2014年2月7日金曜日

メキシコCPI(2014年1月)

本日午後11時に1月のメキシコCPIが発表される。市場予想では前年比+4.56%と前月(同+3.97%)から大きく加速する見込みである。

メキシコ中銀は1日、市場予想通り政策金利を3.50%で据え置いた。2月14日に会合議事録が公表されるが、声明でも示されたように、当面、政策金利は据え置かれ続ける内容が示されると思われる。

チリCPI(2014年1月)と貿易収支(2014年1月)

本日午後8時に1月のチリCPIが発表される。市場予想では前年比+3.0%と目標レンジ(2~4%)の中央に位置する見込みとなっている。また本日午後8時半には同月同国の貿易収支も発表される。こちらは1.94億ドルの赤字と5カ月ぶりに赤字に転落する見込みである。

チリ景気の減速は続いており、同中銀が追加利下げに踏み切る可能性は高いままである。チリ製造業生産は4カ月連続の前年割れであり、輸出は3カ月連続の前年割れとなっている。これまでに発表されている経済指標から推測すると昨年第4四半期のチリ成長率は前年比2.8%増程度と前期(同4.7%増)から減速する見込みである。

ブラジルIPCA(2014年1月)

本日午後8時に1月のブラジルIPCAが発表される。市場予想では前年比+5.66%と前月(同+5.91%)から鈍化する見込みである。

昨年12月のブラジル鉱工業生産が前年比-2.3%と大きく落ち込んだように、ブラジル景気は軟調な推移を続けている。一方で、今回発表されるIPCAの伸びが鈍化するようだと、ブラジル中銀による利上げは終了を迎えるだろう。

ブラジル中銀は2月26日に会合を開くが、ここでも50bpの利上げがなされ、政策金利は11.00%となる見込みである。

ハンガリー貿易収支(2013年12月)

本日午後5時に昨年12月のハンガリー貿易収支が発表される。市場予想では3.1億ユーロの黒字と前月(8.25億ユーロの黒字)から黒字額が縮小する見込みである。

昨日発表された昨年12月のハンガリー鉱工業生産は前年比+4.4%と市場予想(同+6.2%)を下回ったが、前月分は上方修正された。

ハンガリー景気は第4四半期に増勢が強まったように思える。ただハンガリーのデフレリスクも続いており、同国中銀は緩和姿勢を崩さないだろう。今後も数カ月は利下げが続くとみてよいと思われる。

2014年2月6日木曜日

ハンガリー鉱工業生産(2013年12月)

本日午後5時に昨年12月のハンガリー鉱工業生産が発表される。市場予想では前年比+6.2%と前月(同+5.8%)から小幅加速する見込みである。昨日発表された昨年12月のハンガリー小売売上高は前年比1.8%増と市場予想(同3.9%増)を下回ったが、ハンガリー景気は第4四半期に増勢が強まったように思える。ただハンガリーのデフレリスクも続いており、同国中銀は緩和姿勢を崩さないだろう。今後も数カ月は利下げが続くと考えてよいと思われる。

昨日公表されたハンガリー中銀の会合議事録(1月21日開催分)では、賛成7反対1で15bpの利下げが決まったことが明らかになった。反対1票は10bpの利下げを主張していた。

チェコ政策金利(2014年2月)

本日午後9時にチェコ中銀は政策金利を発表する。政策金利は0.05%で据え置かれるだろう。

また本日午後5時には昨年12月のチェコ鉱工業生産と建設支出が発表される。昨日発表された昨年12月のチェコ小売売上高は前年比5.2%増と、ほぼ市場予想通りの伸びだった。チェコ景気は底打ちの兆しを強めており、インフレ圧力も強まってきた。昨年12月のチェコCPIは前年比+1.4%と昨年7月以来の高い伸びとなった。

ただチェコ中銀がEUR/CZKの下限を27とする為替介入プログラムを2015年まで続けることに変わりはないと思われる。

フィリピン政策金利(2014年2月)

本日午後5時にフィリピン中銀は政策金利を発表する。市場予想では政策金利は3.50%で据え置かれる見込みとなっている。

昨日発表された1月のフィリピンCPIは前年比+4.2%と市場予想を上回ったが、同国中銀が設定するインフレ目標レンジ(3~5%)の範囲内にあり、同中銀は政策金利を変更する必要がない。ただフィリピン景気は堅調な推移を続けており、仮にフィリピンのインフレ圧力がさらに高まるようだと、フィリピン中銀はタカ派寄りの姿勢をより強めるだろう。

台湾CPI(2014年1月)

本日午前9時半に1月の台湾CPIが発表された。前年比+0.76%と市場予想(同+0.60%)を上回ったものの、台湾のインフレ圧力は低いままである。

台湾景気は底打ちの兆しを見せている。昨年12月の台湾商業売上高は前年比3.65%増と市場予想を上回り、昨年1月以来の高い伸びを記録した。ただ昨年1月の伸びは旧正月要因が大きく、実勢でみた場合、2011年9月以来の高い伸びとみてよい。また昨年12月の台湾・輸出受注は前年比7.4%増と高い伸びを記録した。

