2015年9月17日木曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年9月16日)

 9月16日のロンドン市場は、ドル買い優勢の展開となった。ドル円は120円台前半から120円台半ば近辺に上昇。OECDは今年と来年の世界経済の成長率見通しを下方修正。ただ同時に米利上げについては、米経済の強固な成長や資産価格のゆがみへの懸念を考慮すれば、近く利上げする必要があると指摘。利上げ開始に理解を示した。取引中盤にS&Pは日本の長期ソブリン格付けを従来の「AA-」から「A+」に格下げ。格付け見通しは「安定的」とすると、ドル円は円売りの動きがやや強まった。

 ユーロドルは1.12ドル台後半から1.12ドル台前半に下落。8月のユーロ圏CPI(確定値)は前年比+0.1%と市場予想に反し速報値から下方修正。ECBコンスタンシオ副総裁はECBが現在実施している量的緩和(QE)が、FRBや日銀など主要中銀に比べ小型のため、規模を拡大する余地があると発言。ECBの追加緩和期待が強まった。

 ポンドは上昇した。8月の英失業率は2.3%と市場予想通り前月から変わらず。7月の英週平均賃金は前年比2.9%増と市場予想や前月を上回り、前月分も上方修正される強い結果となった。これを受けてポンドは買いが先行。ポンドドルは1.53ドル台半ばから1.54ドルちょうど近辺に上昇。取引中盤以降もポンドは買い優勢の動きが続き、取引後半のポンドドルは1.54ドル台前半での推移となった。

 NY市場は米CPIをきっかけにドルが対ユーロ中心に下落。ただ取引中盤には下げ止まり、後半はやや買い戻された。8月の米CPIは前年比+0.2%と市場予想通り前月と変わらず。しかしコアCPIは同+1.8%と市場予想に反し前月と変わらなかった。じり高の動きだったドル円は、同指標発表後、120円台後半から120円台半ば近辺に小幅下落。その後は取引中盤まで同水準でのもみ合いとなった。一方、ユーロドルは1.12ドル台前半から上昇基調が強まり、取引中盤には1.13ドルちょうど近辺での推移となった。

 取引後半に入り、米債利回りが反発すると、ドルは買い戻しの動きに。ドル円は120円台後半に小幅上昇した後に方向感に欠ける動き。ユーロドルは1.12ドル台後半に反落した。取引終盤に発表された7月の対米証券投資は1419億ドルの買い越し。国別の米国債保有残高は中国が1.24兆ドルと5カ月連続で日本を上回り首位を維持した。

 ポンドはNY市場に入っても上昇基調での推移となった。取引前半のポンドドルは1.54ドル台前半から1.54ドル台半ばに小幅上昇。中盤に差し掛かる頃、BOEカーニー総裁は英議会で証言。英経済の勢いが持続するとの見通しと、基調的なインフレ圧力の緩やかな高まりによって、金融政策の段階的な正常化を開始する時期の判断は年末前後により明確になるだろうと述べると、ポンドドルは1.55ドル台前半と8月26日以来の高値に上昇。取引後半は1.54ドル台後半での推移となった。

 カナダドルは上昇した。7月のカナダ製造業売上高は前月比1.7%増と市場予想や前月を上回る伸び。前月分は上方修正された。これを受けてドルカナダは1.32台半ば近辺から1.32台前半に下落。取引中盤に原油先物価格が上昇すると、1.31台後半まで下落した。

 日本時間明日早朝に結果が発表される米FOMCを前に米債利回りは底堅い動き。一方、為替市場はドル円を中心に様子見姿勢が強まってきた。FOMCの利上げ開始決定に関する見方は五分五分で分かれているように思われ、本日東京市場でも中国株の動向にドル円が左右される展開が予想される。一方、ユーロはECBの追加緩和期待が上値を抑える見込み。アジア通貨は対ドルで方向感に欠ける展開が予想される。

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