2015年9月1日火曜日

金融政策が為替に与える影響~金融政策のツールである政策金利とは

 一般には、世の中に出回っているお金の量が多いと物価が上がりやすいと考えられ、反対にお金の量が少ないと物価は上がりにくい、もしくは下がりやすくなると考えられています。そこで中央銀行は金融政策の一つとして、政策金利と呼ばれる金利を変えることで、世の中に出回っているお金の量を調整します。

 金利は、いくつかの基準によって様々な種類に分かれます。貸したお金が返ってくるタイミング(満期)が短ければ短いほど、貸したお金が返ってくる可能性が高いと考えられますので、金利は満期が長い時に比べ低くなる傾向にあります。またお金を借りる側の信用力が高ければ高いほど、信用力が低い場合よりも金利が低くなる傾向にあります。ここでいう信用力とは、貸したお金を返してくれる能力のようなもので、借金の額や年収などで判断されます。信用力が高いほど、貸したお金が返ってくる可能性が高くなると考えられますので、金利が低めになるのです。

 政策金利は通常、満期が翌日(明日)で、お金を貸す相手が銀行の時に使われる金利です。満期が翌日であり、信用力が最も高い部類に入る銀行に対して使われることから、政策金利は、その国で最も低い金利であることがほとんどです。このため、政策金利が上がれば、他の金利も上がることがほとんどで、反対に政策金利が下がれば、他の金利も下がることになります。、中央銀行は政策金利を調整することで、その国に存在する様々な金利に影響を与えようとします。

 中央銀行が政策金利を引き上げると、銀行でもお金を借りにくくなりますので、個人や企業もお金が借りにくくなり、最終的には世の中に出回っているお金の量も増えにくくなります。反対に中央銀行が政策金利を引き下げると、お金を貸す側にある銀行が中央銀行からお金を借りやすくなりますので、個人や企業にもより多くのお金を貸そうとします。また政策金利が下がれば、他の金利も連動して下がりやすくなりますので、個人や企業は、お金を借りても以前より金利の負担が減ると考えられ、より多くのお金を借りようとします。結果として、世の中で出回るお金の量は増えると予想されます。

 中央銀行はこうした仕組みを使います。つまり物価が上がり過ぎたと判断されれば、中央銀行は政策金利を引き上げ、世の中に出回るお金の量を増えにくくし、物価が上がりにくくなることを狙います。反対に、物価が上がりにくくなったり、物価が下がるようだと、中央銀行は政策金利を引き下げ、世の中に出回るお金の量が増えやすくし、物価が上がりやすくなるようにします。

 また中央銀行は、景気を良い状態にするためにも政策金利を利用します。通常、世の中に出回っているお金の量が多いと景気が良くなると考えられています。そこで中央銀行は、景気が悪くなってきたと判断すると、政策金利を下げることで世の中に出回るお金の量を増やそうとし、景気が良くなることを助けようとします。

●中央銀行は物価を安定的にするために政策金利を使う
●物価が上がり過ぎる=中央銀行は政策金利を引き上げる
●物価が上がりにくい・下がっている=中央銀行は政策金利を引き下げる
●景気が悪くなってきた=中央銀行は政策金利を引き下げる

 中央銀行は、政策金利といった金融政策の内容を決めるための会議を定期的に開いています。たとえば日本の中央銀行である日本銀行は、政策金利など金融政策を決める場として「金融政策決定会合」と呼ばれる会議を開いていますし、米国の中央銀行であるFRB(連邦準備制度)は「FOMC(連邦公開市場委員会)」と呼ばれる会議を開いています。ただ一般的には、こうした会議は、中央銀行の会合ということで「中銀会合」と呼ばれたり、金融政策を決めることから「金融政策決定会合」と呼ばれたりします。

 中銀会合は、中央銀行の最高意思決定者である総裁や副総裁のほかに、金融政策を議論するための委員と呼ばれる人々で構成されており、国内外の経済情勢を中心に議論され、最終的には金融政策の内容が決められます。

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