2015年9月7日月曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年9月4日)

 9月4日のロンドン市場は取引前半に円買いの動き。ドル円は119円台後半から119円ちょうど近辺に下落した。欧州株は下落してスタート。米債利回りも長期ゾーン中心に低下基調で推移。市場のリスク回避姿勢を背景に円買い優勢となった。ただ取引中盤に入ると、欧州株は下げ止まり。円買いの動きは一服し、ドル円は119円ちょうど近辺でもみ合い。終盤には米債利回りが上昇に転じたことでドル円は119円台前半に小幅反発した。

 一方、ユーロドルは取引前半に1.11ドル台前半から1.11ドル台半ば近辺に小幅上昇したが、米債利回りが下げ渋りに転ずると、1.11ドル台前半で小動き。米雇用統計の発表を前にユーロは様子見姿勢が強まった。

 NY市場は米雇用統計を受けて一時ドル買いの動きが強まったが、中盤以降は一転してドルの上値が重くなった。8月の米雇用統計では非農業部門雇用者数(NFP)が17.3万人増と市場予想を大きく下振れ。ただ前月分、前々月分あわせて4.4万人の上方修正。失業率は5.1%と市場予想や前月を下回り、2008年3月以来の低水準となった。8月のNFPが市場予想を大きく下回ったことで、指標発表後ドルが売られたが、前月、前々月分のNFPが上方修正されたことも伝わると、一転してドル買いの動きが強まるなどドル相場は激しい値動き。ただ、米債利回りが上昇に転ずると、次第にドル買い優勢の動き。取引中盤に入るまでに、ドル円は119円台前半に上昇する一方、ユーロドルは1.11ドルちょうど近辺に下落した。

 しかし取引中盤に入り、米国株が売り優勢の動きを続けると、米債利回りは一転して低下基調での推移。ドル買いの動きも後退し、ドル円は118円台後半に下落する一方、ユーロドルは1.11ドル台後半に反発した。後半に入り米債利回りが下げ止まると、ドルは小幅買い戻され、ドル円は119円ちょうど近辺に反発し、ユーロドルは1.11ドル台半ば近辺に小幅下落したが、ドルの上値は重いままだった。

 カナダドルは下落した。米雇用統計と同時に発表された8月のカナダ失業率は7.0%と市場予想に反し前月から上昇。一方、雇用者数は1.2万人増と市場予想に反し2カ月連続の増加。労働参加率は65.9%と市場予想に反し前月から上昇した。これを受けてドルカナダは1.32台前半から1.31台後半に下落。しかし、ドル買いの動きが次第に優勢となり、その後は1.32台後半に反発した。8月のカナダIvey購買部協会指数が58.0と市場予想を大きく上回ったことでドルカナダは1.32台前半に小幅下落したが、取引中盤には再び1.32台後半に上昇。後半に入り1.32台前半に下落する場面もあったが、原油先物価格の上値が重くなったこともあって、終盤は1.32台後半での推移となった。

 トルコ・アンカラで開かれていたG20財務相・中央銀行総裁会議は、日本時間5日夜に共同声明を採択して閉幕。声明では、冒頭で世界の経済成長は期待水準に達していないと指摘。世界経済の回復は加速すると確信しているとしながらも、金融政策のみでは均衡ある成長につながらないだろうとし、(米国を名指ししなかったものの)経済見通しの改善に沿って、いくつかの先進国において金融政策の引き締めの可能性がより高まっていることに留意するとの文言がつけられた。為替市場については、為替レートがファンダメンタルズからの乖離を避けるとするコミットメントを再確認し、通貨の競争的な切り下げを回避し、あらゆる形態の保護主義に対抗するとした。

 週明けのドル円は119円手前と先週末終値を小幅下回る水準でスタート。ユーロドルは1.11ドル台後半と、先週末水準より小幅上昇。ドルがやや売られたの開始となった。

 中国人民銀行は5日に声明を発表。周総裁は、市場への流動性供給などを通じた中国の取り組みにより、急落とシステミックリスクが回避されたと指摘。人民元とドルの為替レートは比較的安定しており、株式市場は既にほぼあるべき水準にあり、金融市場は安定的に推移する見通しだと述べた。

 また同声明によると、楼継偉財政相は、今年の中央政府の財政支出を当初想定よりも拡大させる方針を表明。G20では今年の支出は10%増加し、年初に予算で組んだ7%の伸びを上回ると説明したという。

 4連休明けの中国株市場が本日、どのような反応を示すか予想しにくいが、週明けの為替市場は落ち着いた反応。中国政府が財政支出の拡大を表明したことが多少は効いたのかもしれない。
 本日から始まる今週は、米国で労働市場情勢指数、米新規失業保険申請件数といった雇用関連指標が発表されるが、他に注目を集めそうな指標の発表が予定されていない。9月17、18日のFOMCを控え、米利上げ開始期待が高まる可能性もあるだろうが、中国経済の先行き不透明感は強く、ドル買いの動きは抑えられやすい。本日の中国株の動き次第では、ドル売りが加速する可能性も否定できない。

 ドイツでは7月の鉱工業生産と経常収支が発表される。ドイツ景気の先行き期待は根強いものの、他ユーロ圏景気は軟調なまま。ECBのQE規模拡大観測も続く見込みで、ユーロ買いの動きが強まるとは考えにくい。

 日本では7月の経常収支が発表される。季節調整値で前月並みの黒字が確保される見込み。原油安による経常収支の改善は、円買い戻しを後押しする可能性もある。また為替市場には大きな影響を及ぼさないだろうが、8月の景気ウォッチャーと消費者態度指数は、第3四半期の日本成長率を見通すうえで注目を集めるだろう。

0 件のコメント:

コメントを投稿