2016年10月16日日曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年10月14日)


 10月14日のロンドン市場はポンドが買い優勢の展開となる一方、円はじり安の動きとなった。ポンドドルは取引序盤に1.22ドルちょうど近辺から1.21ドル台後半に下落。その後、1.22ドルちょうど近辺に反発したが、8月の英建設支出は前年比0.2%減と市場予想を下回ると、ポンドドルは1.22ドルちょうど近辺で上値が重くなった。

 指標発表後、しばらくしてBOEのカーニー総裁が8月の金融緩和策が労働市場の見通し下支えに役立ったとの見解を表明。向こう数年の間にインフレがややオーバーシュートすることも甘んじて受け入れる意向を示した。カーニー総裁の発言が伝わると、ポンドドルは上昇基調となり取引中盤には1.22ドル台前半に上昇。後半には1.22ドル台半ば近辺に上昇した。



 ドル円は取引序盤に104円ちょうど近辺から104円台前半に上昇。ドイツ株は小幅上げて始まり、その後も底堅く推移。ドル円をサポートした。その後、ドル円は取引中盤まで104円台前半で上値が抑えられたが、後半には104円台前半で強含む動き。米長期債利回りが底堅く推移したことがドル円を下支えした。

 ユーロドルは1.10ドル台前半で上値が抑えられる展開。8月のユーロ圏貿易収支(季調値)は233億ユーロの黒字と黒字額が市場予想を上振れ。ただユーロの反応は限定的だった。

 NY市場はドルが対欧州通貨を中心に上昇。ただ円に対しては上値の重い動きが続いた。取引序盤に発表された9月の米小売売上高は前月比0.6%増と市場予想通りの伸びで、前月分は小幅上方修正。しかしGDP算出に使用されるコントロール売上高は同0.1%増と市場予想を下回った。同時に発表された9月米PPIは前年比+0.7%と市場予想を小幅上回った。指標発表後、ドル円は104円台前半、ユーロドルは1.10ドル台前半で、それぞれもみ合い。取引中盤に近付き発表された10月のミシガン大消費者マインドが87.9と市場予想を下回ったが、市場の反応は限定的だった。

 取引中盤に入り米短期債利回りが下げ止まると、ユーロドルは1.09ドル台後半に下落し、ポンドドルは1.22ドルちょうどを割り込むなどドル買い優勢。しかしドル円は下落基調となり、103円台後半まで下落した。

 後半に入りFRBイエレン議長はボストンで講演。緩和的な政策スタンスを長期にわたって維持し過ぎた場合、恩恵以上に代償を伴う恐れがあると発言。終盤にはNY連銀のダドリー総裁が一部米紙とのインタビューで年内の利上げを予想するとの見方が伝わると、ドル円は上昇に転じ、104円台前半に反発。ユーロドルは1.09ドル台後半でじり安の動きとなり、7月27日以来の安値引け。ポンドドルは1.22ドル台前半に反発したが、終盤は1.22ちょうど手前で上値が抑えられる動きとなった。

 アトランタ連銀の経済モデル「GDPナウ」では第3四半期の米成長率見通しは1.9%増に下方修正。NY連銀の経済モデル「ナウキャスト」では2.3%増に上方修正されたが、両モデルとも米成長率が2%前半程度にしか加速しないとの見通しを示している。

 来週は10月のNY連銀製造業景況指数が発表されるが、市場予想では+1.0程度と改善が続く見込みとなっているもののプラス幅は小さい。市場予想を下回る結果となれば第4四半期の成長率鈍化を懸念する声が強まり、ドル買いの動きが抑えられやすいと予想される。

 ユーロ圏ではECB理事会が予定されている。金融政策は現状維持の見込み。一部からは理事会内で年内のQE縮小のコンセンサスを形成しようとする動きもあるとの観測が流れているが、ドラギ総裁は緩和姿勢を強調する姿勢を維持。来週の理事会でも同様の姿勢を示すと思われ、ユーロ売りの動きが強まる可能性にも留意したい。

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