2016年3月30日水曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年3月29日)

 3月29日のロンドン市場は、ドルの上値が重い展開となった。ドル円は取引中盤まで113円台後半での推移。ユーロドルは1.11ドル台後半で膠着感の強い動き。2月のユーロ圏M3は前年比5.0%増と市場予想通り前月と変わらず。市場の反応は限定的だった。

 サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は、シンガポールでの講演で、米経済が最大限の雇用達成の状態か、それにきわめて接近していると発言。最近のインフレ動向は非常に心強く、緩やかな利上げを予想されると述べ、利上げに前向きな姿勢を示した。

 後半に入り、安倍首相は来年度予算案通過後の会見を開催。消費税率の引き上げは予定通りで変わりはないと発言。来年度予算は可能な限り前倒しで実施するとしたものの、一部で期待されている補正予算編成については言及がなかった。これを受けてドル円は113円台半ばに下落する一方、ユーロドルは1.12ドルちょうどに上昇。終盤にドル円は113円台後半に反発したが、ユーロドルは1.12ドルちょうどを小幅上回る水準で底堅く推移した。

 NY市場はFRBイエレン議長の会見を受けてドルが下落した。取引前半のドル円は113円台半ば近辺で上値の重い動き。一方、ユーロドルは1.12ドルちょうどを小幅上回る水準で動意に乏しく推移。

 取引中盤に近づき発表された3月の米消費者信頼感は96.2と市場予想を上回り、前月分も上方修正。ただ米債利回りは原油先物価格の下落を受けて上値が重いまま。ドル円は113円台前半に下落。ユーロドルは1.11ドル台後半に下落した後に1.12ドルちょうど近辺に小幅反発した。

 取引後半に入りFRBイエレン議長は講演でインフレ見通しはより不確実になっていると指摘。利上げに対する慎重な姿勢は特に正当化されると述べるなど、利上げに対しる慎重な姿勢を強調した。これを受けてドル円は113円ちょうどに急落する一方、ユーロドルは1.12ドル台半ばに急上昇。講演での質疑応答でもイエレン議長は米労働市場では失業率が示唆する以上の弛み(スラック)が存在すると言及するなどハト派的な内容。ドル円は113円ちょうど手前でもみ合う一方、ユーロドルは1.12ドル台後半にじり高の動きとなった。

 その後、ダラス連銀のカプラン総裁は講演後の記者との会談で米労働市場は非常に強く、4月利上げの可能性はないと想定するべきではないと発言したが、その一方で、米労働市場には依然として弛みがあると指摘。ドル円は終盤に112円台後半に下落する一方、ユーロドルは1.13ドルちょうど近辺に上昇した。

 イエレン議長の発言は、6月の追加利上げすら難しいとの見方をサポートする内容。米10年債利回りが3月9日以来の1.80%台に低下するなど、米金利の重石となった。本日朝には2月の日本・鉱工業生産が発表される。市場予想比で大きく悪化すれば、消費税率引き上げの先送りや来年度補正予算編成への期待感が高まるかもしれないが、本日東京市場でのドル円は112円台後半で上値の重い動きとなりそうだ。一方、ユーロは対ドルで1.13ドル台前半で底堅く推移する見込み。アジア通貨は米債利回りの低下と米国株の上昇が好感され、対ドルで買い優勢の展開が期待される。

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