2019年9月28日土曜日

一番大事なことを意識することが節約の第一歩

自分が使うお金を節約するには、金額の大きな支出に注意を払うと効果的といわれています。

金額の大きな支出の代表例は住宅です。持ち家に住む方は住宅ローン、賃貸住宅に住む方は家賃は、節約の際には重要なポイントとなります。だからこそ、持ち家と賃貸住宅の間で、どちらがトクかといった論争が注目されがちです(持ち家と賃貸住宅に関する議論については、以前のコラム「持ち家・賃貸論争」もご覧ください)。

ただ住宅に関する費用は、頻繁に節約することができません。自分が住んでいる住宅の家賃が高いからと、家賃の安いところに頻繁に移動していては、家賃が安くなるかもしれませんが、引っ越し代がかかりますし、引っ越しのために時間も取られてしまいます。我々がまずすべきことは、持ち家にせよ賃貸にせよ、住宅を決める際に節約意識を持って判断することで、住宅を決めてしまった後は、他の支出を節約することに意識を振り向けざるを得ません。



住宅の次に金額の大きい支出は、食費かもしれません。スーパーなどの買い物で、いかに安く買い物をするのか、などと考えるのは、一般的な家庭であれば誰もが経験していると思われます。

ただ我々は、食費を過度に切り詰めることを勧めていません。食事は、人間の基礎となる行動で、人生の充実感にも大きな影響を与えます。節約するために、いつも、ご飯だけ、などといった極端な食生活を過ごし続けることは、精神衛生上、好ましいとは思えませんし、健康を害する恐れもあります。食費を切り詰めた結果、健康を害し、仕事が十分にできなくなったり、病院に行って医療費を支払うことしまっては、幸せな人生とは言いがたいですし、節約の効果もなくなります。外食などを繰り返すことで、食費の割合が支出全体の30%を超えるなどといった極端な場合を除けば、食費の節約に過度に神経を使うことは(むしろ)避けた方がいいように思えます。

食費の次に金額が大きい支出は、スマホなどの通信費、衣服費、旅行などの娯楽費、生命保険などがあがります。これらの支出は、個人の価値観による部分が大きくなります。頻繁にスマホをいじりたい方が通信費を大きく減らすのは難しいでしょう。旅行が大好きな方に節約だからと旅行の回数を減らすよう促すのも難しいように思えます。

とはいえ、何に対してもできるだけ支出をする、という姿勢では、節約などできませんし、結果として資産形成も難しくなります。このため、節約することが難しいと思われる方には、まず自分が何を大事にするのかを自問することから始めるといいでしょう。

自分は、スマホと旅行どちらが大事か?と自分で考え、自分の答えを(とりあえず)決めます。仮にスマホが大事、ということであれば、次にスマホと衣服どちらが大事か?と考えます。この繰り返しで、自分が普段支払う内容を一通り確認し、自分が最も大事だと思う支出を決めます。

この作業は、じつは短時間ではできませんし、何度も繰り返す必要があります。なぜなら、何が一番大事か?という問いに対し、すぐに答えが出せる方は少ないですし、時とともに一番大事なものが変わるからです。

しかし、この作業を繰り返しやっていくうちに、自分の価値観(のようなもの)が明確となり、節約できそうな(すべき)支出がだんだんと明確になってきます。この状態に至るまでが大変かもしれませんが、一番大事なものをきちんと把握し、それ以外の支出で節約すると意識すると、少しずつ節約の習慣がみにつくようになります。

0 件のコメント:

コメントを投稿