2015年3月13日金曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年3月12日)

 3月12日のロンドン市場はドルの上値が重い展開。ドル円は取引前半に121円台前半から121円ちょうど近辺に下落。中盤には121円台前半に反発したが、その後はじり安の動きが続き、引けにかけては再び121円ちょうど近辺での推移となった。東京市場からのドル売りの流れが続く展開。欧州株や日経平均先物が軟調に推移するなか、取引序盤に反発した米債利回りが、中盤にかけて大きく低下したことでドル円は上値の重い動きとなった。

 一方、ユーロドルは取引前半に1.05ドル台後半から1.06ドル台半ば近辺とこの日の高値を更新。中盤には1.06ドルちょうど近辺に下落し、同水準でのもみ合いを続けたが、終盤に発表された1月のユーロ圏鉱工業生産が前年比+1.2%と市場予想を上回る伸びとなると、ユーロドルは1.06ドル台前半に小幅上昇した。ECBのクーレ専務理事は今週から始まった資産購入において3日間で98億ユーロを購入し、債券の平均残存期間が9年であることを明らかにした。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年3月12日)

 新興国通貨は中南米通貨が対ドルで下落する一方、EMEA通貨はZARを除き対ドルで上昇。新興国通貨全体では方向感に欠ける動きとなった。

 INRは対ドルで0.4%の上昇。1月のインド鉱工業生産は前年比+2.6%と市場予想に反し前月から加速。同時に発表された2月の同国CPIは同+5.37%と市場予想や前月を上回った。

 BRLは対ドルで1.0%の下落。3月7日までの週のブラジルFIPE・CPIは前月比+1.03%とほぼ市場予想通りの伸び。ブラジル中銀は会合議事録(3月5日開催分)を公表。インフレの強さは根強く、同中銀によるインフレとの戦いは依然として優位に立っておらず、インフレリスクは前回会合から悪化したと指摘。BRL安は同国輸出業者に恩恵を与えるが、同国内需成長率は潜在成長率を下回っているとの認識も示された。

 ZARは対ドルで0.2%の下落。1月の南アフリカ製造業生産は前年比2.3%減と市場予想に反し、前年割れ。ZARを下押しした。

 ILSは対ドルで0.9%の上昇。昨年第4四半期のイスラエル経常収支は20.51億ドルの黒字と前期から増加。これまでのILS安でイスラエルの対外収支の改善が確認された。

 RUBは対ドルで0.9%の上昇。3月6日時点のロシア金・外貨準備は3567億ドルと減少基調を継続。3月10日までの週のロシアCPIは日次平均前月比+0.031%と3週連続の鈍化。ロシア中銀による利下げ観測が高まった。

 ロシアの幼稚園では地面に雪が残る冬の日に水着で外に出て水浴びをする健康プログラムを実施しているそうです。花粉症が治るなら私もやってみようと思います。

2015年3月12日木曜日

世界的な金融緩和競争に勝つべく日銀は4月にサプライズ緩和か

 3月5日のECB理事会、3月6日に発表された2月の米雇用統計の二つを受けて為替市場はドル買いムードを強めている。ECB理事会があった3月5日から11日までの間、ドルは主要国(G10)通貨、新興国通貨のほぼ全てに対し上昇。ドルは対ユーロで4.4%、対ブラジルレアルで4.0%それぞれ上昇した。

 興味深いのは、ドルが対円では1.1%の上昇と、G10通貨の中で最も低い上昇に留まったことだ。新興国通貨の中で円より上昇率が低かったのは、台湾、フィリピン、インドといったアジア通貨の一部とトルコリラくらい。言い換えると、円はドルに対しては下落したものの、他通貨のほとんどに対しては上昇したことになる。

 為替市場でドル高ムードが強まっている一方で、円売りの動きが弱いのは、日銀の追加緩和期待が大きく後退しているからだろう。日本景気は今年に入って回復基調が強まっており、今年前半の成長率は年率2%近くに達するとの見方が大勢となっている。

