2017年5月6日土曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年5月5日)

 5月5日のロンドン市場はドルが底堅く推移した。

 ドル円は112円台前半から112円台半ばに上昇。欧州株はマイナス圏で推移したが、米債利回りは下値の堅い動き。東京時間に下落した原油先物価格が持ち直したことで、ドル円は円が売り戻される展開となった。

 ユーロドルは1.09ドル台後半から1.09ドル台半ば近辺へとじり安の動き。フランス大統領選に関する世論調査ではマクロン候補優勢の結果に変わりないが、ユーロの高値警戒感が強まる中、米債利回りが下値の堅い動きとなったことで、ユーロは上値が重くなった。
 

 NY市場では米雇用統計発表後、ドルが欧州通貨に対しじり安の動き。ただ円に対しては下値が堅かった。

 取引序盤に発表された4月の米雇用統計では非農業部門雇用者数が21.1万人増と市場予想を上回ったが、前月分は下方修正。失業率は4.4%と市場予想に反し前月から低下。平均時給は前年比2.5%増と市場予想を下回り、前月分も下方修正された。

 指標発表後、ドルは上下に動いたが、動きが一巡すると、ドル円は112円台半ば近辺、ユーロドルは1.09ドル台後半で、それぞれ底堅さを増す動き。米国家経済会議(NEC)のコーン委員長は米系情報ベンダーとのインタビューで米経済は好調だが賃金は高くないと指摘。トランプ米大統領は米国の賃金水準を好ましく思っておらず、米経済の加速には規制や税制改革が必要と述べた。

 取引中盤にFRBフィッシャー副議長は講演で、金融政策を運営する上で単純なルールだけに頼るのは、マクロ経済の目標を達成するための最良の手段とはいえないと発言。機械的なルールに基づき金融政策を運営することを求める議会の動きをけん制した。

 その後、米債利回りの伸び悩みが目立つと、ユーロドルは1.10ドルちょうどに小幅高となる一方、ドル円は112円台後半で下値を固める動き。取引後半に入り、FRBイエレン議長は講演を始めたが、金融政策や経済見通しについては言及せず。ドル円は終盤に112円台半ばに下落したが、引けにかけては112円台後半に反発。ユーロドルは1.10ドルちょうど手前で下値の堅い動きを続けた。

 終盤に発表された3月の米消費者信用残高は164.3億ドル増と市場予想を上回る伸びだった。

 カナダドルはNY市場取引前半と終盤に上昇した。取引序盤に発表された4月のカナダ雇用者数は3200人増と市場予想を下回ったが、失業率は6.5%と市場予想に反し前月から低下。両結果に対する市場の反応は限定的で、ドルカナダは1.37台後半でのもみ合いが続いた。取引中盤に近づき、原油先物価格が上昇しだすと、ドルカナダは1.37台半ば近辺に下落。その後発表された4月のカナダIvey購買部協会指数は62.4と前月から上昇し、昨年1月以来の高水準に上昇。指標発表後、ドルカナダは
1.37ちょうどに下落した。

 NY市場取引中盤のドルカナダは1.37ちょうどで膠着感強く推移。取引後半も同水準で小動きを続けたが、終盤にカナダドルは買い優勢となり、ドルカナダは1.36台半ばまで下落した。

 米雇用統計では、均してみれば雇用拡大ペースは維持されており、失業率は低下継続。賃金の伸びは鈍化したが、FRBの追加利上げを阻む内容ではない。

 FRB執行部を中心にFOMCメンバーの多くは金融政策の正常化に前向き。6月の米雇用統計で労働市場の好調ぶりが確認されれば、6月13、14日のFOMCで追加利上げが決まるだろう。

 トランプ米大統領の北朝鮮に対する姿勢も若干ではあるが融和的なものとなり、米国による北朝鮮攻撃懸念も後退気味。ドル円は50日移動平均水準(111.7近辺)が当面のサポートとなりそうだ。

 ただ一方で、米税制改革や原油先物価格の先行き不透明感は強く、ドル買いの動きが大きく強まることも期待しにくい状況。ドル円は100日移動平均水準(113.2近辺)がレジスタンスとして意識されやすいとみられる。

よい週末をお過ごしください

0 件のコメント:

コメントを投稿