2016年2月6日土曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年2月5日)

 2月5日のロンドン市場は円、ユーロともに膠着感の強い展開となった。ドル円は116円台後半でじり高の動きとなり、取引後半には一時117円ちょうど手前水準まで上昇したが、その後は再び116円台後半に小幅下落。米雇用統計の発表を控え、欧州株、米債利回りともに小動き。ドル円は様子見姿勢が強まった。

 ユーロドルは1.12ドルちょうど手前でもみ合い。取引序盤に発表された12月のドイツ製造業受注は前年比-2.7%と市場予想を上回る落ち込みとなったが、ユーロの反応は限定的。欧州債利回りも小動きとなり、ユーロは膠着感が強まった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年2月5日)

 新興国通貨はアジア通貨が対ドルで小幅上昇したが、他は下落。中南米通貨の下げがやや目立った。

 TWDは対ドルで小幅上昇。1月の台湾CPIは前年比+0.81%と市場予想を上回る伸び。同月同国のWPIも同-4.82%と低下率が2014年12月以来の低水準となった。

 PHPは対ドルで0.2%の上昇。1月のフィリピンCPIは前年比+1.3%と市場予想通り前月から鈍化。コアCPIも同+1.8%と市場予想に反し前月から鈍化した。

 IDRはBloombergによると対ドルで小幅上昇。昨年第4四半期のインドネシアGDPは前年比5.04%増と市場予想を上回る伸び。ただ前期比では1.83%減と3期ぶりのマイナス成長となった。1月のインドネシア外貨準備高は1021.3億ドルと前月から減少した。

 MYRは対ドルで0.3%の上昇。12月のマレーシア貿易収支は79.9億リンギットの黒字と黒字額が市場予想を大きく下回り、5か月ぶりの低水準。輸出が前年比1.4%増と市場予想を下回り、6月以降、最も低い伸びとなった。

 BRLは対ドルで0.4%の下落。1月のブラジルIGP-DIは前年比+11.65%と市場予想を上回り、2008年10月以来の高い伸び。同月同国のIPCAは同+10.71%と、こちらも市場予想を上回り、2003年11月以来の高い伸びとなった。また同月同国のCNI消費者信頼感は98.6と5カ月ぶりの高水準に上昇した。

 CLPは対ドルで1.1%の下落。12月のチリ経済活動指数は前年比+1.5%と市場予想を上回ったが、前月からは鈍化。同月同国の名目賃金は同5.2%増と市場予想を下回り、2013年7月以来の低い伸びに鈍化した。

 MXNは対ドルで0.9%の下落。1月のメキシコ消費者信頼感は92.5と市場予想を上回ったが、前月からは小幅低下した。

 COPは対ドルで0.4%の下落。コロンビア中銀は四半期インフレ報告を公表。同中銀のウリベ総裁は昨年の経常赤字はGDP比6.5%程度、成長率は昨年が3%程度、今年は2.7%になるとのになるとの見方を提示。インフレは今年末に4~5%になるとみているが、年前半は7%を超す可能性があると指摘した。11月のコロンビア経済活動指数は前年比+3.2%と市場予想を上回ったが、前月からは小幅鈍化した。

 HUFは対ドルで0.2%の下落。12月のハンガリー鉱工業生産は前年比+6.9%と市場予想を下振れ。ただ前月に続き高い伸びを確保した。

 RUBは対ドルで0.7%の下落。1月のロシアCPIは前年比+9.8%と市場予想を下回り、2014年11月以来の低水準に鈍化した。

よい週末をお過ごしください。

2016年2月5日金曜日

構造改革を阻害する可能性がある日銀のマイナス金利

日銀は1月29日、マイナス金利付き量的・質的金融緩和(マイナス金利付きQQE)の導入を決定した。ただ、決定からすでに1週間が経ったにもかかわらず、マイナス金利付きQQEの評価が定まっていない。

あくまで印象論でしかないが、業務経験の長いエコノミストほど、マイナス金利付きQQEに対して否定的な見方を表明している。日銀・黒田総裁は、これまでマネタリーベースを拡大することで2%物価上昇目標を達成すると公言してきたが、今回の決定ではマネタリーベースの拡大ペースは年率80兆円で変わらず。一方で、マイナス金利の導入を決定直前まで否定していたにもかかわらず、3つ目の次元としてマイナス金利を導入。とはいえ、マイナス金利が適用されるのは250兆円程度ある当座預金のうちの10~30兆円程度。200兆円は従来通り0.1%の金利が適用されるため、当座預金残高全体でみた場合、日銀から市中銀行には(金額は減少するものの)これまで通り金利が支払われる。日銀の政策意図が不明確という指摘も多い。

