2015年4月18日土曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年4月17日)

 4月17日のロンドン市場はドルが下落。ドル円は119円ちょうど近辺から118円台後半に下落した。米大手情報会社でシステム障害が発生し、中国規制当局が株式取引の取り締まりを強化するとの観測が強まる状況。米債利回りは低下基調で推移し、欧州株や日経平均先物は下げ幅を広げるなど、市場のリスク回避姿勢が強まる展開となり、ドル円は下落基調での推移となった。

 一方、ユーロドルは取引序盤に1.07ドル台前半に下落したが、その後、上昇基調で推移し、取引後半には1.08ドル台半ば近辺まで上昇。引けにかけては1.08ドルちょうど近辺に反落したが、下値は堅かった。ギリシャ情勢の先行き不透明感は強いままだったが、対ユーロでもドル売りが優勢。2月のユーロ圏経常収支(季調値)は264億ユーロと過去最高を記録した前月からは減少したが、過去2番目の高水準。3月のユーロ圏CPI(確定値)は前年比-0.1%(前月比+1.1%)と持ち直し基調が強まった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年4月17日)

 新興国通貨は対ドルでマチマチ。中南米通貨やRUBが売られる一方で、アジア通貨や東欧通貨は対ドルで上昇した。

 SGDは対ドルで0.3%の上昇。3月のシンガポール輸出(除く石油)は前年比18.5%増(前月比23.0%増)と急増。中国向け、日本向けは軟調だったが、EU向けは前年比56.2%増と大きく拡大し、全体の伸びをけん引した。

 IDRはBloombergによると対ドルで小幅上昇。インドネシア中銀は第1四半期の同国経常赤字がGDP比1.6%、同期の融資が前年比1.1%増の見通しと発表した。

 BRLは対ドルで0.6%の下落。4月15日までの週のFIPE・CPIは前月比+0.88%、4月のブラジルIGP-M(二次速報値)は同+1.16%と、ともに市場予想や前月を上回る伸び。4月のブラジルIPCA-15は前年比+8.22%と市場予想を上回り、2004年1月以来の高い伸びに加速した。

 CLPは対ドルで小幅下落。チリ中銀は市場予想通り政策金利を3.00%で据え置き。チリ中銀は声明でCPIは市場予想を下回ったものの、コアCPIは高止まりしていると指摘。今後のインフレ動向を注意深く確認し続ける意向を示すなど、インフレに対する警戒感を示した。

 PLNは対ドルで0.4%の上昇。3月のポーランド平均総賃金は前年比4.9%増と市場予想を上回り、2012年1月以来の高い伸び。同月同国の雇用は同1.1%増と市場予想に反し前月から小幅鈍化した。

 RUBは対ドルで4.2%の下落。USD/RUBは一時52.7台まで上昇した。3月のロシア実質賃金は前年比9.3%減と市場予想ほど落ち込まず、前月分も上方修正。同月同国の小売売上高は前年比8.7%減と前月から減少幅が拡大。同月同国PPIは前年比+13.0%と市場予想を大きく上回り、2011年11月以来の高い伸びに加速した。

よい週末をお過ごしください

2015年4月17日金曜日

為替レートは2つある~買値と売値(2)

 テレビのニュースでは、画面で、ドル円:120円10-15銭、と示され、キャスターが「現在の円相場は1ドルに対し120円10銭から15銭で取引されています」と説明することがあります。ただ、この説明は間違いです。正しくは、「ドルを売る時は120円10銭で売れますし、ドルを買う時は120円15銭で買えます」と話すべきです。キャスターは「10銭から15銭」と話しているかもしれませんが、10銭から15銭の間に値段はありません。

 銀行のディーリング・ルームなどで現時点の取引レートを読むときは、「ヒャクニジュウエン・ジッセン、と、ヒャクニジュウエン・ジュウゴセン」とは言わず、「イチマル・イチゴー」と言います。ゼロはあえて「マル」と言い、大台の部分は省略します。大台の部分は動かないので、あえて言う必要がなく、聞き間違いを避けるためにも大台を言わないのです。仮に121円00-05銭の場合は「フィギュア・マルゴ」と言います。この「フィギュア」は121円ちょうどで、銭の部分が00であることを意味します。

