2017年3月10日金曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年3月9日)



 3月9日のロンドン市場は取引前半から中盤にかけて円安・ドル高の動きが見られたが、後半に円が買い戻された。

 ドル円は取引前半に114円台半ば近辺で推移。中盤には115円ちょうど手前に上昇した。ロンドン市場に入り米債利回りは小幅上昇。ドイツ株は小幅マイナス圏での推移となったが、円売りの動きが強まった。しかし取引後半に入り米債利回りが低下に転ずると、円は買い戻しの動きとなり、ドル円は114円台半ばに反落した。

 ユーロドルは取引前半に1.05ドル台前半で上値の重い動きとなったが、中盤に1.05ドル台半ば近辺に小幅上昇。取引後半は1.05ドル台半ば近辺で膠着感が強まった。この日のECB理事会の結果発表を前にユーロは様子見姿勢が徐々に強まった。

 ポンドドルは取引中盤に1.21ドル台後半から1.21ドル台半ば近辺に下落。後半は同水準で上値が抑えられた。一部メディアは英メイ首相がスコットランドでの独立の是非を問う住民投票実施を容認すると報道。ポンドの上値を重くした。

 NY市場はECBドラギ総裁の会見を受けてユーロが上昇。ただユーロ買いの動きは続かず、他主要通貨も方向感に欠ける動きとなった。

 取引序盤のドル円は114円台半ば近辺から114円台後半に小幅上昇。ユーロドルは1.05ドル台半ば近辺で膠着感の強い動きを続けた。

 その後、ECBは市場予想通り政策金利などの主要金利をすべて据え置くことを発表。ユーロドルは1.05ドル台半ば近辺で大きく動かず。ドル円は114円台半ば近辺に反落した。

 取引中盤に近づき発表された2月の米輸入物価は前年比+4.6%と市場予想を上回り、5年ぶりの高い伸び。同時に発表された米新規失業保険申請件数は24.3万件と市場予想や前週を上回った。

 米経済指標が発表された数分後にECBドラギ総裁は会見を開始。同総裁は冒頭で金利は長期にわたり現行水準か、それ以下に留まると発言。QEはインフレが持続的に上昇するまで続けられるとしたが、その後、これまで言及してきた「目標達成に正当化されるなら、理事会は責務の範囲内で利用可能なあらゆる手段を活用して行動する」との文言が削除されたと指摘。文言の削除は、デフレリスクへの対応として一段の行動を必要とする切迫性がもはや存在しないことを主に示唆している。これが理事会の評価だと述べた。

 ドラギ総裁の発言が伝わると、ユーロは買いが先行し、ユーロドルは1.06ドルちょうど近辺に上昇。米債利回りも上昇したことでドル円も114円台後半に上昇した。ただユーロ買いの動きは続かず、ユーロドルは取引中盤には1.05ドル台後半に反落。ドル円は115円ちょうど手前まで強含んだが、米債利回りの上昇が一服すると、114円台後半に下落した。

 取引後半に入るとドル円、ユーロドルともに動意に乏しくなり、ドル円は114円台後半、ユーロドルは1.05ドル台後半で推移。終盤に米債利回りが上昇すると、ドル円は115円ちょうど手前に上昇。ユーロドルは1.06ドルちょうど手前に小幅高となった。

 今夜発表される米雇用統計に対する期待感もあって米債利回りは強含み。ただ、よほどの強い結果でも出ない限り、年3回利上げ期待が大きく強まるとは考えにくく、ドルの上値は重いままだ。東京市場に入ってもドルに対する慎重な見方は続くとみられ、ドル円は仲値公示にかけて115円ちょうど近辺から115円台前半に上昇することはあっても、その後は方向感に欠ける動きが予想される。

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