2016年5月20日金曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年5月19日)



 5月19日のロンドン市場は円が買い戻される展開となった。ドル円は110円台前半から109円台後半に下落。ドイツ株は下げて始まり、その後も下げ幅を縮めることなく軟調な動き。東京市場で小幅高となった米債利回りもロンドン市場に入ると短期債中心に上値が重くなり、ドル円は円を買い戻す動きが優勢となった。

 一方、ユーロドルは取引中盤まで1.12ドル台前半で方向感に欠ける動きを続けたが、後半には1.12ドルちょうど近辺に下落した。3月のユーロ圏建設業生産高は前月比0.9%減と2カ月連続のマイナス。ユーロドルの重石となった。

 ポンドは英小売売上高を受けて一段高となった。4月の英小売売上高は前年比4.3%増、自動車を除くコア売上高は同4.2%増といずれも市場予想や前月を上回る高い伸び。ポンドドルは指標発表前に1.45ドル台後半から1.46ドル台前半に上昇していたが、指標発表後に1.44ドル台半ば近辺と5月3日以来の高値に上昇。ただ、その後は上値が重くなり1.46ドル台前半で推移した。

 NY市場は米経済指標を受けてドルが強含んだが一時的で、取引中盤以降は様子見姿勢が強くなった。取引序盤は米債利回りが小幅上昇したことで、ドル円が110円ちょうど近辺に小幅上昇する一方、ユーロドルは1.12ドル割れ。その後、米経済指標が相次いで発表。4月のシカゴ連銀全米活動指数は+0.10と市場予想に反し、3カ月ぶりのプラス。米新規失業保険申請件数は27.8万件と市場予想を上回ったが前週から減少。5月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は-1.8と市場予想に反し2カ月連続のマイナスとなった。米経済指標発表後、ドル円は110円台前半に上昇し、ユーロドルは1.11ドル台後半に下落するなど、ドルが強含んだが、ドル買いの動きは一時的。米債利回りが低下に転ずると、ドル円は109円台後半と、この日の安値を更新する形で下落。ユーロドルは1.12ドル台前半に反発した。

 リッチモンド連銀のラッカー総裁は一部米系メディアとのインタビューで、4月FOMCで利上げを支持したと発言。6月FOMCで利上げをする根拠は非常に強いと考えられるとも述べ、自身の認識では、世界経済や金融情勢に伴うリスクは事実上、完全になくなっていると指摘した。

 取引中盤に入り米債利回りが下げ止まると、ドル円は109円台後半、ユーロドルは1.12ドルちょうど近辺で、それぞれ膠着感が強まる動き。NY連銀のダドリー総裁は会見で、もし自身が想定したとおりに経済情勢が進んでいくなら6月や7月の利上げは理にかなった見通しだと発言。ただ条件として、経済が潜在成長率を超えて拡大することや、労働市場が引き締まり続けて失業率が低下すること、2%の物価目標の達成に確信が持てることを挙げた。また英国のEU離脱を巡る国民投票が、その直前に開かれる6月FOMCの利上げ判断に影響する可能性を指摘。離脱の可能性や、離脱が決まった時の金融市場への影響、その時の経済状態に照らして判断することになると述べた。

 取引後半に入り、原油先物価格は上昇したが、米債利回りは動意薄のまま。米国株が下げ幅をやや縮めたことでドル円は110円ちょうどへとじり高の動きとなったが、ユーロドルは1.12ドルちょうど近辺で小動きのままだった。

 NY連銀のダドリー総裁は、6月か7月の利上げの可能性を指摘。米債利回りは小幅低下したが、利上げ再開観測は維持されたとみられる。本日東京市場でのドル円は110円ちょうど近辺で底堅い動きが予想される。一方、ユーロドルはユーロ圏景気の先行き懸念もあって上値の重い動きが続く見込み。アジア通貨は対ドルで軟調な推移が予想される。

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