 銀行のディーリング・ルームなどで示されている買値は、数ある買い注文の中でも最も高い数値である一方、売値は数ある売り注文の中でも最も低い数値を意味します。本来、買う場合にはできるだけ安く買いたく、売る場合にはできるだけ高く売りたいものです。つまり、取引システムで示されている二つの値は、買う側、売る側どちらにしても最も妥協した値が示されていると言えます。しかし、すぐに売りたい人からすると、示されている買値は最も良い条件と言え、すぐに買いたい人からすると、示された売値は最も良い条件でもあります。このため示された買値は英語でベストビットと呼ばれ、売値は英語でベストオファーと呼ばれます。

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年4月16日)

 4月16日のロンドン市場はドルが下落。ドル円は119円台前半から119円ちょうど近辺に下落基調での推移となった。ロンドン市場に入り米債利回りは低下基調での推移。欧州株、日経平均先物も取引後半に入り下げ幅を広げるなど、市場のリスク選好姿勢も後退。ドル円は東京市場での上げ幅を縮める展開となった。

 ユーロドルは取引前半に1.06ドル台後半から1.06ドル台前半に下落したものの、中盤には下げ止まり、後半は1.07ドル台前半まで上昇基調での推移。一部メディアはギリシャ当局者が今月の交渉の中で、同国の資金が底を突きIMFへの支払いができない可能性があると債権者側に述べたと報道。IMFにも融資返済の先延ばしを非公式に申し入れたが、IMFから拒否されたとも報じられた。前日にS&Pがギリシャ債格付けを「CCC+」に格下げしたこともあり、ギリシャのデフォルト・ユーロ圏離脱懸念は強まる展開。ドイツ債利回りが低下したこともあって、ユーロは取引前半に売り優勢となったが、その後のドル売りの流れは対ユーロにも波及し、ユーロドルは東京市場の高値水準を回復した。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年4月16日)

 新興国通貨は対ドルで全面高。米債利回りの低下に加え、原油先物価格の上昇継続で新興国通貨は買い優勢となった。

 BRLは対ドルで0.4%の上昇。4月15日までの週のブラジルIPC-Sは前月比+0.93%と史上予想や前月を下回る伸び。S&P高官はブラジルの財政改善の動きを注視していると述べ、同国景気見通しは以前よりも悪化しているとの認識を示した。

 COPは対ドルで1.0%の上昇。USD/COPは2480台まで低下した。3月のコロンビア消費者信頼感指数は2.3と市場予想を大きく下回り、2009年6月以来の低水準に落ち込んだ。

 PLNは対ドルで0.9%の上昇。3月のポーランド・コアCPIは前年比+0.2%と市場予想や前月を下振れ。ポーランドのディスインフレ圧力の強まりを示した。

 RUBは対ドルで0.2%の上昇。4月10日時点のロシア金・外貨準備高は3541億ドルと2週連続で減少した。

米国の非営利団体がドル紙幣に女性を採用するとしたら誰を選ぶかとのアンケートを実施したそうです。同団体が提示した15人のリストから選ばれた最終候補者4名はエレノア・ルーズベルト元米大統領夫人、ハリエット・タブマン・奴隷解放運動家、ローザ・パークス・公民権運動活動家の、ウィルマ・マンキラー・アメリカ先住民で初の女性部族トップ、とのこと。日本だと誰になるんでしょうかね?小野妹子?あれは男性か。

2015年4月16日木曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年4月15日)