 景気回復の原動力は、外需の拡大と原油安によるコスト負担感の軽減だ。2月の景気ウォッチャー調査では、現状判断が50.1と7カ月ぶりに50を超えた。具体的な回答をみると、都心の店舗を中心に外国人観光客による売り上げが好調、ガソリン価格の低下で消費者が少しお金に余裕が出てきた、といった声がみられる。

 2%の物価目標を掲げる日銀にとって原油安は逆風だが、日本景気にとっては追い風だ。4月に統一地方選挙を控える政府・与党とすれば、物価がどうであれ景気回復が続くことが重要。日銀は、政府・与党に気を使い、当面、追加緩和は控える、との見方が為替市場で広がるのも無理はない。

 仮に市場の見方通り、日銀が追加緩和の見送りを続けると、円はドルを除く通貨に対し強含む展開が続くと予想され、特に新興国通貨に対しては、円高が進みやすくなるだろう。今年に入り、新興国は利下げ姿勢を強めており、これまで利下げに消極的だったインド、中国、インドネシア、タイ、韓国とアジア各国も利下げに動いている。日銀は世界各国に先んじて大型金融緩和に踏み切ったが、足元では、後からやってきた各国に金融緩和(自国通貨安)競争で後塵を拝する格好となっている。

 日銀の黒田総裁は、こうした状況を当然、認識しており、日本が世界経済において「相対的に」金融緩和に消極的な国と位置付けられることに危機感を覚えているのではなかろうか。4月の統一地方選の終了後に開催される4月30日の日銀・金融政策決定会合でのサプライズ緩和の可能性は市場が見込むほど低いものではないと思われる。

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年3月11日)

 3月11日のロンドン市場はユーロが下落。ユーロドルは1.07ドルちょうど近辺から下落基調で推移し、引けにかけては1.05ドル台後半と2003年3月以来の安値に達した。ECBドラギ総裁はギリシャ危機にもかかわらずポルトガルなど債務問題で支援を受けた国の国債利回りは一段と低下しているのはECBによる資産購入プログラムがギリシャ危機の波及を防いでいることを示唆していると発言。ユーロ圏景気は減速局面から転換し、回復のすそ野が今後は徐々に広がり、強まるとの期待も示した。また3月のECBスタッフ予想は発表したすべての措置の完全な実施が前提になると説明。今後もECBは資産買い入れを着実に実行するとの見方が強まり、ユーロは下落基調での推移となった。ただ取引終盤にオーストリア中銀のノボトニー総裁は一部メディアとのインタビューでインフレ期待が正常に近づけば、利回りにも反映されるだろうと発言。資産買い入れプログラムが成功するならばマイナス利回りが長期間続くと考えることはできないと思うと述べると、ユーロ売りの動きは一服した。

 一方、ドル円は121円台前半から121円台半ば近辺と底堅い動き。取引序盤に低下した米債利回りはその後上昇基調で推移。欧州株も上げ幅を広げる展開となりドル円をサポートした。

 ポンドは上値の重い動き。ポンドドルは取引前半に1.50ドル台後半から1.51ドルちょうど近辺に上昇したが、その後はじり安の動きに転じ、一時は1.50ドル台前半に下落。引けにかけては1.50ドル台半ば近辺に持ち直したが上値は抑えられた。1月の英鉱工業生産は前年比+1.3%と市場予想通りの伸び。ただ同時に発表された同月同国の製造業生産は前年比+1.9%と市場予想を下振れ。ポンドの重石となった。

 NY市場もユーロは軟調な動き。ユーロドルは取引前半こそ1.06ドル台前半に反発したが、取引中盤は1.05ドル台後半でのもみ合い。取引後半には一時1.05ドル台前半と2003年1月以来の安値に下落したが、引けにかけては1.05ドル台半ば近辺に反発した。欧州債利回りの低下継続観測が続くなか、オーストリア金融市場庁は存続不能となったヒポ・アルペ・アドリア銀行の債務と不良資産を引き受けたバッド・バンク「ヘタ」について、破綻処理計画を断念し、支払い不能を宣言する可能性が依然としてあると表明。ユーロの下押し圧力を強めた。

