2017年5月31日水曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年5月30日)


 5月30日のロンドン市場は欧州通貨が対ドルで上昇。一方、円は方向感に欠ける動きとなった。

 ユーロドルは1.11ドル台前半から上昇基調で推移。中盤には1.11ドル台半ば近辺に上昇し、後半には1.11ドル台後半へと一段高となったが、終盤は1.11ドル台半ば近辺に反落した。取引序盤に発表された5月のドイツ・ザクセン州CPIは前年比+1.6%と前月から大きく鈍化。その後発表された5月のユーロ圏景況感は109.2と市場予想や前月を下回ったが、一部米系メディアは、6月の理事会声明でECBが下振れリスクに関する文言を削除し、リスクは概ね均衡しているとの文言に変更する準備をしていると報道。ユーロ買いの動きをサポートした。ただ、終盤に発表された5月のドイツCPIは前年比+1.5%と市場予想を下振れ。これを受けてユーロ買いの動きはやや後退した。

 ポンドドルは取引前半に1.28ドル台前半から1.28ドル台後半に上昇。しかし中盤以降は1.28ドル台後半で上値が抑えられる展開となった。ポンドはユーロと連れ高となる形で上昇したものの、英総選挙やEU離脱交渉の先行き不透明感が重石となった。

 ドル円は111円ちょうどを挟んで小動き。米債利回りが動意に乏しく推移したこともあり、ドル円は様子見姿勢が続いた。

 NY市場はドル軟調の展開となった。

取引序盤に発表された4月の米個人支出は前月比0.4%増と市場予想通りだったが、横ばいだった前月分は同0.3%増に上方修正。同時に発表されたPCEコアデフレータは前年比+1.7%と市場予想通りだったが、こちらも前月分が上方修正された。これを受けてドル円は111円台前半に上昇したが、その後、米債利回りは低下。ドル円は111円ちょうど近辺に反落する一方、ユーロドルは1.12ドルちょうど近辺に上昇した。

 取引中盤に近づき発表された5月の米消費者信頼感は117.9と市場予想を下回り、前月分も下方修正。その後発表された5月のダラス連銀製造業活動指数は+17.2と市場予想に反し前月から上昇したが、取引中盤に入ると米債利回りは低下基調で推移。ドル円は110円台後半に下落し、ユーロドルは1.11ドル台後半で下値の堅い動きとなった。

 取引後半に入り、米債利回りは一段の低下となったが、米国株は下げ渋り。ドル円は110円台後半、ユーロドルは1.11ドル台後半で、それぞれ推移した。

 FRBブレイナード理事は講演で軟調なインフレが根強く続くのは憂慮すべき状況であり、その場合、私としては最終的に政策の適切な道筋を見直すことになる可能性があると指摘。ただ、現時点でその判断を下すのは時期尚早だと述べた。

 米個人支出の伸びが続いたものの、米消費者信頼感は伸び悩み。米景気は引き続き堅調と言えるが、先行き期待は米大統領選直後に比べれば盛り上がりに欠けている。

 またFRBブレイナード理事が指摘したように米インフレが当初の期待ほど強まっていないのも事実。PCEコアデフレータが前年比2%を下回る状況で利上げを続ける妥当性についてもFOMC内で議論されていることを同理事は示唆したようにも思える。

 米債利回りが低下した以上、ドル買いの動きを期待するのは難しい。本日東京市場でのドル円は110円台後半で上値が抑えられる展開となりそうだ。

 一方、ユーロはドイツCPIの伸び鈍化が引き続き重石となる見込み。ドル買いの動きが弱いとはいえ、ユーロドルも1.12ドルちょうど近辺で上値が抑えられるとみられる。

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