 4月15日のロンドン市場はユーロが売り優勢の展開。ユーロドルは取引中盤までに1.06ドル台後半から1.05ドル台後半に下落。後半は1.06ドルちょうど近辺に反発したが、上値は抑えられた。ギリシャ協議は目立った進展がないまま。ギリシャ政府は、昨年の財政赤字がGDP比3.5%だったと発表。欧州委員会と1.6%と予想していた。独系メディアはギリシャがデフォルトに陥った場合もユーロ圏にとどまることが可能になる計画の策定にドイツ政府が取り組んでいると報道。最悪の場合、ドイツ政府がギリシャのユーロ圏離脱を受け入れる用意があるとも報じられた。ECBは市場予想通り3つの政策金利をすべて据え置くと発表した。

 ドル円はじり安の動きが続き、119円台後半から取引後半には119円台前半に下落。ただ終盤には米債利回りの上昇もあって119円台半ば近辺に小幅反発した。欧州株、日経平均先物ともに底堅く推移したものの、ギリシャのデフォルトや米景気の減速に対する懸念が強いまま。ドル円は上値の重い値動きとなった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年4月15日)

 新興国通貨は原油先物価格の上昇を受けてRUB、COPが対ドルで上昇。一方、EMEA通貨は対ドルで軟調な推移となった。

 PHPは対ドルで小幅上昇。2月のフィリピン海外労働者送金は前年比4.2%増とほぼ市場予想通りで前月から持ち直し。フィリピン景気の先行き懸念を後退させた。

 BRLは対ドルで0.8%の上昇。4月のブラジルIGP-10は前月比+1.27%と市場予想を上回る伸び。2月のブラジル経済活動指数は前年比-3.16%と市場予想ほどの落ち込みとならなかったが、2カ月連続の前年割れとなった。ブラジル政府は2016年の予算ガイドラインを公表。インフレは5.6%、GDP成長率は1.3%を前提とし、公的セクターの基礎的財政収支(プライマリーバランス)目標はGDP比1.65%の黒字とした。

 TRYは対ドルで0.6%の下落。USD/TRYは一時2.73台と過去最高を更新した。1月のトルコ失業率は11.3%と市場予想を上回り、2010年4月以来の高水準に上昇。トルコのゼイベクチ経済相は一部メディアとのインタビューでTRY相場に対し懸念を抱いておらず、TRY買い介入をする必要はないと以前からの発言を繰り返し。同相は第1四半期のトルコ成長率は1.5%になる可能性があるとの見方も示した。

 PLNは対ドルで小幅下落。3月のポーランドCPIは前年比-1.5%と市場予想を上回る落ち込み。ポーランド中銀は市場予想通り政策金利を1.50%で据え置き。同中銀は声明でPLNがECBの証券買い入れプログラムによってやや上昇していると指摘。ユーロ圏景気の回復やポーランド景気の加速によってデフレリスクは抑制されているものの、第2四半期もデフレ傾向は続くとの見方を示した。同中銀のベルカ総裁は最近のPLN高は驚くものではないと発言。ポーランド景気はデフレから緩やかに回復に向かっているとの認識を示し、利下げ再開は不自然なものになるだろうと述べた。

 RUBは対ドルで2.3%の上昇。USD/RUBは49.8台と昨年11月28日以来のRUB高水準に下落した。4月13日までの週のロシアCPIは日次平均前月比+0.022%と2週連続で鈍化。3月のロシア鉱工業生産は前年比-0.6%と市場予想や前月より低下幅が小幅だった。

 ILSは対ドルでほぼ変わらず。3月のイスラエルCPIは前年比-1.0%と市場予想に反し前月と同じ落ち込み。イスラエルのディスインフレ傾向の継続を印象付けた。

 HUFは対ドルで0.9%の下落。欧州委員会はハンガリー政府向けの7000億フォリントの補助金支払いを中止すると発表。同委員会は中止理由として2007~2013年予算策定において補助金の一部使途の決定方法に不備があったことを指摘。しかしこの指摘は「技術的」なものであるとの認識も示し、欧州委員会の他決定に影響するものではないと説明した。