 ドル円は取引前半に121円台前半に小幅下落した後は、同水準でもみ合い。この日は米国で主だった経済指標の発表がなく、やや材料難。米国株は前日終値近辺で方向感に欠ける動き。米債利回りは取引後半に上げ幅を縮める動きとなったが、ドル円は動意に欠ける展開を続けた。セントルイス連銀のブラード総裁は一部英メディアとのインタビューで雇用市場の急速な改善を考慮すれば事実上のゼロ金利政策はすでに終了すべき時期を過ぎていると発言。米失業率はFOMCの長期的な予想と合致した水準にすでに低下しており、米インフレは原油安の影響を調整すればさほど下回っていないと述べ、利上げに前向きな姿勢を示した。

 NZドルは上値の重い動きが続いたが、ニュージーランド中銀の政策金利発表を機に買い先行の動きとなった。NZドル/ドルは0.72台前半からニュージーランド中銀の政策金利発表前に0.72ちょうど近辺に下落。ニュージーランド中銀が市場予想通り政策金利を3.50%で据え置くと、NZドル/ドルは0.72台半ば近辺に急反発。ただ、。ニュージーランド中銀が声明でNZドルの水準は正当化できず持続不可能と指摘。今後の政策金利は上下いずれの可能性もあるとしたが、期待インフレが大きく低下するようなら利下げが正当化されるとの認識を示したことで、NZドル/ドルは0.72ちょうど近辺に反落する場面もあった。しかし、その後、同中銀のウィーラー総裁は原油安効果が一巡すると同国インフレは加速する可能性があると発言。今回発表した声明文は中立的な内容であり、同中銀新たなマクロプルデンシャル策についても検討しているとも発言。同総裁の発言が伝わると、NZドル/ドルは一時0.73ちょうど近辺まで上昇。その後は0.72台後半での推移となった。

 6月の米利上げ開始観測は続いているが、米債利回りの上昇基調は一服。為替市場ではドル高の動きが目立っており、米景気の先行き懸念が強まっているようにも感じる。ただ欧州株の上昇もあって本日の日本株は上げて始まる見込み。本日東京市場でのドル円は底堅い動きが続きそうだ。一方、ユーロは先安観が強いものの、急ピッチな下げに対する警戒感も強くなっており、東京市場ではもみ合いの動きを予想。アジア通貨は対ドルで方向感に欠ける動きが見込まれる。なお、本日は韓国中銀が政策金利を発表する。前日にタイ中銀が予想外の利下げに踏み切ったこともあって、韓国中銀も利下げ競争に加わる可能性もある。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年3月11日)

 新興国通貨は対ドルでマチマチ。RUB、TRYなどが対ドルで大きく上昇する一方、東欧通貨は下落。新興国通貨全体では方向感に欠ける動きとなった。

 TRYは対ドルで1.0%の上昇。1月のトルコ経常収支は20.0億ドルの赤字と赤字額が市場予想を下振れ。トルコ中銀のバシュチュ総裁は同国エルドアン大統領とババカン副首相に対して現在のトルコ経済状況を説明。同国大統領府はバシュチュ総裁とエルドアン大統領との会談では経済の安定性を保つ必要性について議論したとする声明を発表した。

 HUFは対ドルで変わらず。1月のハンガリー貿易収支は6.91億ユーロの黒字と黒字額が市場予想を上振れ。ハンガリー中銀は会合議事録(2月24日開催分)を公表。政策金利の据え置きは全会一致で決定されたが、3月のインフレ報告時に利下げについて議論することが改めて示された。

 ILSは対ドルで0.2%の上昇。2月のイスラエル貿易収支は7.89億ドルの赤字と赤字額が前年同月から縮小。ILS安でイスラエルの対外収支の改善傾向が続いた。

一部夕刊紙を読んでいたら、最近のテレビCMに40代男性が活躍しているとの記事を見つけました。私もがんばります。

2015年3月11日水曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年3月10日)

