2016年4月9日土曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年4月8日)

 4月8日のロンドン市場はドルの上値が抑えられた。ドル円は取引前半に108円台後半から109円ちょうど近辺に上昇。欧州株は上げて始まり、その後もプラス圏を維持。米債利回りも短期債中心に底堅く推移。ドルをサポートした。

 しかし中盤に入るとドル円は109円ちょうど手前でもみ合いを続け、後半に入ると108円台後半で上値の重い動き。欧州株、米債利回りともに小動きとなり、ドル買い一服となった。

 ユーロドルは取引前半に1.13ドル台半ばから1.13ドル台後半に上昇。ドイツ債利回りが上昇で始まり、ユーロドルはユーロ買い優勢となった。しかし中盤には1.14ドルちょうど手前でもみ合い。後半は1.13ドル台後半で下落基調で推移した。

 ポンドは英経済指標を受けて下落した。ポンドドルはユーロと連れ高となる格好で1.40ドル台半ばから141ドル台前半に上昇。その後発表された2月の英鉱工業生産は前年比-0.5%と市場予想に反し前年割れ。同時に発表された2月の英貿易収支も48.4億ポンドの赤字と市場予想を上回る赤字。これを受けてポンドドルは下落基調での推移が続き、終盤は1.40ドル台後半での推移となった。

 NY市場は取引前半にドルが下落基調で推移。中盤は動意に乏しくなったが、終盤に円買いの動きが強まった。

 取引前半のドル円は108円台後半で方向感に欠ける動き。一方、ユーロドルは1.13ドル台後半から1.14ドルちょうどに上昇。ポンドドルも1.40ドル台後半から1.41ドルちょうど近辺に上昇するなどドル買い優勢となった。NY連銀のダドリー総裁は講演で、金融政策の正常化は慎重かつ緩やかに進めるのが適切だと発言。インフレ、経済成長のリスクは下向きに傾いており、国際経済の成長と米経済への影響には著しい不確実さがあるとも述べ、ドル売りの動きを強めた。

 取引中盤近くに発表された2月の米卸売在庫は前月比0.5%減と市場予想を上回る落ち込み。前月分も同0.3%増から同0.2%減に下方修正されるなど弱い内容だった。中盤に入るとドル円は108円台前半に下落し、ユーロドルは1.14ドルちょうど近辺で強含み。その後はドル円、ユーロドルともに動意に欠ける展開が続いたが、後半に入ると、ドル円は108円ちょうど近辺まで下落基調で推移。ユーロドルは1.14ドルちょうどで膠着感の強い動きを続けた。

 カナダドルはカナダ雇用統計を受けて上昇。その後も底堅く推移した。3月のカナダ住宅着工件数は20.4万戸と市場予想を上振れ。同月同国の雇用統計では失業率が7.1%と市場予想に反し前月から改善。雇用者数は4.06万人増と市場予想を大きく上振れるなど総じて好結果。ドルカナダは1.30台後半から1.30ちょうど近辺に急落。取引中盤にかけては原油先物価格の上昇もあって、ドルカナダは1.29台後半と1週間ぶりのカナダドル高水準に下落。後半は1.30台ちょうど近辺で動意に欠ける動きを続けた。

 来週(4月11日からの週)、米国では3月の小売売上高、PPI、CPI、4月のNY連銀製造業景気指数、ミシガン大消費者信頼感が発表される。小売売上高は前月比0.1%増と弱い伸びの見込み。アトランタ連銀の経済モデル「GDPナウ」によると第1四半期の米GDP成長率見通しは0.1%増とほぼゼロ成長まで鈍化。小売売上高も弱い結果となれば米景気の先行き期待の剥落で円買いの動きが強まる恐れもある。またPPI、CPIが市場予想を下振れるようだと、6月FOMCでの利上げ期待がさらに後退する可能性もあり、ドル円にとっては下押し材料が続く展開も考えられる。

 また来週末(4月14、15日)にはワシントンでG20財務大臣・中央銀行総裁会議が開催される。人為的な通貨安誘導を否定する姿勢が引き続き示される見込みで、仮に円高が進んだとしても日本当局はG20を前に円売り介入に動きにくい状況。ただ一方で、世界経済の先行き不透明感を払しょくするために積極的な財政出動に対するコミットメントが強調される可能性もあり、市場のリスク回避姿勢が弱まる展開も考えられる。

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