ローマ法王フランシスコ所有のタブレット端末がチャリティーオークションに出され、3万ドルの値がついたそうです。私のタブレットもそれくらいの価格ならお譲りします。

2015年4月15日水曜日

為替レートは2つある~買値と売値(1)

 2つの通貨を交換する取引(外国為替取引)では、なんらかの通貨を受け取る場合、必ず別のもう一つの通貨を渡すことになります。このやり取りを為替市場では「売買」と言い、通貨を受け取ることを「買う」とし、もう一つの通貨を渡すことを「売る」と言います。

 外国為替取引における売買を考えているうちに頭が混乱する方は、2つの通貨のうち、どちらか1つだけに神経を集中させ、買うのか売るのかを考えるといいでしょう。ある通貨(Aとします)を買うのか売るのかが決まれば、別のもう一つの通貨(Bとします)は必ず反対(Aを買うのであればBは売ること、Aを売るのであればBは買うこと)になり、もう一つの通貨のことを考える必要がなくなります。

 為替市場では、通貨を買う時の値段(買値・かいね)と、売る時の値段(売値・うりね)が同時に示されます。買値のことはビッド(BID)、売値のことはオファー(OFFER)と呼ばれることもあります。たとえば、

ドル円:120円10-15銭

と示されている時は、買値として120円10銭、売値として120円15銭が示されていることを意味します。これは、120円10銭ならドルを買いたい人がいるわけですから、ドルを120円10銭ですぐに売ることができ、120円15銭ならドルを売りたい人がいるわけですから、ドルを120円15銭ですぐに買うことができる、という意味でもあります。

浜田宏一・内閣官房参与はドル円120円超を肯定

 安倍首相の経済ブレーンとされる浜田宏一・内閣官房参与(米エール大名誉教授)は4月13日、14日の2日間、日本の各種メディアに登場。メディアは、円相場に関する浜田氏の発言をいくつか報じた。見出しだけをみると、浜田氏の発言は二転三転している印象を与えたかもしれないが、発言内容を細かく確認すると、同氏の趣旨が一貫していることが分かる。つまり浜田氏は、今後も円安の動きが強まる可能性を否定していないと考えられる。

 以下は、米系メディア2社が、浜田氏の円相場に関する発言について報じたタイミング(掲載日時)と見出しを整理したものである。

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年4月14日)

 4月14日のロンドン市場は円買い優勢の展開となった。ドル円は119円台後半でじり安の動き。内閣官房の浜田参与は、一部米系メディアとのインタビューで円安は徐々に限界に近づいていると発言。前日に引き続き同氏がさらなる円安を否定する見方を示したことでドル円は上値が重く推移した。

 一方、ユーロドルは1.05ドル台半ば近辺でのもみ合い。2月のユーロ圏鉱工業生産は前年比+1.6%と市場予想を上回ったが市場の反応は限定的。ギリシャ情勢に関する新たな報道もなく、ユーロは様子見姿勢が強かった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年4月14日)

 新興国通貨はTRYを除き対ドルで上昇。米債利回りの低下に加え、原油先物価格が上昇したことで新興国通貨は買いの動きが強まった。

 IDRはBloombergによると対ドルで変わらず。インドネシア中銀は市場予想通り政策金利を7.50%で据え置き。同中銀は声明で現在の金利水準はインフレ目標に合致した水準であると指摘。同国景気は第1四半期は緩やかな回復に留まっているが、第2四半期には改善するとの見通しを示し、今年の成長率は従来の見通しの5.4~5.8%の下限に近いとの見方を示した。また経常収支は3月に黒字化し、第1四半期の経常赤字(GDP比)は前期から縮小するとの見方も示した。

 BRLは対ドルで1.9%の上昇。2月の小売売上高は前年比3.1%減と市場予想を上回る落ち込み。ブラジル中銀のトンビニ総裁はブラジル経済は改善に向けて移行期にあると発言。同中銀は2016年末にインフレ目標を達成するために活動していているとし、4月のインフレは1-3月期から鈍化するとの見方を示した。

