2015年8月9日日曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年8月7日)

 8月7日のロンドン市場は、ドル、ユーロともに様子見姿勢の強い展開となった。ドル円は124円台後半、ユーロドルは1.09ドル台前半で、それぞれ方向感に欠ける動きを続けた。欧州株は下落して始まったものの、その後は前日終値水準に向けて下げ幅を徐々に縮める動き。一方、米債利回りや日経平均先物は動意に乏しく推移。この日の夜に発表される米雇用統計の発表を見極めたいとの思惑が、ドル、ユーロの値動きを小さくした。

 ポンドは英貿易収支を受けて小幅上昇した。6月の英貿易収支は16.0億ポンドの赤字と赤字額が市場予想を下振れ。ポンドドルは1.55ドルちょうど近辺から1.55ドル台前半に上昇した。ただ、その後のポンドは、ドル、ユーロと同じように様子見姿勢が強く、ポンドドルは1.55ドル台前半での小動きを続けた。

 NY市場は米雇用統計発表後にドル買いの動きが強まったが一時的。取引中盤に入るとドルは一転して売りが先行する展開となった。

7月の米雇用統計では非農業部門雇用者数が21.5万人増と市場予想を下振れ。ただ前月分は上方修正された。失業率は市場予想通り5.3%と前月から変わらず。平均時給は前年比2.1%増と市場予想を下回ったが前月からは小幅加速した。

 米雇用統計発表後、ドル円は124円台前半に急落した後に125円を上抜けするなど荒い値動き。ただ、しばらくすると124円台後半と指標発表前の水準をやや上回る水準での推移となった。一方、ユーロドルは1.09ドル台後半に上昇した後に1.08ドル台後半に下落した。

 しかし取引中盤に入り、原油先物価格や米国株が下げ幅を広げると、米長期債利回りは低下基調で推移。ドルは一転して買い戻しの動きとなり、ドル円は124円台前半と、この日の安値を更新。ユーロドルは1.09ドル台前半と、米雇用統計発表前の水準に反発した。

 取引後半に入っても米長期債利回りはじり安の動き。ドル円は124円台前半で上値が抑えられる動き。ユーロドルは1.09ドル台後半に小幅高となった。

 カナダドルは原油安を背景に上値が抑えられた。7月のカナダ雇用者数は6.6千人増と市場予想を上回る伸び。失業率は6.8%と市場予想通り前月から変わらなかったが、労働参加率は65.7%と市場予想に反し前月から低下した。同時に発表された6月のカナダ住宅建設許可件数は前月比14.8%増と市場予想を大きく上回った。ドルカナダは両指標と米雇用統計の結果を受けて1.30台後半から1.31台後半に上昇。しかし、その後発表された7月のカナダIvey購買部協会指数が52.9と市場予想を上回ると、ドルカナダは1.30台半ば近辺まで下落。しかし、取引中盤以降のカナダドルは原油安を背景に軟調な動き。ドルカナダは1.31台前半に上昇し、取引後半は同水準での推移となった。

米雇用統計の結果は9月の米利上げ開始の可能性を高める内容。労働時間の増加で労働投入量は加速。FRBの利上げシナリオに沿った動きとなっている。来週(8月10日の週)、米国では7月の小売売上高が発表される。市場予想では前月比0.5%増とマイナスだった前月から増加に転ずる見込み。米雇用環境の改善が続いていることから、個人消費も堅調な推移が見込まれる。毎週木曜日に公表される新規失業保険申請件数も引き続き注目。9月の米利上げ開始観測に影響を及ぼすだろう。

ドイツでは8月のZEW景況感が発表され、市場予想では前月並みの結果。ユーロ圏では第2四半期GDPが発表され、市場予想では前年比1.3%増と前期から加速する見込みとなっている。ユーロ圏景気の先行き期待を背景にユーロが買い戻される展開も考えられる。

日本では為替市場の注目を集めそうな指標が見当たらない。7日の日銀・黒田総裁会見で同総裁は、来年度前半のインフレ目標達成の自信を改めて表明。ドル円=125円ちょうど近辺とされる黒田レベルは引き続き意識されそうだ。

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