2015年9月18日金曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年9月17日)

 9月17日のロンドン市場は取引前半を中心にドルの上値が重く推移した。ドル円は121円手前から取引後半には120円台後半に小幅下落。終盤には再び121円手前水準に反発したが121円ちょうどを上抜けすることはなかった。欧州株は小幅プラス圏で推移したものの、原油先物価格は下落。米債利回りは長期ゾーンで低下し、ドル買いの動きを抑えた。

 ユーロドルは取引前半に1.13ドルちょうど近辺から1.13ドル台前半に上昇。ただ中盤以降は伸び悩み、1.13ドル台前半で方向感に欠ける動きとなった。

 ポンドは買い優勢の展開となった。8月の英小売売上高は前年比3.7%増、コア売上高は同3.5%増といずれも市場予想を小幅下回り、前月分が下方修正。ポンドドルは1.55ドル台前半から1.55ドルちょうど近辺に下落したが、取引中盤には1.55ドル台前半に小反発。後半には1.55ドル台前半でポンド買い優勢の動きとなった。

 NY市場は米FOMC結果発表まで様子見姿勢の強い動きとなった。8月の米住宅着工件数は112.6万戸と市場予想を下回り、前月分も下方修正。一方、建設許可件数は117.0万戸と市場予想を上回り、前月分も上方修正された。同時に発表された第2四半期の米経常収支は1097億ドルの赤字と赤字額が市場予想を下回ったものの、前期の赤字は上昇修正。米新規失業保険申請件数は26.4万件と市場予想を下回った。一連の米経済指標の結果がマチマチとなったものの、指標発表後、米債利回りは長期債が小幅上昇。ただドル円は120円台後半、ユーロドルは1.13ドル台前半で、いずれも反応薄だった。その後始まった米国株は前日終値水準でもみ合い。9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は-6と市場予想に反しマイナスとなったが、市場の反応は鈍いまま。米FOMCの結果を見極めたいとの思惑が強く、取引中盤のドル円は121円手前、ユーロドルは1.13ドル台前半で、それぞれもみ合った。後半に入ると、ドルが小幅上昇し、ドル円は121円ちょうど近辺に上昇する一方、ユーロドルは1.13ドルちょうど近辺に小幅下落。ただ両者とも値動きは限られたままだった。

 FRBはFOMCで利上げ開始を見送ることを決定。声明では、最近の世界経済、および金融動向は経済活動をやや抑制し、インフレに目先、一段の下向きの圧力を加える可能性があると指摘。ぜい弱な世界経済をめぐる懸念を踏まえ、FFレートの誘導目標を現行水準に据え置くことを決定したと説明。リッチモンド連銀のラッカー総裁は同決定に対し反対票を投じ25bpの利上げを主張した。同時に発表されたFRB当局者による金利見通し(いわゆるドットチャート)では、17人中13人(前回は15人)が年内に1度以上の利上げを見込む一方、2016年まで利上げを見送るべきと考える当局者は4人(前回は2人)。2017年までゼロ金利政策を続けると見込むものも1人いるなどハト派色の強い結果となった。また利上げの決定に当たっては、労働市場がさらに幾分改善し、インフレが加速するとの合理的な確信が持てた時に行うとの方針をあらためて表明。経済見通しでは、今年の成長率が2.1%に上方修正されたものの、2016、17年は下方修正された。FOMCの結果を受けて為替市場ではドル売りが先行。ドル円は120円台前半に下落する一方、ユーロドルは1.14ドルちょうど近辺に上昇した。

 FRBイエレン議長は、FOMC声明発表後の会見で雇用の伸びは底堅いが、インフレは引き続き目標を下回っていると指摘。利上げ開始を過剰に重視すべきではないとも述べたが、当局者の大半は年内の利上げ開始を引き続き予想していると発言。10月も含めすべての会合で利上げの可能性があるとの認識を示し、10月会合でも必要があれば特別に記者会見を設定すること可能と述べた。ただ労働市場の一部には循環的な弱さが見られ、非自発的パートタイム労働者は増えていると指摘。賃金は引き続き伸び悩んでおり、インフレは今後数カ月も極めて低い水準になるとの見方も示した。また外部環境は不透明感がより増しており、今後も注視していく意向を示した。

 イエレン議長の会見中にドル売りの動きは再開。ドル円は下落基調が続き、取引終盤には119円台後半まで下落。ただ引けにかけては120円ちょうど近辺に反発した。一方、ユーロドルは1.14ドル台前半と8月26日以来の高値に上昇した。

 米FOMCの結果は市場予想に反しハト派色の強い内容。FRBイエレン議長は10月の利上げ開始に含みを持たせたが、中国景気の先行き不透明感を背景に金融市場の不安定性が早期に解消するとは考えにくく、年内の利上げ開始を疑問視する声も強まりそうだ。利上げ開始先送りで上昇した米国株は結局、小幅マイナスで終了。本日東京市場でもドル円は軟調な推移が見込まれる。一方、ユーロは対ドルで底堅く推移すると予想。アジア通貨は対ドルで買い優勢の動きが期待される。

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