2016年4月28日木曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年4月27日)

 4月27日のロンドン市場は、ドルがやや底堅く推移したものの、主要通貨はFOMCを前に様子見姿勢を強めた。ドル円は取引前半に111円台前半から111円ちょうど近辺に下落したが、中盤に持ち直し、後半は111円台前半で推移。米債利回りが膠着感を強める中、ドイツ株は小幅プラス圏で推移。日経平均先物はじり高の動きを続け、円売りの動きをサポートした。

 ユーロドルは1.13ドル台前半から1.13ドルちょうど近辺に下落。3月のユーロ圏M3は前年比5.0%増と市場予想通り。米債利回りが膠着感を強める中、ドイツ債利回りが低下したことでユーロドルは下落基調で推移した。

 ポンドは底堅く推移した。ポンドドルは取引前半に1.46ドルちょうど近辺から1.45ドル台半ば近辺に下落。しかし第1四半期の英GDPは前年比2.1%増と市場予想を上回る伸び。ポンドドルは1.45ドル台後半で下値が堅くなり、後半には一時1.46ドル台前半に上昇。終盤は1.46ドルちょうど近辺での推移となった。

 NY市場は米FOMCを受けてドルが買われたが一時的。ドル円、ユーロドルなど主要通貨ペアはFOMC前後でほぼ同じ水準となった。

 取引前半は米長期債利回りがじり安の動きとなったことで、ドル円が111円台前半で下落基調で推移。ユーロドルは1.13ドル台前半に小幅上昇した。3月の米中古住宅販売成約指数が前年比+2.9%と市場予想を上回ると、ドル円は111円台前半で小幅反発。ただユーロドルは1.13ドル台前半で反応薄だった。

 取引中盤に入り米債利回りが下げ止まると、ドル円は111円台前半で下値を固める動き。一方、ユーロドルは一時1.13ドルちょうど近辺に下落したが、下値は堅く、FOMC結果発表前には1.13ドル台前半での推移となった。

 FRBはFOMCの結果を発表。金融政策は市場予想通り現状維持とされた。声明では前回会合時に示された「海外経済と金融情勢がリスクとして続いている」(global economic and financial developments continue to pose risks)の文言が削除。代わりに、インフレ指標に加え、海外経済と金融情勢を注視する(The Committee continues to closely monitor inflation indicators and global economic and financial developments.)という文言が追加された。また米経済活動については「減速した」とし、家計支出の伸びも「緩やかになった」と指摘。しかし労働市場については「一段と改善した」とし、家計の実質所得は底堅いペースで増加し、消費者マインドは依然とした高水準との見解を示した。

 FOMC声明発表後、ドル円は111円台後半に急伸する一方でユーロドルは1.12ドル台後半に急落するなどドル買いの反応。しかし数分後に米債利回りが低下に転ずると、はドル円が111円ちょうど近辺に急落する一方、ユーロドルは1.13ドル台半ば近辺に急反発するなど、荒い値動き。しかし米短期債利回りの低下が小幅に留まるとドル売りは再び買い戻され、ドル円は111円台半ば近辺に反発し、ユーロドルは1.13ドルちょうど近辺に下落。終盤は米長期債利回りが低下したことで、ドル円が111円台前半に下落。ユーロドルは1.13ドル台半ば手前までに反発したが、引けにかけて米長期債利回りが下げ止まると、ドル円は111円台半ば近辺に上昇。ユーロドルは1.13ドル台前半に小幅下落した。

 FOMC声明は概ね市場予想通り。海外経済や金融情勢に対する懸念が後退した一方で、米景気に対する見方は下方修正された。アトランタ連銀の経済モデルGDPナウでは第1四半期の成長率予想が前期比年率0.6%増となり、米景気の減速基調は続く形。ただFOMC声明では、家計の実質所得の増加や消費者マインドの高止まりが指摘されており、第2四半期以降に景気が持ち直すとの期待を示唆している。大方が指摘するように、6月FOMCでの追加利上げは、今後の米経済指標、海外経済、金融情勢次第とはいえ、視野に入っていると思われ、今後は米国や中国の経済指標の結果にドル相場が強く反応する展開が予想される。

 本日昼過ぎに日銀は金融政策決定会合の結果を発表する予定。FOMCが予想通り無難な形で終了したことから、日銀の追加緩和の有無に対する注目が高まっている。仮に追加緩和があった場合は、小幅なものではなく大規模なものになると思われる。買い入れ規模を長期債で100兆円、ETFを10兆円に引き上げるといったことや、一部報道もあったようにマイナス金利での金融機関への貸付、マイナス金利の拡大などアイデアはたくさんある。ただ一方で、黒田総裁を始めとする日銀執行部は、大規模緩和を続けるデメリットも意識しているはず。ドル円や日経平均株価が底割れを回避したこともあって、追加緩和を見送る可能性もある。正直なところ、追加緩和の有無を合理的に予想することは困難だ。それゆえにドル円は、金融政策決定会合の結果が発表されるまで111円台半ばを挟んで神経質な動きを続けざるを得ないだろう。

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