2016年6月16日木曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年6月15日)


 6月15日のロンドン市場は円、ユーロが小動きを続ける中、ポンドが買い戻し優勢の展開となった。ドル円は106円台前半で膠着感の強い動き。この日はドイツ株が上昇で始まり、その後も底堅く推移。米債利回りも上昇したが、この日発表されるFOMCの結果発表を控えドル円は様子見姿勢の強いまま推移した。

 ユーロドルは1.12ドル台前半で下値の堅い動き。4月のユーロ圏貿易収支(季調値)は280億ユーロの黒字と統計開始以来最大を更新。ユーロをサポートした。

 ポンドドルは取引序盤に1.41ドル台後半で推移。5月の英失業率は2.2%と市場予想を小幅上回り、前月分も2.2%に小幅上方修正。一方、4月の英週平均賃金は前年比2.0%増と市場予想を上回り、前月の伸びを維持した。英雇用指標発表後、ポンドドルは1.42ドルちょうど近辺に上昇。その後は同水準でもみ合いを続けた。

 NY市場は取引前半に円が上昇。FOMC結果発表後はドルが下落したが、FRBイエレン議長の会見中に反発した。

 取引序盤に発表された5月の米PPIは前年比-0.1%と市場予想通りだったが、コアPPIは同+1.2%と市場予想を上振れ。同時に発表された6月のNY連銀製造業景気指数は+6.01と市場予想を大きく上回り、プラスに転じた。しかし指標発表後、米債利回りは低下を始め、ドル円は106円台前半、ユーロドルは1.12ドル台前半で反応薄。その後発表された5月の米鉱工業生産が前月比-0.4%と市場予想を下回ると、ドル円は106円ちょうど近辺に小幅下落。ユーロドルは1.12ドル台前半で強含む動きとなった。

 取引中盤に入り、米債利回りが一段と低下すると、ドル円は105円台後半に下落し、ユーロドルは1.12ドル台半ば手前に小幅上昇。FOMC結果発表前に米債利回りが反発に転ずると、ドル円は106円ちょうど近辺に反発したが上値は抑えられ、ユーロドルは1.12ドル台半ば手前で膠着感を強めた。

 取引後半に米連邦準備理事会(FRB)は6月15日まで開催した連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を発表。フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は市場予想通り0.25-0.50%で据え置かれた。決定は全会一致。声明では経済成長は加速したが労働市場の改善ペースは鈍化したと指摘。失業率は低下したが、雇用の増加幅は縮小したとも指摘された。一方で家計消費の拡大については強まっていると上方修正された。

 同時に発表されたFF金利見通しでは2016年末の中央値が0.875%(年2回利上げ)と前回3月時点と変わらず。しかし0.625%(年1回利上げ)の回答は6名に増えたほか、17年末や18年末のFF金利中央値は3月時点から切り下がった。

http://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/fomcprojtabl20160615.htm

 FOMC結果発表後、ドル円は105円台半ば近辺まで下落する一方、ユーロドルは1.13ドルちょうど近辺に上昇。ドルは下落した。

 その後、FRBイエレン議長は会見を開催。慎重なアプローチが適切であり、金融政策はあらかじめ決められたコースに則らないと述べたが、第2四半期の指標は支出の堅調な反発を示していると指摘。労働市場の改善ペースは著しく減速したが、1、2カ月の指標に過剰反応すべきではないとも指摘した。また今回の金利据え置きは注意深いアプローチを反映したものであり、経済への向かい風は、しばらく続く可能性があるとし、今回の決定において6月23日のEU離脱を問う英国民投票を考慮したことを明らかにするとともに、英国民投票の結果が、世界経済や金融状況に打撃を与えかねないとの認識も示した。またFOMCの決定は会合ごとに決まるもので、FOMCでは今年の利上げ回数は議論されていないと説明。国外の不透明感は米金融政策にとって重大であるが、FRBの経済見通しは年後半の米景気が健全に推移することを示唆したものであると述べた。そして金利調整の可能性はどの会合でもあり、労働市場の進展が終わったと考えてはならないと発言。長期的なFF金利誘導目標は3%であり、7月利上げは起こりうるとも述べ、近い将来の利上げ再開に含みを持たせた。

 イエレン議長の会見中にドルは買い戻され、ドル円は106円ちょうど近辺に上昇する一方、ユーロドルは1.12ドル台半ば近辺に下落した。

 FOMCは予想通り利上げを見送り、FRBイエレン議長は7月利上げの可能性を残すコメント。ただ来週の英国民投票を控え、市場の慎重な姿勢は続いたままだ。本日の日銀・金融政策決定会合での追加緩和期待は残るものの、世界的な金利低下が続く以上、ドル、円、ユーロは方向感を見いだしにくい。本日午前は、日銀・金融政策決定会合の結果発表を控え、ドル円、ユーロドル、ポンドドルなど主要通貨ペアは様子見姿勢が強まると予想される。一方、アジア通貨は対ドルで底堅い動きが期待される。

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