2017年6月25日日曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年6月23日)


 6月23日のロンドン市場は円、ユーロ、ポンドいずれも方向感に欠ける展開となった。

 ドル円は111円台前半での推移。ドイツ株はじり安の動き。後半に下げ幅を広げ、ドル円の重石となる一方、米債利回りは下値の堅い動きを続け、ドル円をサポートした。

 ユーロドルは1.11ドル台後半で推移。取引序盤に発表された6月のドイツ製造業PMI(速報値)は59.3と市場予想を上回ったが前月からは小幅低下。一方、同月のユーロ圏製造業PMI(速報値)は57.3と市場予想や前月を上回った。取引前半にユーロは指標を受け強含んだものの、中盤に失速。後半は動意に欠けた。

 ポンドドルは1.27ドル台前半での推移。この日は特段の取引材料もなく、ポンドは様子見姿勢が強かった。

 NY市場は取引前半にユーロが上昇する一方、ドル円は動意に欠ける展開が続いた。

 NY市場に入り米債利回りはやや低下。ユーロドルは1.11ドル台後半で上昇基調で推移。一方、ドル円は111円台前半で方向感に欠ける動きを続けた。

 取引中盤に近づき発表された5月の米新築住宅販売は61.0万戸と市場予想を上回り、前月分も上方修正。しかしドル買いの動きは強まらず、ユーロドルは取引中盤には1.12ドルちょうど近辺に上昇。ドル円は111円台前半のままだった。

 その後、セントルイス連銀のブラード総裁は、インフレとインフレ期待は下向きのサプライズであり、現在の政策金利は適正水準であると発言。ただ一方でバランスシート縮小は9月開始の可能性もあると指摘した。

 取引後半に入りユーロドルは1.12ドルちょうど近辺で小動き。ドル円は111円台前半で方向感に欠ける推移を続けた。クリーブランド連銀のメスター総裁は、講演後の質疑応答で、現時点は金融緩和を緩やかに解除すべきであると発言。最近のインフレで自身の見方は変わっていないと述べた。

 取引終盤にイタリア政府が中小銀行2行の破綻処理を進める見通しと報じられたが、市場の反応は限定的だった。

 カナダドルはカナダCPIを受けて下落した。5月のカナダCPIは前年比+1.3%、コアCPIは同+1.3%といずれも市場予想を下振れ。これを受けてドルカナダは1.32台前半から1.33ちょうど近辺に上昇。その後、1.32台後半に下落したが、取引中盤以降は同水準で小動きを続けた。

 来週は米上院にてヘルスケア法案が採決される可能性があるが、保守系の共和党議員5名が反対を表明しており、このままだと同法半は否決される。トランプ大統領は説得工作を続けているようだが、大物上院議員の数名が反対を表明しており、法案採決が見送られる可能性もある。この場合、年内の税制改革実施期待も後退する。

 来週は米国にてPCEデフレータが、日本ではCPIがそれぞれ発表される。両者ともに市場予想から大きく外れた結果になるとは考えにくいが、米国のインフレ鈍化が改めて確認されることがドル売りの材料になる可能性もある。一方、日本のCPIは日銀の緩和継続期待をサポートするだろうが、追加緩和期待が盛り上がるとは考えにくく、円相場に対する影響は限定的とみられる。

 また来週28日にはFRBイエレン議長のロンドンでの対談が予定されている。慣習との質疑応答の予定もあり、今後の米金融政策について発言される可能性もあるが、金融政策の正常化について前向きな姿勢が変わることはないとみられ、市場への影響も期待されるほど大きくないように思える。

 米国景気の加速期待が後退したままで、米債利回りも長期ゾーンを中心に低位となれば、ドル円も横ばい圏での推移とならざるを得ない。北朝鮮情勢などのリスクオフイベントの可能性も視野に入れると、ドル円のレンジは108~112.5円程度と下値余地をやや広げた形で想定される。

よい週末をお過ごしください。

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