 3月10日のロンドン市場はユーロが下落。ユーロドルは取引序盤に1.08ドルちょうど近辺から1.08ドル台前半に上昇したが、取引中盤には1.07ドル台前半に下落。後半は一時1.07ドル台後半に反発する場面もあったが、引けにかけては再び1.07ドル台前半に下落した。この日はユーロ圏主要国で主だった経済指標の発表予定がなかったが、欧州債利回りはECBの国債買い入れを受けてギリシャ債を除いて低下。一方、ギリシャ問題については、スペインのデギンドス経済相がギリシャの流動性状況は精査される必要があると発言するなど、先行き不透明感は強いまま。ユーロは売り優勢の展開が続いた。

 ドル円は取引中盤まで122円手前でのもみ合いが続いたが、後半には下落し、引けにかけては121円台後半での推移。欧州株、日経平均先物はともに下落基調で推移。取引後半に入り、米債利回りが低下すると、ドル円はドル売り優勢となった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年3月10日)

 新興国通貨はBRLを除き対ドルで下落。米債利回りは低下したものの、米利上げ開始観測は根強いまま。原油先物価格が軟調に推移し、新興国通貨を下押しした。

 BRLは対ドルで0.8%の上昇。3月のブラジルIGP-M(一次速報)は前月比+0.74%と市場予想を上振れ。ブラジルのルセフ大統領は議会演説でブラジル景気の減速を無視することはできないと述べたものの、構造改革の必要性も訴えた。

 CLPは対ドルで1.2%の下落。2月のチリ自動車販売台数は前年比29.1%減と6カ月連続の前年割れ。チリ内需の低迷継続を示した。

 HUFは対ドルで2.1%の下落。2月のハンガリーCPIは前年比-1.0%と市場予想や前月から落ち込み幅が縮小。前月比では+0.5%と市場予想を上回る伸びとなった。原油安の影響で電気ガスは大幅下落が続いたが、サービス物価は加速し、全体の落ち込みを和らげた。

 ZARは対ドルで2.1%の下落。第1四半期の南アフリカBER企業信頼感は49.0と市場予想や前月を下回った。

 RUBは対ドルで3.2%の下落。原油先物価格の下げがRUBを下押しした。2月のロシア軽自動車売上高は前年比38%減と市場予想を上回る落ち込みとなった。

米北部ミシガン州のデトロイトから凍った湖の上を歩いてカナダまで行こうとした米国人の男性が、米沿岸警備隊に救助される騒ぎがあったそうです。皆様は真似をしないでください。

2015年3月10日火曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年3月9日)

 3月9日のロンドン市場はユーロが上昇。ユーロドルは1.08ドル台後半から取引後半には1.09ドルちょうど近辺に上昇。ただ終盤には1.08ドル台後半に小幅下落した。ECBは各域内中銀が資産購入を開始したと宣言。買い入れ対象とならないギリシャ債を除く欧州債利回りは低下したが、ユーロは上昇基調で推移。マイナス利回りの債券購入による損失負担方法に合意がなされていないことから、各域内中銀はマイナス利回り債券の購入に消極的との見方も一部から示された。

 ドル円は121円ちょうど近辺から取引中盤には120円台後半に下落。しかし取引後半には買い戻しの動きとなり、引けにかけては121円ちょうど近辺での推移となった。先週末の米雇用統計の好結果を受けて欧州株はマイナス圏での推移。米債利回りも小幅ながら低下し、ドル円の上値を重くした。

 NY市場はドルが買い戻される展開となった。取引前半のドル円は121円ちょうど近辺での推移。米債利回りは低下基調で推移したが、米国株は小幅ながらプラス圏で推移し、ドル円を下支えした。

一方、ユーロドルは取引前半に1.08ドル台後半から1.08ドル台半ば近辺に小幅下落。一部メディアはEU当局者の話としてギリシャの資金は1~3週間は続く可能性があるが、先行きは不透明であると報道。9日に開催されるユーログループでの協議では救済資金の支払いについて協議されることはないとも報じられた。またユーログループのデイセルブルム議長は、ギリシャが救済合意の4カ月延長決定後に必要な詳細を提出せず、議論はむしろ後戻りしていると指摘した。

