2016年6月12日日曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年6月10日)


 6月10日のロンドン市場はユーロ、ポンドといった欧州通貨が上値の重い展開となった。ユーロドルは取引序盤に1.13ドルちょうど近辺から1.13ドル台前半に上昇したが、その後は下落基調で推移し、取引中盤には1.12ドル台後半に下落。後半は1.13ドルちょうど近辺に反発したが上値は抑えられた。6月23日のEU離脱を問う英国民投票を控え、市場のリスク回避姿勢は強く、欧州株は売り優勢で推移する一方で、ドイツ債利回りは上値の重い動き。ユーロは対ドルで売り優勢となった。

 ポンドドルは取引前半に1.44ドル台前半で推移。4月の英建設支出は前年比3.7%減と市場予想ほど落ち込まず、同時に発表された5月のBOE調査のインフレ期待は+2.0%と前月から加速すると、ポンドドルは1.44ドル台半ば近辺に小幅上昇した。しかし取引後半に入るとじり高の動きが強まり、終盤は1.44ドルちょうど近辺で推移した。

 ドル円は取引中盤に106円台後半から107円ちょうど近辺に上昇する場面もあったが、上昇は一時的で取引後半は106円台後半での推移。欧州株が売り優勢となり、日経平均先物は下落基調で推移。米債利回りも低下し、ドル円は上値が抑えられた。

 NY市場はユーロ、ポンドが下落基調で推移した。ECBのコンスタンシオ副総裁は低金利は一つの解決手法であり、問題ではないとしながらも、マイナス金利は概ね目的を達成したと発言。しかしユーロの反応は限定的でユーロドルは1.13ドルちょうど近辺でもみ合い。ドル円も106円台後半で方向感に欠ける動きを続けた。

 6月のミシガン大消費者信頼感は94.3と市場予想を小幅上回ったが、前月からは低下。5~10年後のインフレ期待は2.3%と過去最低を更新した。しかし米債利回りが下げ止まったことで、ドル円は107円ちょうど近辺に反発。ユーロドルは1.13ドルちょうど近辺で推移。取引中盤に入ると、ドル円は107円ちょうど近辺で強含み、ユーロドルは1.12ドル台後半に下落した。

 取引後半に入り、英調査会社のORBが英国のEU離脱に関する世論調査でEU離脱賛成が55%と4月の前回調査から4ポイント上昇したと発表。これを受け、1.43ドル台半ば近辺で推移していたポンドドルは一時1.42ドルちょうど近辺に急落。ユーロドルは1.12ドル台半ば近辺に下落し、ドル円も106円台半ば近辺に下落するなど市場のリスク回避姿勢が強まった。

 取引終盤に入り、ポンドドルは1.42ドル台後半に反発したが、引けは1.42ドル台半ば近辺。ユーロドルも1.12ドル台後半に反発したが、引けは1.12ドル台半ばと、ポンド、ユーロともに上値が重いまま。一方、ドル円は取引終盤には107円ちょうど近辺に反発した。

 カナダドルはカナダ雇用統計を受けて急騰したが、上昇は一時的で、その後は売り戻しの動きが続いた。5月のカナダ雇用者数は1.38万人増と市場予想を大きく上回り、失業率は6.9%と昨年7月以来の低水準に改善。ドルカナダは指標発表後、1.27台半ばから1.26台後半に下落した。しかしNY市場取引中盤以降、原油先物価格は下落基調で推移。ドルカナダは上昇基調で推移し、取引後半は1.27台後半での推移となった。

 日本時間16日未明にFOMCの結果が発表される。5月の米雇用統計が非常に弱い内容だったこともあって利上げは見送られるだろう。同時に発表される金利見通し(いわゆるドットプロット)で年内の利上げ回数予想の多くが2回で維持されるか、1回に下方修正されるかが注目される。イエレン議長は会見で7月FOMCでの利上げの可能性を否定することはないだろうが、市場は7月も利上げは難しいとの見方が多く、今回のFOMCを期にドル売りの動きが強まる展開も考えられる。

 同じ16日の正午近くに日銀は金融政策決定会合の結果を発表する。円高基調が続いているが、4月の鉱工業生産が予想外の好結果だったこともあり、追加緩和は見送られると予想される。マイナス金利に対する批判的な見方に対し、日銀・黒田総裁が説得力のある反論を提示できるとは考えにくく、追加緩和見送りが続くとの見方から円買いの動きが強まる恐れも十分にあると思われる。

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