2017年7月1日土曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年6月30日)


 6月30日のロンドン市場はユーロとポンドが下落。一方、円は方向感に欠ける動きとなった。

 ユーロドルは取引中盤まで下落基調となり、1.14ドル台前半から1.14ドル割れに下落。は6月のユーロ圏CPI(速報値)は前年比+1.3%、コアCPIは同+1.1%とともに市場予想を小幅上振れたが、ユーロは高値警戒感もあって売り優勢の展開が続いた。しかし取引後半に入り、ECBのラウテンシュレーガー専務理事は金融政策の正常化への準備が必要と発言。ユーロドルは1.14ドルちょうど近辺で下げ渋る動きに転じた。

 ポンドは下落基調が続いた。取引序盤のポンドドルは1.30ドルちょうどを小幅上回る水準でもみ合い。しかしユーロと連れ安となる形で、ポンドドルは1.30ドルちょうどを割り込んだ。その後、発表された第1四半期の英経常収支は169億ポンドの赤字と赤字額が前年比34.3%減。ポンドドルは1.29ドル台後半でいったん下げ止まったが、後半には再びポンド売り優勢となり、ポンドドルは1.29ドル台後半で上値の重い動きとなった。

 ドル円は112円ちょうど近辺で小動き。ロンドン市場に入り米債利回りは低下したが、ドイツ株下値の堅い動き。ドル円は動意に欠ける展開が続いた。

 NY市場は円売り優勢の展開となった。

 取引序盤に発表された5月の米個人支出は前月比0.1%増と市場予想通り。同月同国のPCEコアデフレータは前年比+1.4%と市場予想通りとはいえ前月から小幅鈍化した。ドル円は指標発表後、112円ちょうど近辺から112円台前半に上昇したが、ユーロドルは1.14ドルちょうどを小幅上回る水準で底堅い動き。取引中盤に近づき発表された6月のシカゴ購買部協会景気指数は65.7と市場予想を大きく上回り、2014年5月以来の高水準を記録したが、ドル円は112円台前半のまま。ユーロドルは1.14ドル台前半へとじり高の動きを続けた。

 その後発表された6月のミシガン大消費者信頼感(確報値)は95.1と速報値から上方修正。米債利回りの反応は限定的だったが、ドル円は取引中盤に入り112円台前半で一段高。ユーロドルは1.14ドルちょうどに一時下落した後に1.14ドルちょうどを小幅上回る水準に小幅反発した。

 取引後半に入ると原油先物価格が上昇基調で推移し、米債利回りも上昇。ドル円は112円台半ばに上昇したが、引けにかけて112円台前半に小反落となった。ユーロドルは1.14ドルちょうどを小幅上回る水準で上値が抑えられていたが、引けにかけて1.14ドル台前半に小幅上昇した。

 カナダドルは方向感に欠ける展開となった。
4月のカナダGDPは前年比3.3%増と市場予想を小幅下振れ。ドルカナダは1.29ドル台後半から1.29ドル台半ばに下げた後に1.30ちょうど手前に反発。その後発表された第2四半期のカナダ企業景況感調査が31.0と前期から上昇すると、ドルカナダは1.29ドル台後半に下落したが、中盤には再び1.30ちょうど手前に上昇した。取引後半は原油先物価格の上昇を受けて、カナダドルは買戻し。ドルカナダは1.29台後半に下落した。

 アトランタ連銀の経済モデル「GDPナウ」による第2四半期の米成長率見通しは2.7%。NY連銀の「ナウキャスト」では1.9%。いずれの見通しでも、第1四半期からの米成長率の反発は弱いとの見方となっている。来週はISM製造業景気指数や米雇用統計など注目度の高い指標が相次いで発表されるが、米景気の先行き期待を高める内容が示されると期待するのは難しい気がする。

 ただ米10年債利回りは2.30%台と5月中旬以来の高水準に反発。米景気は期待したほど強くないが、FRBの金融政策の正常化姿勢は意識されたままだ。来週6日に公表されるFOMC議事録でも金融政策の正常化、とくにバランスシートの縮小に関する議論が材料視されるだろう。

 一方で足元でのインフレ鈍化に関する議論も注目を集めやすい。すでにFRB当局者の中からもインフレ鈍化を警戒する見方が示されている。インフレ鈍化で利上げ休止、というストーリーがFOMC内でのメインシナリオとは考えにくいが、今週はドル買い優勢だっただけに、FOMC議事録がポジション調整のいいきっかけになる可能性は否定できない。

 6月のドル円は14日に109円割れとなる場面もあったが、その後は底堅い動きが続き、29日には113円ちょうど近辺まで上昇した。米長期債利回りの上昇が続けば、来週は113円を上抜ける展開も期待される。

0 件のコメント:

コメントを投稿