2016年5月12日木曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年5月11日)

 5月11日のロンドン市場はドルが下げ渋る動きとなった。ドル円は取引前半に108円台後半から108円台半ば近辺に下落。ドイツ株はじり安の動き。米債利回りも原油先物価格の下落で低下基調となり、ドル円を下押しした。しかし取引中盤にドイツ株、米債利回りがともに下げ止まると、ドル円は108円台後半に反発。後半には米債利回りが上昇に転じたことからドル円も108円台後半で下値を堅くした。

 ユーロドルは取引中盤まで1.14ドルちょうど手前で小動き。この日はユーロ圏主要国で主だった経済指標の発表もなく、様子見姿勢が強まった。取引後半に入り、ドイツ債利回りが上昇基調を強めると、ユーロドルは1.14ドルちょうど近辺に小幅上昇した。

 ポンドは軟調な展開。ポンドドルは取引中盤までに1.44ドル台半ば近辺から1.44ドルちょうどに下落。3月の英鉱工業生産は前年比-0.2%と市場予想ほど低下しなかったが、前月比では+0.3%と市場予想を下振れ。原油先物価格の下落もポンドの重石となった。取引後半に入るとポンドドルは1.44ドル台前半に反発したが、上値は抑えられた。

 NY市場はドル売り優勢の展開となった。取引前半はドル円が108円台後半で上値の重い動き。この日は主だった米経済指標の発表がなく材料難のなか、米債利回りは伸び悩み。米国株が下げて始まると、ドル円は一時108円台半ばに下落するなど、上値が重かった。一方、ユーロドルは1.14ドル台半ば手前まで上昇基調で推移。ドイツ債利回りの上昇がユーロドルの上昇をサポートした。

 取引中盤に入り、一部ドイツ紙は日銀・黒田総裁のインタビューを掲載。同総裁はインタビューで日銀の政策は限界に達しておらず、必要なら大幅に緩和できると発言。技術的にはECBと同程度まで政策金利を引き下げることができると述べた。

 ただ黒田総裁の発言に対する市場の反応は限定的。ドル円は108円台後半でもみ合いを続け、ユーロドルは1.14ドル台半ば手前での推移。取引後半に入り米国株が下げ幅を広げるとドル円は108円台半ば近辺に小幅下落。ユーロドルは1.14ドル台前半でじり安の動きとなった。

 欧米株は反落する一方で、米債利回りは下げ渋る動き。ドル円は再び20日移動平均を割り込むなど、世界景気の先行き不透明感を背景に金融市場は方向感に欠ける展開となっている。本日は日銀・黒田総裁と岩田副総裁が国会で発言する予定となっているが注目を集めるような発言をするとは期待しにくく、本日東京市場では、ドル円、ユーロドルなど主要通貨は様子見姿勢が強まると予想される。アジア通貨は欧米株の反落を受けて対ドルで軟調な推移が見込まれる。

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