日銀は、当座預金のうちゼロ金利が適用されるマクロ加算残高を適宜増加させることで、マイナス金利が適用される政策金利残高を10~30兆円程度に維持する意向を示しているが、黒田総裁はマイナス金利のマイナス幅を広げる可能性もあると発言。ならば、ゼロ金利が適用されるマクロ加算残高を変更しなければいいだけとの指摘もある。

実体経済に対する追加的な効果が期待できないとの声も多い。マイナス金利の導入で円債利回りは8年債までマイナスとなるなど、日本国債のイールドカーブは全体的に下方シフト。これにより市中銀行は日本国債による運用が難しくなるが、たとえイールドカーブが下がり、貸出金利が多少下がったとしても、日本企業の資金需要が高まるとは考えにくい。結果として、市中銀行は貸出を増やすことなく、マイナス金利であっても日本国債での運用を余儀なくされるとの見方が根強い。

ただ、日本国債のイールドカーブが下方シフトしたことで、円買いの動きは抑制されるようになった。日銀がマイナス金利付きQQEを発表した1月29日にドル円は一時121円台後半まで上昇したが、その後は下落基調が続き、本日(2月5日)午後は116円台後半と、日銀が発表する1週間前(1月21日)以来の安値に下落した。これをもって、日銀のマイナス金利付きQQEは効果がなくなったとの指摘も目にするが、ドル円の下げがきつくなったのは1月の米ISM非製造業景況指数の予想外の悪化などでドル売りが進んだ結果。日銀が毎日発表する円の実効レートは、日銀の追加緩和と同水準のまま。仮に今後、再び円買いの動きが強まるようになれば、黒田総裁はマイナス金利の拡大を示唆するなど、円買いの動きにプレッシャーをかけることも十分に考えられる。

日銀のマイナス金利付きQQEについては、市場関係者を中心にあまり評判が良くないが、円高の抑制に貢献したという点も考慮すれば、言われているほど悪いものではないようにも感ずる。ただ、日銀がマイナス金利を導入したことで、日本経済が時間とともに低迷感を強める恐れがある可能性には注意した方がいいだろう。

市場関係者や識者とされる方々が指摘するように、マイナス金利付きQQEは日本の市中銀行の採算性を悪化させるだろう。当座預金による金利収入が減少する一方で、貸出金利は低下。しかし金利低下をカバーするだけの貸出増も期待できなければ、採算性が悪化するのも当然である。

一部大手銀行は、外債や株式といったリスク資産への投資比率を高めることも考えられるが、その他銀行では、そのような対応も難しい。時間とともに、採算性の悪い銀行が淘汰される形で、銀行業界の寡占化が加速する展開が予想される。

寡占化が進んだ銀行業界では、競争の必要性が低下するだろう。この結果、不透明感の強い案件への貸出を躊躇する傾向が強まり、ベンチャー企業や中小零細企業への貸出は、これまで以上に増えにくくなる可能性も高まる。日銀は、貸出の伸び悩みが続くことで、マイナス金利をさらに拡大するかもしれない。しかし、それは銀行の寡占化を進め、ベンチャー企業などへの貸出がさらに停滞する可能性を高める。

アベノミクスが日本経済の再生に資するには構造改革(3本目の矢)を推進することが求められるとの声が根強い。しかし、日銀の金融緩和(1本目の矢)が、3本目の矢を打つ射手を狙撃し続けている可能性に留意する必要があるのかもしれない。

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年2月4日)

 2月4日のロンドン市場はドルが下落。ドル円は118円ちょうど近辺から取引中盤には117円台前半に下落。取引後半は117円台後半に盛り返したが、引けには117円台半ばでの推移となるなど上値の重い展開となった。欧州株は小幅プラス圏での推移が続いたが、米債利回りは短期債中心に低下基調で推移。3月FOMCでの利上げ期待の後退を背景にドル売り優勢の動きが続いた。

 ユーロドルは1.10ドル台後半から1.11ドル台後半へと上昇基調で推移。ECBは月報で欧州経済が個人消費中心に回復が続いていると指摘。ユーロ圏主要国債利回りが上昇基調で推移したこともあり、ユーロドルはユーロ買い・ドル売りの動きとなった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年2月4日)

 新興国通貨は一部中南米通貨を除き対ドルで上昇した。

 THBは対ドルで0.8%の上昇。1月のタイ消費者信頼感は75.5と前月から低下した。

 MXNは対ドルで0.7%の下落。メキシコ中銀は市場予想通り政策金利を3.25%で据え置き。同中銀は声明で消費が同国成長を支えているものの輸出は停滞しており、設備投資は減少していると指摘。短期的なインフレリスクは高まる一方、景気リスクはやや悪化しているとの見方を示した。

