2017年4月23日日曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年4月21日)



 4月21日のロンドン市場はドルが欧州通貨に対し上昇した。

 ユーロドルは取引前半に1.07ドル台前半で上値の重い動き。取引序盤に発表された4月のドイツ製造業PMI(速報値)は58.2と市場予想を小幅上回りほぼ前月並みの水準を維持。その後発表された同月のユーロ圏製造業PMI(速報値)は56.8と市場予想を上回り、2014年の統計開始以来、最高を更新。同時に発表された2月のユーロ圏経常収支(季調値)は378.7億ユーロと、こちらも1999年の統計開始以来、最大を更新。しかし指標発表後にユーロ買いの動きが強まることはなかった。

 取引中盤にユーロドルは1.07ドル割れに急落。その後は1.07ドルちょうど近辺で下げ渋ったが、後半には再び1.07ドル割れとなるなど、ユーロは上値の重い展開が続いた。

 ポンドドルは取引序盤に1.28ドルちょうど近辺から1.28ドル台前半に小幅上昇。しかし、その後、発表された3月の英小売売上高は前年比2.6%増と市場予想を下振れ。指標発表後、ポンドドルは1.27ドル台後半に下落。後半に入り、1.28ドルちょうど持ち直したが、ポンド買いの動きは続かず、終盤は再び1.27ドル台後半での推移となった。

 ドル円は取引前半に109円台前半から109円ちょうど近辺に下落。ドイツ株、米債利回りともに方向感に欠ける動きとなったが、ドル円は円買い優勢となった。しかし取引中盤に入ると、円買いの動きは一服し、ドル円は109円ちょうど近辺で推移。後半も同水準で様子見姿勢の強い展開となった。

 NY市場はドルの伸び悩みが目立つ展開となった。

 取引前半のドル円は109円ちょうど近辺、ユーロドルは1.07ドルちょうど近辺で、それぞれ膠着感の強い動き。NY市場に入り米債利回りは低下基調で推移。取引中盤に近づき発表された3月の米中古住宅販売件数は571万戸と市場予想を上回り、2007年2月以来の高水準を記録したが、市場の反応は限定的だった。

 取引中盤に入り、FRBフィッシャー副議長は一部米系TVでのインタビューで、第1四半期の米成長率は今年全体の伸びを下回るだろうが、今年の利上げ回数(2回)への見方は変わらないと明言。しかし米債利回りは一段と低下した。ドル円は米債利回りの低下を受けて、一時109円ちょうどを小幅割り込んだが、下値は堅く、その後も109円ちょうど近辺で推移。一方、ユーロドルは1.06ドル台後半に小幅下落した。

 取引後半に入り、一部米系メディアは、トランプ米大統領が来週に税制改革案を公表し、その中には法人や個人の大型減税も含まれると報じると、米債利回りは一転して上昇へ。ドル円は109円台前半に上昇したが、引けにかけては109円ちょうど近辺に小反落。ユーロドルは1.07ドルちょうど近辺で推移していたが、引けにかけて1.07ドル台前半に上昇した。

 カナダドルはカナダCPIを受けて下落。その後はじり高の動きとなったが上げ幅は限定的だった。NY市場取引序盤に発表された3月のカナダCPIは前年比+1.6%と市場予想を下回り、3カ月ぶりの低い伸び。これを受けてドルカナダは1.34台後半から1.35ちょうど手前に上昇。その後、いったんは1.34台後半に戻したが、原油先物価格が下落すると、1.35ちょうどを上振れた。

 取引中盤に近づき原油先物価格が下落基調を強めると、ドルカナダは1.35台前半に上昇。ただ、原油先物価格が下げ止まると、ドルカナダは1.35ちょうど近辺に小幅下落。後半はじり安の動きが続き、終盤には一時1.35割れ。引けは1.35ちょうどとなった。

 トランプ米大統領は終盤に税制改革に関する重大な発表を来週水曜日(26日)にするつもりだと発言。一部メディアは米政府高官の発言として来週発表される税制改革計画に国境調整税は含まれないと報じた。

 現時点ではフランス大統領選の結果が判明しておらず、極右のルペン候補や極左のメランション候補が予想以上の得票をあげる可能性があるものの、世論調査通りの結果となれば、トランプ米大統領が26日に税制改革計画を発表すると予告したこともあって、週明けの市場では、リスク回避姿勢が後退する形で始まると予想される。

 ただトランプ米大統領の発表が市場の期待を下回る可能性があるほか、仮に同大統領が大幅な減税計画を発表したとしても、米議会が計画を承認するとは言い切れず、先行き不透明感は続くことになる。

 ドル円はかろうじて200日移動平均水準を維持しているが、トランプラリーの半値戻し水準(109.9)がレジスタンスのまま。仮に110円ちょうどを上抜けしたとしても、次は112円ちょうどがレジスタンスとして機能するとみられ、ドル円の力強い上昇は期待しにくい。

 フランス大統領選の結果次第とはいえ、来週のドル円は108.0~111.0のレンジで収まると予想される。

※仏大統領選世論調査(4月21日・IFOP調査)

1回目投票(4月23日)
ルペン氏    22.5%
マクロン氏   24.5%
フィリョン氏  19.5%
メランション氏 18.5%

2回目投票(5月7日)
マクロン氏 60.5%
ルペン氏 39.5%

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