 取引中盤に入るとドルは小幅上昇。ドル円は121円台前半に上昇した。2月の米労働市場情勢指数は4.0と昨年8月以来の低水準に鈍化。ただ米債利回りは下げ止まり、日経平均先物や米国株は底堅い動きに。ドル円は円売り優勢となった。ただ、取引後半に入るとドル円は121円台前半でじり安の動き。米債利回り、米国株ともに上値が重く、ドル円は円売りの動きが続かなかった。

 ユーロドルは1.08ドル台半ば近辺で動意に欠ける展開。一部メディアはECB理事会が12日に電話会議を開催し、ギリシャに対するELA延長を巡り協議すると報道。また別メディアはギリシャ政府高官の話として同国が脱税取り締り強化などを盛り込んだ追加の改革案を国際支援団に提出する用意があることを明らかにしたと報じたが市場の反応は限定的だった。

 カナダドルは方向感に欠ける動き。ドルカナダは1.25台後半から1.26ちょうどのレンジ内での推移となった。2月のカナダ住宅着工件数は15.6万戸と市場予想を下振れ。指標発表後にカナダドル売りの動きが強まる場面もあったが、カナダドル売りの動きは一時的だった。

 先週末に発表された米雇用統計で6月の米利上げ開始観測が強まったが、労働市場指数をみる限り、米利上げはやや遠のいた印象。米債利回りの上値は重く、本日東京市場でもドル円は上値の抑えられる展開が見込まれる。一方、ユーロはギリシャ情勢の先行き不透明感を背景に神経質な動きが予想され、アジア通貨は米国株の持ち直しを受けて対ドルで底堅い動きが期待される。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年3月9日)

 新興国通貨は対ドルでマチマチ。ユーロの持ち直しでEMEA通貨は対ドルで小幅反発。一方、BRLは下げが目立った。

 TWDは対ドルで0.2%の下落。2月の台湾貿易収支は45.6憶ドルの黒字と市場予想を上回る黒字。しかし輸出が前年比6.7%減と市場予想に反し前年割れとなる一方で、輸入は同22.4%減と大きく落ち込むなど台湾景気の先行き懸念を強める内容となった。

 BRLは対ドルで2.0%の下落。USD/BRLは一時3.13台と2004年6月以来のBRL安水準を記録した。3月7日までの週のブラジルIPC-Sは前月比+1.26%と市場予想を上振れ。ブラジル中銀の週次サーベイでは年末までの成長率見通しが-0.66%と下方修正。一方、USD/BRL見通しは2.95に上方修正された。ブラジル最高裁は6日、ペトロブラスをめぐる汚職疑惑に関連しカリェイロス上院議長など連立与党の議員34名への取り調べを認める一方、ルセフ大統領への捜査は認めず。ルセフ大統領と議会の緊張が高まり、財政剣山化の動きが遅れるとの見方もBRLの下押し材料となった。

 MXNは対ドルで小幅下落。2月のメキシコCPIは前年比+3.00%と市場予想や前月を小幅下回る伸び。コアCPIは同+2.40%と前月から小幅上振れ。メキシコ中銀による利下げ観測を後退させた。

 CZKは対ドルで0.3%の上昇。2月のチェコCPIは前年比+0.1%と市場予想に反し前年割れを回避。同時に発表された1月のチェコ貿易収支は173億CZKの黒字と市場予想を上回る黒字。ただ輸出は前年比2.5%増と前月から大きく鈍化した。

 TRYは対ドルで0.8%の上昇。1月のトルコ鉱工業生産は前年比-2.2%と市場予想に反し2012年12月以来の前年割れ。トルコ中銀はドル預金金利を7.50%から4.50%に引き下げると発表した。

 ILSは対ドルで0.4%の上昇。イスラエル中銀は会合議事録(2月23日開催分)を公表。同会合では市場予想に反し15bpの利下げが決定されたが、決定は賛成4反対1と全会一致ではなかった。

