2016年6月22日水曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年6月21日)


 6月21日のロンドン市場はポンドが一段高となる一方、円は取引後半に小幅下落した。ポンドドルは取引中盤まで上昇基調が続き1.47ドル台前半から1.47ドル台後半と1月4日以来の高値に上昇。2月に英キャメロン首相が6月23日の英国民投票日程を発表した後の高値を更新し、英国のEU離脱懸念の後退を印象づけた。取引後半に発表された6月の英CBI製造業受注は-2と市場予想に反し前月から改善したが、ポンドの反応は限定的。終盤のポンドドルは1.47ドル台半ば手前に下落した。

 ドル円は取引中盤まで104円台半ば近辺で上値の重い動き。米債利回りは底堅く推移していたが、ドイツ株は前日終値水準で小動き。ドル円の上値を抑えた。ただ後半に入り、ドイツ株が小幅上昇し、米債利回りも上昇基調に転ずると、ドル円は104円台後半に上昇した。

 ユーロドルは1.13ドル台前半で推移。終盤に小幅下落したが、1.13ドル台前半は維持し、下値の堅い動きをみせた。6月のドイツZEW景況感指数は19.2と市場予想を市場予想を大きく上回り、昨年8月以来の高水準を記録したが、ユーロ買いの動きは強まらなかった。

 NY市場はドルが上昇基調で推移した。取引前半のドル円は104円台半ばを挟んでの小動き。NY市場に入り米債利回りは原油先物価格の下落を受けて低下したが、FRBイエレン議長の議会証言を控え、ドル円は様子見姿勢が強かった。

 一方、ユーロドルは1.13ドル台前半から下落基調で推移し1.12ドル台半ば近辺まで下落。ECBドラギ総裁は欧州議会での証言で世界経済のぜい弱な状態が続いていることに加え、地政学上の情勢を反映し、不透明感はなお強く、著しい下方リスクは引き続き存在していると指摘。物価目標の達成に向け、必要なら責務の範囲内で利用可能なあらゆる手段を講じる用意がある。とりわけ、EUからの離脱の是非を問う英国民投票後のあらゆる緊急事態に対応する用意が整っていると述べた。また同総裁はECBがギリシャ国内銀行に対する低利資金の供給再開を検討することを表明した。

 ポンドドルは1.47ドル台前半から1.46ドル台後半に下落した。

 取引中盤が近付くころ、FRBイエレン議長は米上院銀行委員会の公聴会で半期に一度の証言を開始。FF金利の引き上げを慎重に進めていくことで、当局は成長が緩やかなペースに戻りつつあるのか、労働市場が一層力強さを増すのか、インフレが目標である2%に向けて上昇を続けるのかを精査する間、経済成長に対する金融面での支援を適切に維持できると発言。ここ数年見られる生産性の緩慢な伸びが今後も続く可能性があるとの一部エコノミストの見方を排除することはできない述べ、景気は第2四半期以降、回復すると予想しているとの見方を示した。また利上げ時期については言及しなかった。証言後の質疑応答でイエレン議長は、米国がリセッションに陥る可能性は低いとの認識を表明。英国のEU離脱が決定し金融市場に混乱が生じた際には、必要に応じて米金融当局には行動する用意があると説明した。

 イエレン議長の議会証言が始まると、低下していた米債利回りは一転して上昇基調となったが、ドル円は104円台半ば近辺で膠着感強く推移。一方、ユーロドルは1.12ドル台後半、ポンドドルは1.47ドルちょうど近辺に、それぞれ反発したが、イエレン議長の議会証言中にユーロドルは再び1.12ドル台半ば近辺に下落。ポンドドルも1.46ドル台後半に下落した。

 取引後半に入り米国株が上げ幅をやや広げると、ドル円は緩やかな上昇となり、終盤には105円ちょうど近辺まで上昇したが、引けにかけては104円台後半に小幅下落。。一方、ユーロドルは1.12ドル台半ば近辺で膠着感の強い動き。ポンドドルは1.46ドル台前半に下落した。

 英国のEU離脱懸念が後退したことで、低下していた米債利回りは反転・上昇。欧米株も持ち直したことでドル円は(短時間だったが)105円台を回復する場面もみられた。ただFF金利先物市場から計算される利上げ確率は7月時点で10%台、9月時点で30%台、12月時点ですら50%未満と低いまま。ドル買いの動きが強まる地合いには思えない。本日東京市場のドル円は105円台の定着が注目されるものの、次第に上値は抑えられると予想される。一方、ユーロは様子見姿勢が続く見込み。アジア通貨は対ドルで方向感に欠ける展開となりそうだ。

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