 PLNは対ドルで0.5%の上昇。3月のポーランドM3は前年比8.8%増と市場予想を上回る伸び。ポーランド中銀による利下げ効果が徐々に表れてきた。

 TRYは対ドルで0.7%の下落。USD/TRYは2.68台後半と過去最高を更新した。トルコ中銀は4月22日の会合で外貨預金金利の小幅引き下げる一方で、準備比率を小幅引き上げることを検討すると声明で発表。一方、同国エルドアン大統領は、TRYが下落方向で推移することは同国輸出業者にとって好機であると発言。昨年のトルコ成長率は望ましい水準ではないとも述べた。

英国の天才数学者アラン・チューリングの手書きノートが競売にかけられ、100万ドルを上回る価格で落札されたそうです。私の手書きノートは、くだらないことが結構書かれているので、競売にかける予定はございません。あらかじめご容赦のほどお願いいたします。

2015年4月14日火曜日

為替レートの読み方~ドル円それとも円ドル?(2)

 為替市場では、古くからの慣わし(慣行)として、一番目に示される通貨の優先順位が決められています。

 主要通貨のうち、最も優先順位が高いのはユーロです。その次は英ポンド、そして豪ドル、ニュージーランド・ドル、米ドルと続き、最後は日本の通貨である日本円となります。

●為替レートで一番目に示される通貨の優先順位(上の通貨ほど優先順位が高い)

ユーロ
英ポンド
豪ドル
ニュージーランド・ドル
米ドル
日本円

 この慣行に基づくと、ユーロとドルの為替レートは、ドルユーロではなく、ユーロドルとなります。英ポンドとドルの為替レートは、同じようにポンドドルとなり、米ドルはいずれも二番目となります。しかし円とドルの為替レートはドル円であり、円ドルとはなりません。

 日本に住む方の中には、 日本円がいつも二番目になってしまうのを悲しく思う方もいらっしゃるかもしれません。ただ、この慣行は、日本の国際的地位が低いから、といった理由ではなく、日本で使われている円の桁(ケタ)数が、ほとんどの通貨よりも大きいためです。ケタが大きい通貨を一番目にすると、為替レートは必ず1を下回り、小数点だけとなってしまいます。ドル円=120、を円ドルで示すと、0.008333(=1÷120)と分かりにくくなってしまうのです。

 現に、韓国ウォンのように円よりもさらにケタが大きい通貨の場合、円と韓国ウォンの為替レートは、ウォン円ではなく、円ウォンで示されます。

今後は弱さが目立つと思われるシンガポール景気

 シンガポール金融管理局(MAS)は、シンガポールドル名目実効レート(S$NEER)の許容変動幅、変動幅の中心値、傾き、いずれも据え置くと発表した。Bloomberg調査によると、予想回答者15名のうち7名が追加緩和を予想。残り8名は政策の据え置きを予想していた。

 MASは為替レートを通じてシンガポールの金融政策をコントロールしており、金融を緩める際にはシンガポールドル名目実効レート(S$NEER)を低めに誘導する。MASはS$NEERにおける中心値と(非公開の)取引バンドの傾きを設定し、金融政策における目標(ターゲット)に合致するよう為替レートを管理することが義務付けられている。仮にS$NEERレートが大きく上昇し、必要以上に金融が引き締められると、MASは金融環境をターゲットに戻すべくSGD売りの介入を実施する。

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年4月13日)

 4月13日のロンドン市場はドルが対ユーロ中心に上昇。ユーロドルは取引序盤に1.06ドルちょうど近辺から1.06台前半に上昇したが、その後は下落基調で推移し、引けにかけては1.05ドル台前半と3月16日以来の安値圏での推移。ドル円は120円台前半から120円台後半に上昇した。欧州株、日経平均先物はともに前日終値水準で底堅く推移。米債利回りは上昇基調で推移し、米2年債利回りは0.57%台と4月1日以来の高水準に上昇。ドル買いの動きをサポートした。