 東京タワー内のあるハンバーガー店が14層もある東京タワーバーガーを13日より販売するそうです。価格は800円で、東京タワーチーズバーガーだと860円とのこと。食べにくそうなので私は普通のハンバーガーを三つオーダーすることにします。

2015年3月9日月曜日

景気低迷でも家計債務の増加で利下げが難しい韓国

 韓国中銀は12日、政策金利を発表する。Bloomberg調査によると、予測回答者16名中15名は金利据え置きを予想。25bpの利下げを見込むのはたった1名である。筆者も大方の予想と同じで韓国中銀は政策金利を2.00%で据え置くとみている。

 韓国の景気指標をみれば、韓国中銀が利下げに踏み切るのも不思議ではない。1月の韓国鉱工業生産は前年比+1.80%と市場予想や前月を上回ったが、前年同月が-4.3%もの落ち込みを記録しただけに反動の域を出ず。前月比では-3.7%と昨年11月~12月の上げを帳消しにした。輸出が1月、2月と2カ月連続の前年割れとなるなど、昨年後半に韓国景気を下支えした外需は、ここにきて軟調な動きとなっている。一方、内需は1月のディスカウントストア売上高が前年比18.3%減と大幅減。前年同月が大きく伸びた(前年比18.6%増)影響があったとはいえ、同月の百貨店売上高も同11.0%減と大きく落ち込んだことも考えると、韓国内需も低迷が続いているとみていいだろう。

 物価面でもディスインフレが続いている。2月の韓国CPIは前年比+0.5%と市場予想や前月を下回り、1999年7月以来の低水準。コアCPIも同+2.3%と小幅ながら前月から鈍化。韓国の実質金利を高止まりさせ、韓国景気を下押ししているとの指摘もある。

 ただ韓国中銀が懸念を続けている家計の債務残高は依然として拡大基調にある。昨年末の韓国家計の債務残高は前年比6.6%増の1089兆ウォンと過去最高を更新した。昨年7月に韓国政府は住宅ローンの貸出上限規制を全国・全金融機関で統一。これまで上限が低かった銀行にとっては上限引き上げの結果となった。

 また韓国中銀は昨年8月と10月に政策金利をそれぞれ25bp引き下げ。この結果、韓国の銀行住宅ローンは急拡大し、今年1月は前年比12.0%増と2007年3月以来のペースに加速した。

 韓国ではディスインフレということもあって金利は低下気味。住宅価格も昨年より上昇基調で推移しており、韓国家計の債務拡大は問題視されていない。しかし、家計債務残高が現在のペースで拡大を続ければ、金利上昇や住宅価格の下落を機に問題が一気に表面化することになる。米国景気の拡大やドル高基調が続く以上、韓国中銀は家計の債務残高を注視した金融政策運営を続けると思われる。

 

2015年3月8日日曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年3月6日)

 3月6日のロンドン市場はユーロが下落。ユーロドルは1.10ドル台前半から1.09ドル台後半に下落した。ECBの国債買い入れ開始でユーロ圏債利回りが低下するとの思惑がユーロを下押し。ギリシャはIMF融資の初回返済分を期限内に収め、来週9日のユーロ圏財務相会合ではギリシャ問題も話し合われるとの報道もあったが、ユーロ買いの動きは見られなかった。

 ドル円は取引前半に120円台前半でじり高の動きとなったが、中盤以降は下落基調となり、終盤は120円ちょうど近辺での推移。欧州株、日経平均先物、米債利回りはいずれも米雇用統計を控え動意薄。ドル円も様子見姿勢が強かった。

 NY市場は米雇用統計を受けてドル買いが先行した。2月の米雇用統計では非農業部門雇用者数が29.5万人増と市場予想を大きく上回り、失業率は5.5%と前月から改善。平均時給は前年比2.0%増と前月から鈍化し、労働参加率も62.8%と前月から低下したが、米債利回りは急上昇し、米国株先物は下落するなど市場は米利上げ開始観測を織り込む形に。ドル円は120円ちょうど近辺から121円ちょうど近辺に上昇。取引中盤には121円台前半まで上値を伸ばしたが、後半は121円ちょうど近辺でのもみ合い。終盤は米国株が大きく下落したこともあって120円台後半での推移となった。一方、ユーロドルは取引序盤に1.09ドル台前半したが米雇用統計発表前には1.09ドル台後半に反発。しかし米雇用統計発表後は1.08ドル台後半に急落。一時1.09ドルちょうど近辺に反発する場面もあったが、その後もユーロは上値の重い展開となり、取引後半は1.08ドル台半ば近辺でのもみ合いとなった。

