2019年9月13日金曜日
ストックとフロー、資産形成との関係
資産形成では、ストックとフローを意識することが大事です。まず、それぞれの意味を確認しておきましょう。
ストックとは、「蓄え(蓄積)」を意味します。冷蔵庫にしまってある食品もストックですし、お腹の周りについてしまった脂肪もストックです。ただ資産形成を考える際には、ストックはお金(財産)にかかわることだけとなります。銀行に預けたお金が100万円は、(資産形成を考えるうえでの)ストックといえます。
フローは、英語で「流れ」という意味の言葉です。資産形成では、フローのことは、ある一定期間に起きた、お金の出し入れ(収入と支出)を意味します。ある月(たとえば11月)に得た収入が15万円で、同じ月に10万円を使い、残りが5万円になった、というのがフローです。
ストックとフローは、お互いに影響を与え合う関係にあります。先のフローの文章の中で、収入15万円、支出10万円、残り5万円、とありましたが、ここでは「残り5万円」がストックになります。つまり、フローの結果、ストックが変わる、という関係があります。
ストックもフローに影響を及ぼします。たとえば、銀行に預けた100万円から10万円を引き出し、その10万円を使う、という関係です。この結果、ストックは90万円に減ってしまいますが、使う額は10万円増えます。ここには、ストックが変わることで、フローも変わる、という関係があります。
ストック、フローともに、時間とともに変わります。たとえば、お金を銀行に預けておくと、時間とともに利息(金利)がつきます。この利息は、使うこともできますし、使わずに蓄えることもできます。利息を使った場合、フローが変わります。使わない場合、ストックが変わります(増えます)。ストックとして持っていた株式の価値(株価)が、時間とともに変わることも珍しくありません。
ストックが変わらなくてもフローが変わることもあります。勤めている会社から受け取っている給料は、時間とともに変わることがあります。自動車を買う、子供が生まれるなどによって、使うお金の額が変わることもあります。
一部では、資産形成=ストックを増やすこと、と位置づけているようです。しかし、我々(Myリサーチ)は、資産形成をそのように考えていません。我々は、資産形成を幸せな人生を歩むための手段と位置付けています。
言い換えると、我々は、資産形成を最終的には人生において使うためのもの、と考えています。ストックはフローを変えるために使う、そのためにストックを増やす、と考えています。
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