2015年9月16日水曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年9月15日)

 9月15日のロンドン市場は、ドル円の上値の重さが目立つ展開となった。取引前半のドル円は、119円台後半から119円台半ば近辺に下落。日銀・黒田総裁は金融政策決定会合後の会見で日本経済は緩やかな回復を続けていくという見方に変更はないと明言。海外経済の減速による影響は一時的との認識を重ねて示し、追加緩和に否定的な姿勢を示し、円買いの動きを後押しした。会見終了後、ドル円は119円台後半でもみ合い。後半に入り、欧州株、日経平均先物がやや持ち直したことで、ドル円は119円台後半に小幅上昇したが上値は重かった。

 ユーロドルは1.13ドルちょうど近辺での推移。7月のユーロ圏貿易収支(季調値)は224億ユーロと市場予想を上回り、過去最高水準に増加。しかし、9月のドイツZEW景況感指数は12.1と市場予想を下回り、6カ月連続の低下。ユーロの上値を抑えた。

 ポンドも上値が抑えられる展開となった。8月の英CPIは前年比横ばい、コアCPIは同+1.0%といずれも市場予想通りの伸び。指標発表後、ポンドドルは1.54ドル台前半から1.54ドル台後半に小幅上昇。しかし、ポンド買いの動きは限定的で、取引中盤以降は1.54ドル台前半での推移が続いた。

 NY市場はドル買い優勢の展開が続いた。8月の米小売売上高は前月比0.2%増と市場予想を小幅下振れ。ただ前月分は上方修正。コア売上高は同0.1%増と市場予想を下回ったが、GDP算出に使用されるコントロール売上高は同0.4%増と市場予想を上回った。一方、同時に発表された9月のNY連銀製造業景気指数は-14.67と市場予想を大きく下回り、2カ月連続の二桁マイナスとなった。両指標発表後、米債利回りは上昇。ドル円は120円ちょうど近辺に上昇する一方、ユーロドルは1.13ドル台前半から1.13ドルちょうど近辺に下落した。その後発表された8月の米鉱工業生産が前月比-0.4%と市場予想を下振れると、ドル円は119円台後半に反落するなど、ドル買いの動きが後退。しかし、取引中盤に一時伸び悩んだ米債利回りが上昇すると、ドル買いの動きは再開。ドル円は120円台半ば近辺と、この日の高値圏に上昇する一方、ユーロドルは1.12ドル台後半に下落した。取引後半に入っても、米債利回りは上昇基調で推移し、米国株は堅調な動きを維持。ドル円は120円台半ば近辺、ユーロドルは1.12ドル台後半で、それぞれ推移した。

 カナダドルは方向感に欠ける動き。ドルカナダは1.32台半ばから後半のレンジ内で上下動となった。8月のカナダ中古住宅販売件数は前月比0.3%増と3カ月ぶりのプラスとなったが、市場の反応は限定的。原油先物価格が伸び悩んだこともあって、カナダドルは上値が抑えられた。

 米小売売上高は総じてみれば市場予想通りの結果。NY連銀製造業景気指数や米鉱工業生産を見る限り、米製造業の改善頭打ちが目立つ形となっている。しかし米債券市場は米雇用環境の改善に変わりはないとの見方から9月の利上げ開始を織り込みにかかっている様子。欧米株が堅調に推移したこともあって、本日東京市場でのドル円は底堅い動きとなりそうだ。一方、ユーロは様子見姿勢が強まると予想。アジア通貨は対ドルで方向感に欠ける展開が予想される。

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