2017年5月12日金曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年5月11日)



 5月11日のロンドン市場はポンドが下落した。

 取引序盤のポンドドルは1.29ドル台前半で推移。中盤に近づき発表された3月の英鉱工業生産は前年比+1.4%、同時に発表された同月同国の建設支出は同2.4%増と、いずれも市場予想を下振れ。同月同国の貿易収支は49億ポンドの赤字と赤字額が市場予想を上回り、6カ月ぶりの高水準を記録した。英経済指標発表後、ポンドドルは1.29ドルちょうど近辺に下落。ただ、その後は米債利回りの低下もあって、ポンドドルは1.29ドル台前半に持ち直した。

 取引終盤にBOEは市場予想通り政策金利や資産購入目標など一連の金融政策の現状維持を発表。決定は賛成7反対1で、反対票を投じたフォーブス委員は利上げを主張した。同時に発表された英インフレ報告では、今年の成長率見通しが1.9%と小幅下方修正。インフレ見通しは今年が2.7%に上方修正されたが、来年と再来年は下方修正された。これらを受けてポンドドルは1.28ドル台後半に下落。その後、BOEカーニー総裁は会見で家計消費とGDPの減速は著しいと指摘。国内のコストや賃金は依然として抑制されているとの認識も示した。同総裁の会見中にポンドドルは1.28ドル台半ば近辺へと一段安。その後は1.28ドル台後半で方向感に欠ける推移を続けた。

 ドル円は114円台前半での推移を続けていたが、後半に114円ちょうど近辺に下落。終盤には113円台後半へと一段安となった。ドイツ株は前日終値水準での推移を続けたが、米債利回りの低下が重石となった。

 ユーロドルは1.08ドル台後半で上値の重い動きが続き、終盤には1.08ドル台半ば近辺に下落。米債利回りは低下したものの、ポンド安がユーロの上値を重くした。

 NY連銀のダドリー総裁は訪問先のムンバイででの講演後の質疑応答で、米国は完全雇用に非常に近い状況だとし、潜在成長率を上回るペースでの経済成長が続けば、金融政策緩和を緩やかに解除するのが望ましい状況となるだろうとした。また経済が予想通りの進展を続ければ、年内ないし来年のいずれかの時点でバランスシートの正常化を徐々に決定し始めるだろうと述べた。

 NY市場は米経済指標を受けてドルが買われたが一時的。中盤以降は動意に欠ける展開となった。

 取引序盤に発表された4月の米PPIは前年比+2.5%と、市場予想を上回り、2012年2月以来の高い伸びに加速。同時に発表された米新規失業保険申請件数は23.6万件と市場予想を下回り、前週並みの低水準を維持した。米経済指標発表後、ドル円は114円ちょうど近辺に上昇する一方、ユーロドルは1.08ドル台半ばに小幅下落するなどドル買い優勢の動き。しかし取引中盤に近づき、一部メディアは北朝鮮が年内にもICBMの実験を実施する見込みと報道。これを受けて、上昇した米債利回りは低下し、ドル円は113円台半ばに下落。ユーロドルは1.08ドル台後半に反発した。

 取引中盤に入り、米債利回りが反発すると、ドル円はじり高の動きを続け、114円ちょうど近辺に上昇したが、終盤は113円台後半に小反落。ユーロドルは1.08ドル台後半で動意に乏しく推移した。

 トランプ米大統領は一部英誌とのインタビューで、共和党の税制改革案によって財政赤字が拡大しても容認すると発言。財政出動で景気を刺激する必要性を指摘し、民主党も主張するインフラ投資に前向きな姿勢を示した。

 米FRBによる追加利上げ継続に加え、財政赤字拡大の可能性もあり米債利回りは高止まり。欧米株はやや軟調だったが、本日東京市場でのドル円は下値の堅い動きが見込まれる。

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