2018年3月10日土曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2018年3月9日)


 3月9日のロンドン市場はドル買い優勢の動きとなった。

 ドル円は106円台後半でじり高の動き。ロンドン市場に入り米債利回りは長期債中心に底堅く推移。欧州株は小幅マイナス圏で方向感に欠ける動きとなったが、ドル円は下値の堅い動きが続いた。

 ユーロドルは取引序盤は1.23ドルちょうどを小幅上回る水準でもみ合い。取引序盤に発表された1月のドイツ経常収支は220億ユーロの黒字と黒字額が市場予想を上回り、前月分も288億ユーロの黒字と上方修正。一方、同時に発表された同月同国の鉱工業生産は前年比+5.5%と市場予想や前月を下回ったが、両指標に対する反応は限定的だった。

 取引中盤に近づき、ユーロドルは米債利回りの上昇を背景に1.23ドル割れ。ただユーロドルも下値は堅く、取引中盤は1.23ドルちょうどを小幅上回る水準で下げ渋り。取引後半に1.23ドルちょうど近辺に反落したが、終盤は1.23ドルちょうど近辺でのもみあいとなった。

 ポンドドルは取引前半に1.38ドルちょうどから1.38ドル台前半に上昇。しかし中盤以降は1.38ドルちょうどを小幅上回る水準で動意に欠ける動きとなった。取引後半に近づき発表された1月の英貿易収支は30.7億ポンドの赤字と赤字額が市場予想を下回り、前月分の赤字も24.9億ポンドの赤字へと赤字額が下方修正。同時に発表された同月同国の鉱工業生産は前年比+1.6%と市場予想を下振れたが、両指標に対するポンドの反応は限定的だった。

 NY市場は米雇用統計を受けてドルが買われたが、買い一巡後に下落。中盤以降は買い戻し優勢となったが、上値は抑えられた。

 取引序盤のドル円は106円台後半、ユーロドルは1.23ドルちょうどで、それぞれ小動き。取引中盤に近づき発表された2月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が31.3万人増と市場予想を大きく上回り、2016年7月以来の大幅増。失業率は4.1%と前月から変わらず。平均時給は前年比2.6%増と市場予想を下回り、前月分も同2.8%増へと下方修正された。

 指標発表後、ドル円は107円ちょうどに上昇後、107円ちょうど手前でもみ合い。ユーロドルは1.23ドルを上抜ける場面もあったが、その後1.22ドル台後半に下落した。

 取引中盤に入り、米雇用統計を受けて上昇した米債利回りは伸び悩み。ドル円は107円ちょうどまでじり高の動きとなったが、その後は107円ちょうど手前で上値が抑えられる動き。ユーロドルは1.23ドル台前半に上昇した。

 取引後半に入り、米債利回りは反落。ドル円は106円台後半に下落し、その後は同水準で小動き。ユーロドルは1.23ドルちょうど近辺へとじり安の動きとなった。

 カナダドルは買い優勢の展開となった。
 取引序盤のドルカナダは1.28台後半で小動き。取引中盤に近づき発表された2月のカナダ雇用統計では、失業率が5.8%と市場予想に反し前月から低下。雇用は1.54万人増と市場予想を下回った。指標発表後、ドルカナダは1.28台前半まで下げ、その後は1.28台半ばを挟んで方向感に欠ける動き。取引中盤に入り、原油先物価格が一段高となると、ドルカナダは1.28台前半に下落。後半は1.28台半ばに反転したが、終盤には再び1.28台前半に下落した。

 2月の米雇用統計は米雇用環境の力強さを感じさせる内容。失業率は労働参加率の上昇がなければ、4%割れとなった。平均時給の伸びの鈍化は1月の反動の部分もあり一時的とみられ、3月FOMCでの利上げの可能性はより高まったとみられる。

 ただ米債市場では、今年3買いの利上げがほぼ織り込まれ、さらなる上昇は期待しにくい状況。米国株も底堅いが、2月上旬の大幅下落の反動の域を出ないとの見方もできる。

 米景気は堅調だが、第1四半期の米GDP成長率は前期比年率で2%台後半程度が見込まれるなど、市場の期待を上回る形での加速は当面、考えにくい。米トランプ大統領と北朝鮮・金委員長の首脳会談が、仮に現実のものとなれば、市場のリスク回避姿勢の後退につながるだろうが、世界経済の拡大にどの程度寄与するかは不透明。むしろトランプ政権の保護貿易姿勢の強まりによる世界経済の鈍化リスクの方が懸念されやすいだろう。

 ドル円は節目とされる105円ちょうどを下回ることなく、106円台後半まで反発。米債利回りが高水準にあることからドル円の105円割れリスクは後退したとみられるが、世界経済の先行き不透明感を背景に上値も抑えられやすい。3月FOMCを控えていることもあって、来週のドル円は105~108程度のレンジ内で方向感に欠ける動きが予想される。

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