2017年3月17日金曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年3月16日)



 3月16日のロンドン市場は、取引序盤に円が買われる場面があったが一時的。その後は米債利回りの上昇を背景にドルが底堅く推移した。

 ドル円は取引序盤に113円台前半から113円割れへと急落。ロンドン市場に入り、日本の安倍首相が、一部私学に100万円の寄付をしたとされる問題が一部で材料視された模様。ストップオーダーによるドル売りの動きも加わったようで、ドル円はドル売り・円買いの動きが強まった。

 ただ、ドル売り・円買いの動きは続かず、その後、米債利回りは上昇。ドル円は113円台半ばまで大きく反発し、取引後半は113円台半ば手前で推移した。

 ユーロドルは取引前半に1.07ドル台前半から1.07ドルちょうど近辺に下落。取引中盤に発表された2月のユーロ圏CPI(確定値)は前年比+2.0%、コアCPI(確定値)は同+0.9%と、いずれも速報値から変わらず。市場の反応は限定的で、ユーロドルは1.07ドルちょうど近辺で小動きを続けた。取引後半に米債利回りの上昇が止まると、ユーロドルは1.07ドル台前半に反発した。

 ポンドは上値の重い動きが続いたが、BOEの発表を受けて急伸した。ポンドドルは取引中盤までじり安の動きとなり、1.23ドルちょうど手前から1.22ドル台半ばに下落基調で推移。後半に入り、1.22ドル台後半に反発したが、上値は抑えられた。

 取引終盤にBOEは市場予想通り政策金利や資産購入目標を現状維持とすると発表。同時に発表された議事要旨によると、決定は8対1。フォーブス委員が25bpの利上げを主張し、反対票を投じた。同委員は、はこれまでも金利据え置きに違和感を感じていると表明。物価はポンド安による圧力だけでなく国内要因によっても顕著に上昇しており、EU離脱決定を受け予想されている景気減速は現実化していないとの見方を示したことが判明した。これを受けポンドは買いが先行。ポンドドルは1.23ドル台前半に急上昇した。

 NY市場はドルが伸び悩む展開となった。

 取引序盤に発表された2月の米住宅着工件数は128.8万戸と市場予想を上回る一方、同月同国の住宅建設許可件数は121.3万戸と市場予想を下振れ。米新規失業保険申請件数は24.1万件とほぼ市場予想通りで、前週から小幅減少。3月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は+32.8と市場予想を上回ったが、前月から低下した。

 米経済指標の結果がマチマチだったこともあり、米債利回りの反応は限定的。ドル円は113円台前半で方向感に欠ける動き。ユーロドルは1.07ドル台前半で底堅く推移した。

 取引中盤に近づき発表された1月の米求人件数は562.6万件と市場予想を上回ると、米債利回りは小幅上昇し、ドル円も113円台半ば手前に上昇したが、ドル買いの動きは一時的。取引中盤に入り米債利回りが低下すると、ドル円は113円ちょうどに下落。一方、ユーロドルは1.07ドル台前半で小動きを続けた。

 取引後半に入り、米債利回りが再び小幅上昇すると、ドル円は113円台前半に上昇する一方、ユーロドルは1.07ドルちょうど近辺に下落。終盤にオーストリア中銀のノボトニー総裁が一部メディアとのインタビューでECBは米FRBよりもより多くの様々な方法で金融緩和政策から離脱することができる可能性があると述べ、政策金利の引き上げの前に預金金利を引き上げる可能性について言及すると、ユーロドルは1.07ドル台後半と、2月6日以来の高水準に上昇した。

 ムニューシン米財務長官とショイブレ独財務相は、ベルリンで会談し、共同会見で、短期的なドル高は問題を引き起こすが、長期的なドル高は良い事象であると発言。各国が通貨を操作しないことが重要で、それが経済成長にとって不可欠との見方でショイブレ独財務相と合意したことを明らかにした。

 日本時間の本日午後8時に米予算教書の骨格が発表される予定。ただすでに大まかな内容はメディアなどを通じて明らかとなっており、国防費が前年比9%増となる一方、海外援助や環境保護局(EPA)予算は前年度比で二桁の大幅減少となる見込み。ただ詳細公表は5月に先送りされるほか、米議会でも今回の予算教書に強く反発する議員がいるとの報道もある。

 トランプ政権の財政刺激策に対する期待感は根強いものの、米大統領選直後と比べると期待感は後退。今のところ米景気が底堅いことから、ドル売りの動きは強まらないが、米材製造期待の後退には引き続き注意を払う必要がある。

 FOMC、日銀、BOEなど主要各国中銀の会合結果が相次いで発表され、米予算教書の内容もすでにある程度は判明したことで、東京市場では様子見姿勢が強まりそうだ。本日東京市場でのドル円は112.5~114.0程度のレンジで方向感に欠ける展開が予想される。

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