2016年5月6日金曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年5月5日)

 5月5日のロンドン市場はドルが対欧州通貨中心に底堅く推移した。ユーロドルは1.15ドルちょうど手前から1.14ドル台前半に下落基調で推移。米債利回りは小高く推移する一方、ドイツ債利回りは低下基調で推移。この日はユーロ圏主要国で主だった経済指標の発表はなかったが、ユーロは売り優勢となった。

 ポンドドルは取引前半に1.45ドル台前半から1.44ドル台後半に下落。4月の英サービス業PMIは52.3と市場予想を下振れ。ポンドを下押しした。取引中盤にポンドドルは1.45ドルちょうど近辺に反発したが、後半には1.44ドル台半ば近辺に下落。終盤は1.45ドルちょうど近辺に再び反発したが、上値は抑えられた。

 ドル円は107円台前半で底堅く推移。ドイツ株は小幅プラス圏で推移。米債利回りも小高く推移したこともドル円をサポートした。

 NY市場では米経済指標を受けて円買いの動きが強まったが、安倍首相の発言を受けて円は売り戻し。後半に入ると主要通貨は動意に乏しくなった。

 取引序盤に発表された米新規失業保険申請件数は27.4万件と市場予想を大きく上回り、5週ぶりの高水準。ユーロドルは1.14ドル台前半で反応薄となったが、ドル円は107円台前半から106円台後半に下落した。

 しかし、その後、安倍首相はロンドン市内での記者会見で為替水準については総理大臣として言及を控えたいとした上で、為替の急激な変動は望ましくはないと発言。一連の欧州訪問でフランスのオランド大統領、ドイツのメルケル首相と、為替の安定は重要であり、急激な変動は望ましくないということについて一致したと述べた。これを受けてドル円は107円台半ばに急反発。ユーロドルは1.14ドルちょうど近辺に下落した。

 取引中盤に入り原油先物価格が下落すると、米債利回りも低下。しかしドル円は107円台前半、ユーロドルは1.14ドルちょうど近辺で、それぞれもみ合い。セントルイス連銀のブラード総裁は、講演で労働市場は比較的引き締まっており、原油を除くインフレは幾分上昇傾向にあると指摘。ドル高の悪影響は薄れたようで、市場の見通しとFOMCとの差を懸念しており、6月FOMCは予断を持たずに討議されると述べた。

 後半に入り、米国株がマイナス圏に下落し、米債利回りの低下基調は続いたが、ドル円は107円台前半、ユーロドルは1.14ドルちょうど近辺で、それぞれ膠着感の強い動き。サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は今年2、3回の利上げが妥当のようだと述べ、ダラス連銀のカプラン総裁は一部米系メディアとのインタビューで6月FOMCは予断を許さないライブの会合だと発言したが、市場の反応は限定的だった。

 米債利回りは低下したがドル買戻しは継続。日本当局による円売り介入に対する警戒感もあってドル円の下値は堅くなりつつある。ただ昨日発表されたADP雇用統計の結果を考えると明日の米雇用統計に大きな期待は持ちにくいのも事実。米景気の先行き不透明感も強く6月FOMCでの利上げを見込む声は少ない。本日東京市場でのドル円、ユーロドルは、ともに方向感に欠ける展開となりそうだ。

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