 COPは対ドルで1.7%の上昇。12月のコロンビア輸出は前年比32.5%減と15カ月連続の前年割れ。1月の同国PPIは前年比+6.7%と5カ月ぶりの高い伸びとなった。

 CZKは対ドルで0.9%の上昇。12月のチェコ小売売上高は前年比8.7%増と市場予想を上回り、前月と同じ伸びを維持。チェコ中銀は市場予想通りCZKの対ユーロ上限策といった一連の金融政策を現状維持。同中銀は声明でCZKの対ユーロ上限策は来年前半まで続けられる意向を表明。また今回の会合でマイナス金利について議論したことも表明した。

 ZARは対ドルで0.4%の上昇。1月の南アフリカSACCI企業景況感は80.0と過去最低を更新した前月から小幅上昇した。

 RUBは対ドルで小幅上昇。1月29日時点のロシア金・外貨準備高は3713億ドルと前週から増加した。

米大統領選の民主党有力候補、ヒラリー・クリントン前国務長官は、ともにニューヨークを拠点とし、交流のあった共和党候補のドナルド・トランプ氏について「友人だったことはない」とし、大勢の知り合いの1人、だと述べたそうです。私は大勢の知り合いの1人でもかまいません。

2016年2月4日木曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年2月3日)

 2月3日のロンドン市場はドルが軟調に推移した。ドル円は取引前半に119円台後半から120円ちょうどに上昇したが、中盤に伸び悩み、後半は119円台前半に下落。欧州株は下げて始まり、取引前半に持ち直しの兆しを見せたが、取引中盤に下げ幅を広げる動き。取引区半には米債利回りが低下に転じ、ドル円を下押しした。

 ユーロドルは1.09ドル台前半で方向感に欠ける動き。12月のユーロ圏小売売上高は前年比1.4%増と市場予想を小幅下回ったが、前月分は上方修正。欧州債利回りが下げ渋る動きを見せたこともあり、ユーロは下値の堅い動きとなった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年2月3日)

 新興国通貨は対ドルで上昇した。

 THBは対ドルで0.2%の下落。タイ中銀は市場予想通り政策金利を1.50%で据え置き。同中銀は声明で現在の金融政策は緩和的だが、必要に応じて適切な対処を実施する用意ができていると表明。インフレは今年前半にはプラスに転じ、財政支出が景気拡大を支援するとの見方を示した。

 BRLは対ドルで2.3%の上昇。1月のブラジルFIPE・CPIは前月比+1.37%と市場予想通りで、1年ぶりの高い伸び。1月の同国消費価格指数は前年比+31.82%と4カ月ぶりの高い伸びとなった。

 COPは対ドルで0.5%の上昇。コロンビア中銀のカノ政策委員は利上げは必要で回避不能であると発言。インフレは今年央にピークを迎え、その後、目標レンジに収束する方向に推移するとの見方を示した。

 ZARは対ドルで1.4%の上昇。1月の南アフリカ・スタンダード銀行PMIは49.6と市場予想を上回った。

 HUFは対ドルで1.8%の上昇。12月のハンガリー小売売上高は前年比4.5%増と市場予想を下回り、前月分も小幅下方修正された。

 TRYは対ドルで1.2%の上昇。1月のトルコCPIは前年比+9.58%と市場予想を小幅上振れ。コアCPIは同+9.63%と市場予想を上回り、2014年8月以来の高い伸びに加速した。

 RUBは対ドルで3.7%の上昇。2月1までの週のロシアCPIは前週比+0.2%と前週から変わらずだった。

 PLNは対ドルで1.3%の上昇。ポーランド中銀は市場予想通り政策金利を1.50%で据え置き。同中銀は声明で現在の政策金利水準は同国経済を均衡させる水準であると指摘。ポーランド景気は昨年第4四半期に加速したとみられ、コアCPIは景気拡大に伴い緩やかに上昇するとの見方を示した。

イタリアのチーズ製造会社が、パルミジャーノというチーズを担保に債券を売り出し、600万ユーロを調達したそうです。チーズが腐る前に償還されることを祈りましょう。

2016年2月3日水曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年2月2日)

