2015年9月4日金曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年9月3日)

 9月3日のロンドン市場は、ドル、ユーロともに小動きの展開となった。ドル円は取引序盤に120円台前半から120円台半ば近辺に小幅上昇したが上値は抑えられ、中盤以降は120円台前半での推移。欧州株は上昇した始まったものの、その後は方向感に欠ける動き。米債利回りも底堅い動きとなったが、ECB理事会や米経済指標の結果発表を前にドル円は様子見姿勢が強かった。

 ユーロドルは1.12ドル台前半で動意に欠ける展開。7月のユーロ圏小売売上高は前年比2.7%増と市場予想を上回る伸び。しかし市場の反応は限定的だった。この日発表されるECB理事会の結果を見極めたいとの思惑からユーロも様子見姿勢が強まった。

 ポンドは取引前半に下落したが、中盤以降は持ち直した。ポンドドルは取引前半に1.52ドル台後半から1.52ドル台半ば近辺に下落。8月の英サービス業PMIは55.6と市場予想を下回り、2013年5月以来の低水準。ポンドを下押ししたが、中盤のポンドドルは1.52ドル台半ば近辺でもみ合い。後半は1.52ドル台後半に反発した。

 NY市場はECB理事会の結果を受けてユーロが急落した。ECB理事会は市場予想通り政策金利を0.05%、限界貸出金利を0.30%、預金ファシリティを-0.20%にそれぞれ据え置き。ユーロドルは1.12ドル台前半で反応薄だった。

 ECBドラギ総裁は、理事会結果発表後の会見で同中銀の量的緩和(QE)プログラムの修正を発表。政策委員会は公的部門の債券1銘柄についてECBが購入できる割合の上限を発行高の33%と、従来の25%から引き上げたと説明。1.1兆ユーロ規模のプログラム完全実施のため、さらなる調整の用意があることも表明した。また世界経済の見通し悪化に伴い、ユーロ圏の2015-17年の成長とインフレ見通しは全て引き下げられ、インフレ見通しは今年が+0.1%、16年が+1.1%、17年が+1.7%となった。

 ECB理事会がQEプログラムを強化したことでユーロは売りが先行。ユーロドルは1.12ドル台前半から1.11ドルちょうど近辺に急落。その後、いったんは1.11ドル台半ば近辺まで反発したが、中盤にかけては再び下落基調で推移。ユーロドルは一時1.10ドル台後半まで下落した後、1.11ドルちょうど近辺でもみ合った。後半はドル売りの動きがやや強まったことから、ユーロドルは1.11ドル台前半に反発したが、上値は抑えられた。

 一方、ドル円は上値の重い展開となった。米新規失業保険申請件数は28.2万件と市場予想を上回り、7週ぶりの28万件台に増加。同時に発表された7月の米貿易収支は418.6億ドルの赤字と赤字額が市場予想を下回ったが、前月分の赤字は上方修正された。二つの米経済指標がともに弱い結果となったことで、ドル円は120円台前半でもみ合った後に119円台後半に下落。しかし、その後発表された8月の米ISM非製造業景気指数が59.0と市場予想を上回るとドル円は120円台前半に反発した。取引中盤のドル円は120円台前半でのもみ合い。後半に入ると米国株が上げ幅を縮めたことで、ドル円は119円台後半に下落。終盤は120円ちょうど近辺での推移となった。

 カナダドルは原油先物価格の上昇を受けて上昇した。7月のカナダ国際商品貿易は5.9億ドルの赤字と赤字額が市場予想を大きく下回ったが、前月分の赤字は上方修正。これを受けてドルカナダは1.32台後半で強含んだ。ただ、その後、原油先物価格が上昇基調で推移したことで、カナダドルは一転して買い優勢の展開。ドルカナダは取引中盤にかけて一時1.31台前半まで下落。ただ原油先物価格が上げ幅を縮めると、ドルカナダは中盤に1.32ちょうど近辺まで上昇。後半は1.32ちょうどを挟んで方向感に欠ける動きとなった。

 米新規失業保険申請件数が28万件台に増加したが、米債利回りは下値の堅い動き。ただ一時は上げ幅を広げた米国株が結局、前日終値水準に値を戻すなど、市場の慎重な姿勢は継続。本日発表の米雇用統計の結果を見極めたいとの思惑もあって、本日東京市場でのドル円は様子見姿勢が強まると予想される。一方、ユーロはECBによる追加緩和観測を背景に上値が抑えられる見込み。アジア通貨は対ドルで慎重な値動きとなりそうだ。

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