 ポンドドルは1.46ドルちょうど近辺でのもみ合い。この日は英国で主だった経済指標もなく材料難の展開。ポンドは対ユーロでは買い優勢で、ユーロポンドは0.72台後半から0.72台前半に下落。しかしドル高の動きを背景にポンドドルは方向感に欠ける動きとなった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年4月13日)

 新興国通貨はRUBを除き対ドルで続落。原油先物価格は底堅く推移したが、新興国通貨に対してもドルは買い優勢だった。

 INRは対ドルで0.3%の下落。3月のインドCPIは前年比+5.17%と市場予想に反し前月から鈍化。食品価格の上昇鈍化がCPI全体の伸びを抑えた。

 BRLは対ドルで1.4%の下落。ブラジル中銀の週次サーベイでは、年末時点のIPCA見通しが前週から下方修正。鉱工業生産見通しも小幅ながら減少率が縮小されるなどスタグフレーション見通しが若干改善した。4月12日までの週のブラジル貿易収支は1.3億ドルの黒字。景気低迷を背景に輸入の伸びが鈍化した。

 MXNは対ドルで1.0%の下落。3月のメキシコANTAD既存店売上高は前年比5.2%増と市場予想や前月を小幅上回る堅調な結果となった。

 CZKは対ドルで0.2%の下落。2月のチェコ経常収支は330.1億コルナの黒字と黒字額が市場予想を上回り、統計開始以来最大の黒字額を記録した前月並みの水準を維持。チェコの対外収支の改善を印象付けた。

 PLNは対ドルで0.2%の上昇。2月のポーランド経常収支は1.16億ユーロの黒字と黒字額が市場予想を下振れたが2カ月連続の黒字。輸出は前年比10.7%増と加速した。

 RUBは対ドルで2.3%の上昇。ロシアのプーチン大統領はイランへの高性能地対空ミサイルシステムの禁輸措置を解除する大統領令に署名。またロシア現地メディアは、リャプコフ外務次官が、イランの原油と、ロシア産の穀物や機械などのバーター取引が開始されたと発言したと報じた。ただ、同国ノバク・エネルギー相はイランとの原油取引を否定した。

ホワイトハウスに男女共用のトイレが設置されたそうです。我が家のトイレはすでに男女共用です。

2015年4月13日月曜日

中銀会合議事録から考えれば一方的な下落は考えにくいメキシコ・ペソ(MXN)

 メキシコ中銀は9日、3月26日開催分の会合議事録を公表した。議事録では、インフレに関し、会合メンバーが以下のように考えていることが示された。

(1)メンバーの過半(majority)は、インフレリスクに変わりはない(インフレは目標レンジ内での推移を続けている)とみている。
(2)メンバーのほとんど(most)は、メキシコ景気のスラック(弛み)が残っており、内需からのインフレ圧力の強まりがみられないと判断している。
(3)メンバーの過半は、2015年のインフレは当初の見通しを下回り続けていると指摘した。
(4)メンバーの過半は、メキシコ・ペソ(MXN)安が今のところインフレ全般を押し上げていないと判断している。
(5)メンバーの数人(some)は、今後数カ月のインフレが野菜価格の上昇によって強まる可能性があると指摘した。

 一方、景気については以下のような指摘がなされた。

為替レートの読み方~ドル円それとも円ドル?(1)

 為替レートは、「二つ」の通貨の交換割合を示すものですから、必ず「二つ」の通貨の名前が付いています。たとえば、ドルと円の交換割合を示す為替レートは、ドル円(ドルと円)と言います。ユーロと円の交換割合を示す為替レートは、ユーロ円(ユーロと円)と言います。二つの通貨の名前が付いていることから、為替レートを通貨ペアと呼ぶこともあります。

