日以来の高値に伸長した。

 取引後半に入ると米国株が下げ渋る動きとなり、米債利回りも下げ止まったが、市場のリスク回避姿勢は強く、ドルを買い戻す動きは限定的。ドル円は122円台前半に反発したものの上値は抑えられる動き。ユーロドルは1.13ドル台半ば近辺に小幅反落したが下値は堅かった。

 カナダドルはNY市場取引中盤にかけて売りが先行した。取引前半に発表された6月のカナダ小売売上高は前月比0.6%増と市場予想を上回る底堅い結果。同時に発表された7月のカナダCPIは前年比+1.3%と市場予想通り前月から加速した。これを受けてドルカナダは1.31ちょうど近辺から1.30台後半に小幅下落。しかし、取引中盤にかけて原油先物価格が下げ足を強めると、ドルカナダは1.30台後半から1.32ちょうど手前まで上昇。その後いったんは1.31台半ば近辺に反落したが、後半は1.31台後半での推移となった。

 セントルイス連銀のブラード総裁は米系ラジオメディアに出演。世界経済の見通しと中国については市場より楽観的に見ていると発言。労働市場は極めて良好な状況にあり、米失業率は4%レンジへの低下を予想していると述べたが、FOMCは株式市場への直接の対応はしないと明言した。

 ある程度予想されていたとはいえ米国株は大きく下落し、米国債利回りは低下。市場のリスク回避姿勢は強く、利上げ開始をテーマにドル買いを強めるような状況ではなくなってきた。ドル円は19日からの高値から一時2.5円も下げた。今週末に世界各国当局が具体的な動きを取るとは思えず、週明けもリスク回避姿勢が強いまま市場の開始を待つことになりそうだ。日経平均株価は1万9千割れが現実味を帯びている。

 来週(8月24日からの週)に米国では第2四半期GDP(改定値)が発表される。市場予想では前期比年率3.2%増と速報値から大きく上方修正される見込み。個人消費も上方修正される見込みで、9月の米利上げ開始観測をサポートするだろう。また週末に発表される7月の個人支出も要注目。市場予想では前月比0.4%増と底堅さを増す見込み。第3四半期の米個人消費への期待感の強まりも9月の利上げ開始観測を後押しする。ただ市場のリスク回避姿勢が強いままだと、ドルを買い戻す動きも限定的となりそうだ。

 ドイツでは8月のIFO企業景況感とCPIが発表される。市場予想では前月から小幅悪化し、CPIは前月比横ばい、前年比+0.2%と前月から変わらずの見込み。一時に比べドイツ景気に対する期待は後退。インフレ圧力の高まりも一服となれば、ECBの追加緩和期待も徐々に強まると思われる。

 日本では7月の失業率、有効求人倍率、CPI、小売売上高、実質消費支出と重要指標が週末に集中して発表される。労働需給のひっ迫は続くものの、消費は低迷したまま、という結果となりそうだ。第3四半期の個人消費の減速継続や、日本景気の後退入りといった悲観的な見方が強まるだろう。日銀の追加緩和期待も強まりそうだ。

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