 2月2日のロンドン市場はユーロが底堅く推移する一方、円はじり安の動きとなった。ユーロドルは取引中盤に1.09ドルちょうど近辺から1.09ドル台前半に小幅上昇。後半は1.09ドルちょうど近辺に弱含む場面もあったが、引けにかけては再び1.09ドル台前半に上昇した。1月のドイツ失業者数は2.0万人減と市場予想を上回る減少。12月のユーロ圏PPIは前年比-3.0%と市場予想を上回る落ち込みとなったが、前月からは落ち込み幅が縮小。同月のユーロ圏失業率は10.4%と市場予想に反し前月から小幅改善。ユーロをサポートした。

 ドル円は120円台半ば近辺から120円台後半にじり高の動き。原油先物価格は下落基調で推移し、米債利回りは上値が重く推移。ただ取引序盤に下げた欧州株は、中盤以降、下げ渋り。ドル円は下値の堅い動きとなった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年2月2日)

 新興国通貨は一部東欧通貨を除き対ドルで下落。原油安や欧米株の下落が嫌気された。

 KRWは対ドルで0.6%の下落。1月の韓国CPIは前年比+0.8%と市場予想を下回り、4カ月ぶりの低水準。コアCPIも同+1.7%と市場予想を下回り、韓国のディスインフレ圧力の強さを印象付けた。

 IDRはBloombergによると対ドルで0.4%の下落。1月のインドネシア・ダナレクサ消費者信頼感は98.5と4カ月連続で上昇した。

 INRは対ドルで0.2%の下落。インド中銀は市場予想通りレポレートなど主要3金利を全て据え置き。同中銀は声明で今回は政策金利を据え置いたものの、さらなるインフレ動向のデータを待ちながら緩和姿勢を維持すると説明。2月末に公表される政府予算に期待するとし、成長を下支えし、歳出を制御するような予算になる必要があるとした。また政府の現役職員や元職員を対象とする給与・年金の24%引き上げ計画を政府がどのように実行するかについても、インフレの先行きを見通す上で重要になるとした。

 SGDは対ドルで0.4%の下落。1月のシンガポール購買部景気指数は49.0と市場予想を下回り、3カ月ぶりの低水準に低下した。

 BRLは対ドルで0.7%の下落。12月のブラジル鉱工業生産は前年比-11.9%と市場予想を上回る落ち込み。ブラジル景気の先行き懸念を強めた。

 MXNは対ドルで1.5%の下落。12月のメキシコ海外労働者送金は前年比2.1%減と同年1月以来の前年割れ。1月のメキシコ・マークイット製造業PMIは52.2と前月から小幅低下。同月同国のIMEF製造業指数は51.5と市場予想や前月を上回った。

英イングランド中部で世界で最も過酷とされる「タフガイレース」が行われたそうです。このレースでは、参加者が壁をよじ登り、網の下をくぐり抜け、火を飛び越えるなど、数々の障害をクリアしながら15キロのコースを競うとのこと。私が高校生くらいの時にTV放映された「風雲たけし城」を思い出しました。

2016年2月2日火曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年2月1日)

 2月1日のロンドン市場はドルが対欧州通貨中心にやや軟調な動きとなった。ユーロドルは1.08ドル台半ばを挟んで小動きが続いたが、取引終盤には1.08ドル台後半に小幅上昇。1月のドイツ製造業PMI(確報値)は52.3と速報値から小幅上方修正。ECBのクーレ専務理事は3月理事会で政策姿勢を再検討し、場合によっては考え直すと発言する一方、オーストリアのノボトニー総裁は中国経済の動向が特に懸念されるとしたものの、足元での小幅下落のインフレは年後半には解消されるとの見方を表明。市場はECB理事会に対し過大な期待を持っているが、12月理事会の決定から学ぶべきとも発言し、ECB追加緩和観測を暗に否定したこともユーロを下支えした。

 ポンドも対ドルで底堅く推移した。ポンドドルは1.42ドル台半ばから取引中盤には1.43ドルちょうど近辺に上昇。1月の英製造業PMIが52.9と市場予想を上回り、3カ月ぶりの高水準。指標発表後、ポンドドルは1.42ドル台半ばに急落したが、ポンド売りの動きは続かず。取引終盤は1.42ドル台後半で推移した。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年2月1日)

 新興国通貨は対ドルでマチマチ。原油先物価格の下落でRUB、COPが下げる一方、東欧通貨は堅調な推移となった。

 KRWは対ドルで小幅下落。12月の韓国経常収支は74.6億ドルの黒字と黒字額が前年同月比7.3%増。1月の韓国貿易収支は53.3億ドルの黒字と黒字額が市場予想を下振れ。輸出が前年比18.5%減と市場予想を上回る落ち込みとなったがことが響いた。同月同国の韓国・日経製造業PMIは49.5と再び50割れとなった。

