2017年5月19日金曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年5月18日)




 5月18日のロンドン市場は円高が進んだ。

 ドル円は取引中盤まで下落基調が続き、111円台前半から110円台前半と4月25日以来の低水準に下落。ロンドン市場に入り米債利回りが低下。ドイツ株も下落基調で推移するなど市場のリスク回避姿勢が強まる展開となり、円買いの動きが強まった。取引後半にドル円は110円台前半で下げ渋り、終盤は110円台後半に反発した。

 ユーロドルは1.11ドル台前半で方向感に欠ける動き。この日はユーロ圏主要国で主だった経済指標の発表がなく材料難。米債利回りは低下したものの、市場のリスク回避姿勢が強まり、ユーロ買いの動きはみられなかった。

 ポンドは英小売売上高を受けて上昇した。取引前半のポンドドルは1.29ドル台半ば近辺で小動き。中盤に近づき発表された4月の英小売売上高は前年比4.0%増と市場予想を大きく上回る伸び。指標発表後、ポンドドルは1.30ドル台前半に急伸。その後は同水準での推移を続けた。

 ECBは4月27日開催の理事会議事要旨を公表。議事要旨では、現時点で金融状況はとりわけコミュニケーションの変化に敏感になっており、非常に緩やかかつ慎重なやり方で調整されるべきだと考えられていると指摘。過去長年にわたり極めて緩和的な金融環境が続いてきたため、コミュニケーションのわずかな変化でも金融政策スタンスの変更に向かっていると受け止められれば、強力なシグナル効果を発揮する可能性があるとの指摘もあったが、6月に公表するスタッフ経済見通しが今後の議論の基礎になると強調された。

 NY市場はドル買い戻しの展開となった。

 取引序盤に発表された米新規失業保険申請件数は23.2万件と市場予想に反し前週から減少。同時に発表された5月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は38.8と市場予想を上回り、3カ月ぶりの高水準に上昇した。ただ両指標発表後、ドル買いの動きはさほど強まらず、ドル円は110円台後半で小反発。ユーロドルは1.11ドルちょうど近辺に小幅下落するにとどまった。

 取引中盤に近づき原油先物価格が上昇すると、米債利回りも上昇し、ドル円は111円台前半に上昇。ただユーロドルは1.11ドル台前半に小幅上昇した。

 取引後半に入りクリーブランド連銀のメスター総裁は講演で低水準の金利やバランスシートの規模の大きさを踏まえると、FOMCは後手に回らぬよう、引き続き警戒を緩めないことが重要と発言。毎回の会合で利上げを実施する必要はないが、利上げを継続すべきとの考えを示した。

 この発言が伝わると、米債利回りは小幅上昇し、ドル円は111円台後半に上昇する一方、ユーロドルは1.10ドル台後半に下落するなどドル買いの動き。ただ終盤は米債利回りが小幅低下したこともあって、ドル円は111円台半ば近辺に下落。ユーロドルは1.11ドルちょうど近辺に反発した。

 昨日はロンドン市場でリスク回避姿勢が目立つ展開となったが、NY市場に入り落ち着いた様子。米国株は上昇で終わり、米債利回りもNY市場で反発している。BRLの下げが目立つが、これはブラジル政局不安によるもので、いわゆるトランプ米大統領・弾劾懸念とは切り離して考えるべきだろう。

 米大統領の弾劾を懸念(期待)する声も一部に根強いが、すぐさま下院が弾劾追訴の手続きに入るほどの切迫感はない。米新規失業保険申請件数が前週から減少するなど、米労働市場のタイトニングは続いており、6月FOMCでは追加利上げが見送られる可能性は低いままと思われる。

 日本株も小幅ながら反発して始まる見込みということもあり、本日東京市場でのドル円は慎重ながらも111円台半ば近辺で下値を固める展開が予想される。

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