 カナダドルも米雇用統計を受けて下落。ドルカナダは1.24台後半から1.26台前半に大きく上昇した。1月のカナダ住宅建設許可件数は前月比12.9%減と市場予想を大きく上回る落ち込み。同月同国の国際商品貿易は24.5億カナダドルの赤字と赤字額が市場予想を大きく上回り、2012年7月以来の高水準を記録した。

 2月の米雇用統計は非農業部門雇用者数が市場予想を大きく上回る増加となったが、労働参加率は低下し、平均時給の伸びは鈍化するなど、手放しで喜べる内容とはいいがたい。ただ賃金抑制要因とみられる非自発的パート比率や長期失業率はいずれも低下基調を維持。米労働市場の改善は続いているのも事実で、現在のペースで米労働市場の改善が続けば、6月の利上げ開始は自然のものと言える。9日に発表される2月の米労働市場情勢指数の伸びが前月を上回るようであれば、6月の利上げ開始観測が背景にドル買いの動きがさらに強まるだろう。ただ一方で、12日に発表される2月の米小売売上高は市場予想では前月比0.4%増と1月の大幅減の反動で増加する見通しとなっているが、米自動車販売が弱かったことも考えると2月も悪天候の影響は続いている様子。小売売上高が市場予想を下回り、ドル買いポジションの調整が進む展開も考えられる。13日に発表される3月のミシガン大消費者信頼感は前月から小幅改善が見込まれているが、原油安効果がどの程度反映されるか注目したい。

 ユーロ圏、ドイツでは3月9日の週に大きく注目される経済指標の発表予定がない。欧州債利回りの動向がユーロ相場に影響しそうだ。ただ、6月の米利上げ開始観測が強まっているだけにユーロは対ドル中心に売り優勢の展開が続くだろう。

 日本では3月9日の週に2月の景気ウォッチャー、第1四半期の景況判断BSIが発表される。いずれも市場の注目度の低い指標ではあるが、足元の日本景気を判断するうえで有益と思われる。市場では足元でも緩やかな景気回復が続いているとの見方が大勢だが、家計部門の低迷が長期化する可能性も捨てきれない。

よい週末をお過ごしください。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年3月6日)

 新興国通貨はRUBが対ドルで続伸したが、他は総じて下落となった。

 BRLは対ドルで2.0%の下落。USD/BRLは一時3.07台と2004年6月以来のBRL安水準に達した。2月のブラジルIGP-DIは前年比+3.74%と市場予想を上回ったが前月からは鈍化。同月同国のIPCAは前年比+7.70%と市場予想を上回り、2005年5月以来の高い伸びを記録した。

 MXNは対ドルで2.0%の下落。USD/MXNは一時15.5台と2009年3月以来のMXN安水準を記録し、メキシコ中銀は2億ドルのMXN買い介入を実施した。2月のメキシコ消費者信頼感は90.3と市場予想を下回り、2カ月連続の低下となった。

 COPは対ドルで1.5%の下落。2月のコロンビアCPIは前年比+4.36%と2009年5月以来の高い伸び。コロンビア中銀のインフレ目標レンジ(2~4%)を上抜けた。

 CLPは対ドルで1.1%の下落。2月のチリCPIは前年比+4.4%と前月から小幅鈍化したが、市場予想を上回る伸び。コアCPIは同+5.7%と2011年の統計開始以来最大の伸びを更新した。

 HUFは対ドルで1.7%の下落。1月のハンガリー鉱工業生産は前年比+7.7%と市場予想を上回り、6カ月ぶりの高い伸びを記録した。