 為替レートは、二つの通貨の交換割合を示すものですから、二つの通貨のうち、どちらを先(一番目)にしても良いような気がします。ドルと円の交換割合を示す為替レートは、ドル円、でも、円ドル、でも、どちらでも良い、と思われるかもしれません。しかし、じつは、為替レートが示す二つの通貨の名前の順番には意味があります。

 為替レートには、初め(一番目)に示される通貨と、その次(二番目)に示される通貨の二つがあります。たとえばドル円の場合、ドルが一番目、円が二番目となります。そして為替レートが示す数値は、一番目の通貨を「1個」渡した時に、二番目の通貨をどれくらい受け取れるかを示します。ドル円=120、というのは、一番目の通貨であるドルが「1個」、つまり1ドルが、二番目の通貨である円で120円と交換される、ことを意味します。

●ドル円=120→1ドル=120円、という意味

2015年4月12日日曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年4月10日)

 4月10日のロンドン市場は円買い優勢の動きとなった。ドル円は、この日の高値となった120円台後半から120円台前半に下落。日経平均先物や米債利回りが動意に欠ける展開となる一方、欧州株は堅調な推移。しかし日銀・中曽副総裁は、一部メディアとのインタビューでCPIが見通しを下振れても需給ギャップやインフレ期待など物価の基調が変化しない限り、追加緩和は不要と発言。一部生保会長も日銀による追加緩和は好ましくないとの認識を示したことも加わり、日銀による追加緩和期待は後退。円買いの動きが強まった。

 ユーロドルは下落基調での推移が続き、1.06ドル台後半から1.057ドル台後半に下落。この日はユーロ圏主要国で注目される経済指標はなかったが、欧州株が堅調に推移し、欧州債利回りはこの日も低下。ギリシャ情勢の先行き不透明感もあってユーロは下落基調で推移した。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年4月10日)

 新興国通貨は対ドルで続落。原油先物価格は下値が堅い動きとなったが、米債利回りが底堅く推移したことで新興国通貨は売り優勢となった。

 INRは対ドルで小幅下落。2月のインド鉱工業生産は前年比+5.0%と市場予想を上回り、3カ月ぶりの高い伸び。消費財生産が同+1.7%と小幅ながら前年越えとなるなど、持ち直し基調が強まった。

 BRLは対ドルで0.6%の下落。4月のブラジルIGP-M(一次速報)は前月比+1.03%と2カ月連続で加速し、昨年3月以来の高い伸び。BRL安の影響で生産財物価の伸びが加速した。

 MXNは対ドルで0.9%の下落。2月のメキシコ鉱工業生産は前年比+1.6%と前月から小幅加速。一方、3月のメキシコ名目賃金は前年比4.4%増と伸び悩みが続いた。

 PENは対ドルで小幅下落。ペルー中銀は市場予想通り政策金利を3.25%で据え置き。同中銀は声明で金利据え置きはPEN相場のボラティリティの上昇を反映したものと指摘。PEN安抑制姿勢を示した。2月のペルー貿易収支は2.8億ドルの赤字と赤字額が市場予想を下回ったが2カ月連続の赤字。輸出は前年比25.2%減と減少基調が続いた。

 CZKは対ドルで0.3%の下落。2月のチェコ鉱工業生産は前年比+4.5%と市場予想通り前月から加速。チェコ景気の拡大継続が示された。

 TRYも対ドルで0.3%の下落。2月のトルコ経常収支は32.0億ドルの赤字と赤字額が市場予想を上振れ。サービス収支黒字が4カ月連続で縮小するなど、トルコの対外収支の改善が一服しつつあることが示された。

 RUBは対ドルで3.0%の下落。USD/RUBはロンドン市場で一時50.2台まで低下したが、NY市場に入ると一転して上昇基調で推移した。2月のロシア貿易収支は136億ドルの黒字と市場予想を上回る好結果。しかしロシア中銀は昨年の資本流出額が従来の1515億ドルから1541億ドルに上方修正されたと発表。今年第1四半期の資本流出額は326億ドルと前期の774億ドルから縮小したもののロシアからの資本流出の継続が嫌気された。