2016年6月10日金曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年6月9日)


 6月9日のロンドン市場は対円を除きドルが上昇基調で推移した。ユーロドルは1.14ドルちょうどから取引後半には1.13ドル台前半へと下落基調で推移。終盤には1.13ドル台半ば手前に小幅反発したが、上値は抑えられた。ドイツ株は下げて始まり、取引前半は下げ幅を広げる展開。米債利回りも取引前半に低下したが、後半は持ち直し。一方でドイツ債利回りは低下となり、ユーロドルはユーロ売り・ドル買い優勢となった。

 ポンドは取引前半に売りが先行。ポンドドルは1.45ドル台前半から1.44ドル台半ば近辺に下落した。EU離脱を問う英国民投票に対する警戒感を背景に英債利回りは過去最低を更新。ポンドを下押しした。4月の英貿易収支は32.9億ポンドの赤字と市場予想ほど赤字が膨らまず、前月分の赤字も縮小方向に修正されたが、ポンドの反応は限定的。ポンドドルは取引中盤以降、1.44ドル台半ばを小幅上回る水準で方向感に欠ける動きを続けた。

 ドル円は取引序盤に106円台後半から106円台前半に下落。欧米債利回りの低下を受け円買い優勢となった。ただ、米債利回りが持ち直しに転ずると、ドル円は106円台前半で下げ止まり。取引後半は106円台半ば近辺で推移した。

 NY市場は取引前半にドルが上昇。中盤以降のドルは伸び悩んだが、後半に入ると円を売り戻す動きが加わった。米新規失業保険申請件数は26.4万件と市場予想に反し前週から小幅ながら減少。指標発表後にユーロドルは1.13ドル台半ば近辺から1.13ドル台前半に下落したが、ドル円は106円台半ばを小幅上回る程度の上昇に留まり、ドル円の上値の重さが目立った。

 その後発表された4月の米卸売在庫は前月比0.6%増と市場予想を大きく上振れ。ユーロドルは1.13ドルちょうど近辺に小幅下落したが、ドル円は106円台半ばを挟んでのもみ合いのままだった。

 取引中盤に入り米債利回りは小幅反発したが、106円台半ばで膠着感を強め、ユーロドルは1.13ドル台前半に反発するなど、ドル買いの動きは一服。取引後半に入り米国株が下げ幅を縮める動きを見せると、ドル円は107円ちょうど近辺に上昇。ユーロドルは1.13ドル台前半で上値が重くなった。

 カナダドルはNY市場取引中盤に小幅上昇した。4月のカナダ新築住宅価格指数は前年比+2.1%と市場予想通りで前月から小幅加速。同時に発表された第1四半期のカナダ設備稼働率は81.4%と市場予想を小幅上回り、1年ぶりの水準に上昇した。ただカナダドルの反応は限定的で、ドルカナダは1.27台半ばを挟んで上下動。取引中盤に入り原油先物価格が強含むとドルカナダは1.27台前半に低下。原油先物価格の上値が重くなると、ドルカナダは1.27台半ば手前に小幅反発する場面もあったが、後半は1.27台前半でカナダドル買い優勢となった。

 アトランタ連銀の経済モデル「GDPナウ」によると、第2四半期の米成長率見通しは2.5%(6月9日時点)と前回(6月3日時点)から変わらず。5月の米雇用統計の弱さを指摘する声も多いが、米景気は持ち直しているようにみえる。ただ6月FOMCでの利上げ見送りが確実視され、7月も利上げが見送られるとの見方が多いのも事実。英国のEU離脱懸念も強まっている。本日東京市場でのドル円は上昇が続いたとしても107円台前半がせいぜいで、その後は上値の重い動きとなりそうだ。一方、ユーロドルは1.13ドル台前半で上値が抑えられる動きを予想。アジア通貨は対ドルで軟調な推移が見込まれる。

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