米・FRBイエレン議長の議会証言

今週は米国で重要な指標が相次いで公表される。

3日:ISM製造業景況指数(1月)
5日:製造業受注(昨年12月)
   ADP雇用統計(1月)
6日:ISM非製造業景況指数(1月)
   新規失業保険申請件数(2月1日までの週)
7日:雇用統計(1月)

ISM製造業景況指数(1月)は51.3と市場予想(56.0)を大幅に下回った。
内訳をみると、景気の先行指標とされる新規受注が51.2と前月(64.4)から
大幅に低下したほか、受注残は48.0と50を割り込んだ。

5日に発表された製造業受注(昨年12月)は前月比1.5%減と
市場予想(同1.8%減)ほどの落ち込みを示さなかったが、
前月分が1.8%増から1.5%増に下方修正されており、
実態は市場予想程度の落ち込みとみるべき。
昨年12月は北米の悪天候の影響で1月の米経済指標は
さほどいい結果が出ないとみていたが、それにしても内容が悪い。

市場のリスク回避姿勢は一服したものの
週末の雇用統計でも弱い結果となれば
米景気の先行き期待は後退。
米FRBによるQE縮小が休止されるとの思惑も強まるだろう。

FRBイエレン議長は今月11日と13日に議会証言を行う。
雇用統計が弱い結果となれば、QE縮小休止の確認をすべく、
イエレン議長のコメントが大きく注目されるだろう。

あくまで雇用統計の内容次第だが、仮に昨年12月と同じように
1月も弱い結果となれば、その主因が悪天候だったとしても
イエレン議長はQE縮小を休止する可能性に言及せざるを得ないとみている。

議員からは新興国市場だけでなく米国株まで下落した状況や
景気認識について厳しい追及がなされる可能性が高く
イエレン議長としても慎重な姿勢を示さざるを得ない。

問題はQE縮小の休止がFRBの信認喪失につながるか否かだ。
個人的には今回の証言で信認喪失につながるとは思えない。
信認喪失につながるとすれば、イエレン議長がQE続行/QE休止を
クリアに示せなかった場合だろう。ただ、その可能性は
過去の彼女の発言を見る限り、あまりないと思われる。

ビットコインのメリットを整理する

ビットコインに関する論評が増えていますが、どの論評を見ても議論が散漫な印象が否めません。ビットコインに関し、技術的な理解が浅いゆえに、表面的な議論に留まる例が多いだけでなく、通貨や金融・資本政策に関する基本的な知識が不足したまま、思い込みで結論を導こうとしているためのように思えます。
 
有識者を称する方が、様々な理由で不十分な知識のままビットコインについて語るのは避けがたい現象なのでしょうが、せめてビットコインの機能(そして本質)を自分なりに整理した後に言及してほしいと願っています。
 
ビットコインには様々な機能がありますが、現時点では概ね次の3つに分けることができると思います。
 
(1)取引決済
(2)送金
(3)富保管・蓄積
 
以下では上記3つの点でビットコインのメリットを考えてみます。

(1)取引決済
各種メディアが報じているようにネット小売店を中心にビットコインを取引決済手段の一つとして受け入れる例が増えています。背景にはBitPayの利用によってビットコインの価格変動リスクを回避することが容易になった点があげられます。
 
小売店がビットコインを取引決済手段として受け入れるメリットの一つに取引手数料の低さが挙げられます。クレジットカード利用による取引手数料は売上高の4~10%程度と言われています。一方、BitPayの取引手数料は1%程度です。小売店としてはクレジットカードよりもビットコインを利用してもらった方がコスト節約になります。
 
現金化の期間が短い点もビットコイン利用の利点といえます。BitPayが小売店にいつのタイミングで現金を送金しているのかは不明ですが、クレジットカード会社のように現金化のために1.5~2カ月も時間を要することはないと思います。ビットコイン利用による現金化までの期間の短さは、資金繰りの点から小売店にとって有益です。
 
(2)送金
銀行経由による送金は国をまたぐ場合、数日かかりますし、取引手数料も多額です。また手続きも煩雑です。一方、ビットコインの送金は受け渡し完了までせいぜい10分で、取引手数料も1%未満です。
 
(3)富保管・蓄積
ビットコインは金融機関を経由せずに保管できますので、当局によって富を捕捉される可能性が大きく低下します。これは節税(脱税?)にも有効です。
 
ビットコインは現金や金などと違い、物理的なデリバリーコストがほぼゼロと言えます。ビットコインに富を移動させれば、富を保有する方が亡命などの理由で逃亡する際に富のデリバリーを心配する必要はなくなります。
 
またビットコインはその仕組み上、インフレによって価値が毀損する可能性が少ないといえます。このためインフレによって現金を中心に富が毀損するリスクを回避することも可能と言えます。