2017年12月9日土曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年12月8日)


 12月8日のロンドン市場はドルが底堅く推移した。

 ドル円は取引前半に113円台半ば手前から113円台半ばを小幅上回る水準に上昇。中盤以降は113円台半ば近辺で膠着感の強い動きを続けた。ロンドン市場に入り米長期債利回りはじり高の動き。欧州株は底堅く推移するなど、市場のリスク選好姿勢が広がる格好となったが、ドル円は米雇用統計の発表を前に様子見姿勢が強まった。

 ユーロドルは1.17ドル台半ばから1.17ドル台前半へとじり安の動き。取引序盤に発表された10月のドイツ経常収支は181億ユーロの黒字と黒字額が市場予想や前月を下振れ。米長期債利回りの上昇を背景にユーロドルはドル買い優勢となった。

 ポンドドルは取引前半に1.34ドル台半ば近辺から1.35ドルちょうど近辺に上昇。英メイ首相とユンケル欧州委員長との間の会談でEU離脱条件に関して合意形成。アイルランド国境の厳格な管理は回避されると発表されたことが好感された。

 取引中盤に発表された10月の英鉱工業生産は前年比+3.6%とほぼ市場予想通りで前月から加速。同時に発表された同月同国の貿易収支は14.1億ポンドの赤字と赤字額が市場予想を大きく下回ったが、ポンド買いの動きは見られず。取引後半のポンドドルは1.34ドル台後半で上値の重い動きとなった。

 NY市場は米雇用統計を受けてドルが下落したが、中盤には対円を中心に買い戻された。

 取引序盤のドル円は113円台半ば、ユーロドルは1.17ドル台前半で、それぞれ小動き。11月の米雇用統計では非農業部門雇用者数が22.8万人増と市場予想を上回ったが、前月分は下方修正。失業率は市場予想通り4.1%と前月と変わらず。平均時給は前年比2.5%増と市場予想を下回り、前月分も同2.3%増に下方修正された。

 平均時給が市場予想を下回ったことから、指標発表後、ドルは売りが先行。ドル円は113円台前半に下落。ユーロドルは1.17ドル台後半に上昇した。

 取引中盤に発表された12月のミシガン大消費者信頼感(速報値)は96.8と市場予想を下回り、3カ月ぶりの低水準となったが、同時に発表された1年後のインフレ期待は2.8%へと加速。これを受けて米雇用統計発表後低下していた米債利回りは下げ止まりから小幅上昇。米国株がプラス圏で推移したこともあって、ドル円は113円台半ばに反発。ユーロドルは1.17ドル台半ば近辺に一時下落。その後、再び1.17ドル台後半に反発したが、上値は抑えられた。

 取引後半は動意に欠ける展開。ドル円は113円台半ばで膠着感が強い動き。ユーロドルは1.17ドル台後半で小動きとなった。

 米雇用統計はインフレ加速期待を後退させる内容。ただミシガン大消費者信頼感調査が示すインフレ期待は短期、中長期ともに前月から加速。12月FOMCでの利上げの確度が高まり、同時に発表されるドットプロットでは来年3回の利上げ見通しが示されるとの見方が強まっている。

 足元の米国景気は堅調に推移しているとみられる。米コーンNEC委員長は第4四半期の米成長率は3%を超えて推移していると発言。経済モデルによる第4四半期の米成長率見通しは、NY連銀の「ナウキャスト」が3.9%、アトランタ連銀の「GDPナウ」が2.9%と両者ともに高い水準を示している。

 FRBによる利上げが続くものの、米景気は堅調維持となれば、米国株の底堅い動きも不思議ではない。ダウ30種平均、S&P500はともに過去最高値圏で推移している。

 12月ということもあり、来年に関する不透明感を意識したくなる時期ではあるが、ドル相場を取り巻く環境は良好といえる。北朝鮮と米国の軍事衝突懸念が強まることがなければ、来週のドル円は114円越えをトライする動きも見られそうだ。

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