2017年7月12日水曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年7月11日)


 7月11日のロンドン市場はポンドが上昇する一方で、円とユーロは動意に欠けた。

 ポンドは取引中盤まで上昇基調が続き、ポンドドルは1.28ドル台後半から1.29ドル台前半に上昇。この日のNY市場で講演が予定されているBOEブロードベント副総裁が早期の利上げを示唆するとの思惑が浮上。S&PはBOEの利上げは2019年央まで見込まれず、2017年の成長率は1.4%に鈍化するとの見方を示したが、ポンドは買いの動きが強まった。ただ後半に入り、ポンドドルは1.29ドルちょうど近辺で上値が抑えられる動き。BOEブロードベント副総裁の講演が近づき、様子見姿勢が強まった。

 一方、ドル円は114円台前半、ユーロドルは1.14ドルちょうどで、それぞれ小動き。米債利回りは動意に欠け、ドイツ株も小幅プラス圏で推移。この日はユーロ圏主要国で主だった経済指標の発表もなく、円、ユーロともに様子見姿勢が続いた。

 NY市場はトランプ米大統領の長男によるメール公開やFRBブレイナード理事の発言を機にドルが下落した。

 取引前半のドル円は114円台前半、ユーロドルは1.14ドルちょうど近辺で、ロンドン市場に引き続き動意に乏しく推移。ECBクーレ理事はQEが資本フローに大きな影響を与えたが、為替相場への影響は資本フローよりも金利差見通しによるところが大きいと発言。同発言が伝わると、ユーロがやや強含む場面もあったが、ユーロ買いの動きは一時的だった。

 一方、ポンドドルは1.29ドル台前半から1.28ドル台半ば近辺に下落した。BOEブロードベント副総裁は講演でブレグジットでEUとの貿易量が減少することは英経済にとって好ましいものではないと指摘。ただ金融政策については言及がなく、ポンドは売り先行となった。

 取引中盤に近づき発表された5月の米求人件数は567万件と市場予想や前月を下振れ。ただ雇用は547万件と前月から大きく増加した。指標発表後、ドル円は114円台半ば近辺、ユーロドルは1.14ドル台前半にそれぞれ上昇した。

 取引中盤に入り、トランプ米大統領の長男であるトランプ・ジュニア氏はロシア人弁護士との面談を設定したゴールドストーン氏と交わした一連の電子メールを公開。ゴールドストーン氏は同メールでクリントン氏に不利となる情報および同氏のロシアとの対応に関する情報をトランプ陣営に提供することを申し出た。あなたのお父さんに非常に役立つだろうと指摘。さらに同メールでは、情報が高官レベルの機密情報であることは明確だが、ロシアの一部と同政府のトランプ氏に対する支持の表れといえると記載されていた。

 トランプ米大統領長男のメールが公開されると米国株は大きく下落し、ドル円は114円ちょうど近辺に下落。ただ米国株が持ち直すと、ドル円は114円台前半に反発。ユーロドルは1.14ドル台前半でじり高の動きを続けた。

 その後、FRBブレイナード理事は講演で強い労働市場と堅調な経済活動がデータで引き続き確認されれば、バランスシート縮小を容認する漸進的かつ予測可能なプロセスを近く開始することが適切になるだろうと発言。ただ追加利上げの前にはインフレ動向を注意深く見守り、利上げに関しては慎重に行動したいと述べた。

 同発言が伝わると、ドル円は再び下落基調となり、113円台後半に下落。一方、ユーロドルは上昇基調での推移となり、1.14ドル台後半に上昇した。

 取引後半は米最利回りの上値が抑えられたが、米国株は前日終値水準で小動き。ドル円は113円台後半で小動きとなり、ユーロドルは1.14ドル台後半で上値が重くなった。

 トランプ米大統領の長男が公開したメールはロシア高官が当時の米大統領選・民主党候補だったクリントン氏に不利な情報の提供を申し出たことを示唆。ただ市場への影響は一時的で、結局米国株は前日終値水準を維持した。

 とはいえ、FRBブレイナード理事の発言で9月の追加利上げ期待は後退。米景気の先行き期待が強まっているわけでもなく、本日東京市場でのドル円は114円ちょうどを前に上値が抑えられる展開となりそうだ。

本日もよろしくお願いいたします。

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