2016年5月13日金曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年5月12日)



 5月12日のロンドン市場はドルが上昇基調で推移した。ドル円は108円台後半から109円台前半に上昇。下げて始まったドイツ株は下げ幅を縮め、プラス圏に浮上。原油先物価格は底堅く推移し、米債利回りは上昇基調で推移。ドル買いの動きを後押しした。

 ユーロドルは取引中盤まで1.14ドルちょうどを小幅上回る水準でもみ合い。3月のユーロ圏鉱工業生産は前月比-0.8%と市場予想に反し2カ月連続のマイナス。後半に入ると、ユーロドルは1.14ドルを割り込み、ドル買い優勢となった。

 ポンドはBOE会合の結果を受けて売り優勢となった。ポンドドルはBOE会合結果発表前まで上昇基調が続き、1.44ドルちょうど近辺から1.45ドルちょうど手前まで上昇。取引終盤にBOEは全会一致で政策金利や資産購入目標などの金融政策を現状維持としたことを発表。同時に発表された成長率見通しは今年が2.0%と下方修正。一方、インフレ見通しは2年後には2.1%に加速するとの見方が示された。BOEカーニー総裁は会見で、6月のEU離脱の是非を問う国民投票で離脱賛成が多数を占めた場合、景気後退に陥るリスクがあると指摘。BOEはEU離脱が決まればポンドがさらに下落する可能性が高いと警告し、通貨安や需要の落ち込みなどで成長率が大きく下がり、インフレ率が顕著に上昇する可能性があるとした。これを受けてポンドドルは1.44ドル台前半に下落した。

 NY市場は取引前半にドル売りの動きが強まったが、中盤以降は買い戻される展開となった。取引序盤に発表された米新規失業保険申請件数は29.4万件と市場予想を大きく上回り、2015年2月最終週以来の高水準に増加。同時に発表された4月の米輸入物価は前年比-5.7%と低下率が市場予想を上回った。米経済指標発表後、ドルは売り優勢となり、ドル円は108円台後半まで下落基調で推移。ユーロドルは1.14ドルちょうどを上抜けたが、1.14ドルちょうどを小幅上回る水準で上値が抑えられた。

 取引中盤に入り小幅低下した米債利回りが下げ止まると、ドルは一転して買い戻しの動きに。ドル円はじり高の動きとなり、後半には109円ちょうどを上抜け。ただ終盤は109円ちょうどを小幅上回る水準で伸び悩んだ。一方、ユーロドルは1.13ドル台後半とこの日の安値を更新。後半に入り、持ち直す動きも見られたが一時的で、終盤は1.13ドル台後半で小動きとなった。

 クリーブランド連銀のメスター総裁は、原油やドル相場が安定したことから物価は上向いており、インフレは時間をかけて2%に回帰するとするFOMCの見解と一致していると指摘。カンザスシティー連銀のジョージ総裁は、現在の政策金利水準は低すぎると考えると明言。正常化のプロセスで追加的措置を取ることを支持すると続けた。

 米国株は上値の重い動きとなったが、米債利回りは引き続き下値の堅い動き。ドル円は109円ちょうど近辺まで反発するなど一時のようなドル売りの動きは一服している。ただ世界景気の先行き不透明感は根強く、ここからのドル一段高は期待しにくい状況。今夜発表される4月の米小売売上高を見極めたいとの思惑もあって、本日東京市場では、ドル円、ユーロドルなど主要通貨は様子見姿勢が強まると予想される。アジア通貨は対ドルで方向感に欠ける動きとなりそうだ。

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