 THBは対ドルで0.4%の上昇。1月のタイCPIは前年比-0.53%と低下幅が市場予想を上回ったが、コアCPIは同+0.59%とほぼ市場予想通りの伸びとなった。

 IDRはBloombergによると対ドルで1.0%の上昇。1月のインドネシア・日経製造業PMIは48.9と2カ月連続で上昇し、2014年10月以来の高水準。1月のインドネシアCPIは前年比+4.14%と前月から加速したが、市場予想を下振れ。コアCPIは同+3.62%と市場予想を下回り、2014年の統計開始以来最低を更新した。

 INRは対ドルで小幅下落。1月のインド・日経製造業PMIは51.1は4カ月ぶりの高水準。12月のインド・インフラ産業8業種指数は前年比+0.9%と前年比プラスに回復したが弱い伸びだった。

 PENは対ドルで0.3%の下落。1月のペルーCPIは前年比+4.61%と市場予想を上回った。

 BRLは対ドルで1.0%の上昇。ブラジル中銀の週次サーベイでは今年末のUSD/BRL見通しが4.35に上方修正。一方、政策金利見通しは14.25%に下方修正された。1月のブラジル・マークイット製造業PMIは47.4と2カ月連続の上昇。12月のブラジルCNI設備稼働率は77.5%と前月から上昇。1月の同国貿易収支は9.23億ドルの黒字と黒字額が市場予想を上振れたが、同月同国の自動車販売は前年比38.8%減と減少傾向が続いた。

 RUBは対ドルで2.3%の下落。1月のロシア・マークイット製造業PMIは49.8と市場予想に反し前月から上昇した。

 TRYは対ドルで0.3%の上昇。1月のトルコ・マークイット製造業PMIは50.9と前月から低下した。

 HUFは対ドルで0.8%の上昇。1月のハンガリー製造業PMIは53.0と50台を回復した。

 PLNは対ドルで1.2%の上昇。1月のポーランド・マークイット製造業PMIは50.9と市場予想を下回り、4カ月ぶりの低水準に低下した。

 CZKは対ドルで0.7%の上昇。1月のチェコ・マークイット製造業PMIは56.9と市場予想を上回り、過去最高を記録した昨年7月に次ぐ高さに上昇した。

 ZARは対ドルで小幅下落。1月の南アフリカ・バークレイズ製造業PMIは43.5と市場予想や前月を下振れ。同月同国のNaamsa自動車販売は前年比6.9%減と市場予想を上回る減少だった。

ローマ法王フランシスコが昨年9月の初の訪米時にフィラデルフィア市内の移動に使った黒い小型車が競売に掛けられ、8.2万ドルで落札されたそうです。私の車も同額でお譲りしたいところですが、もう少し高くなるかもしれませんので、いましばらくお待ちください。

2016年2月1日月曜日

さらなる上昇は期待しにくいマレーシア・リンギット(MYR)

 マレーシア・リンギット(MYR)が先月下旬に大きく上昇した。USD/MYRは年始の4.29台から1月7日には4.44台前半と昨年10月2日以来の高値に上昇(MYR安に下落)。その後は4.40を挟んでの上下動を続けてきたが、1月22日以降はMYRが上昇基調で推移。1月29日(先週末)には一時4.11台前半と昨年10月15日以来の安値に下落(MYR高に上昇)した。

 MYR上昇の背景は原油先物価格の反転だ。NY原油先物価格(WTI)は今年に入り下落基調が続き、1月20日には26.2ドル近辺と2003年5月以来の安値に下落。しかし、サウジアラビアがロシアと原油減産で協議するとの噂が流れると原油先物価格は反転。先週は一時35ドルちょうど近辺まで上昇した。

 マレーシアの対外収支の改善もMYRの下支え材料となっている。11月のマレーシア貿易収支は102.4億リンギットの黒字と、黒字額が市場予想に届かなかったが、過去4カ月中3カ月で100億リンギットを超える高水準。MYR安が進展したことで輸出が昨年6月より前年越え基調を取り戻したほか、輸入の伸び悩みが貿易収支の改善につながっている。

 MYR安が進んでいる割にインフレが抑えられている点もMYRにとってポジティブだ。12月のマレーシアCPIは前年比2.7%と4カ月連続で3%割れ。12月の同国M3は前年比2.7%増と2002年1月以来の低い伸びとなったことも考慮すると、今後もインフレは抑制気味に推移すると思われる。

 ただMYRの上昇余地は限定的だろう。原油安は続く見込みで、マレーシア景気は伸び悩んだまま。マレーシア政府系ファンド1MDBを背景に同国ナジブ首相の政治基盤がさらに脆弱になる恐れもある。

 本日(2月1日)に発表された1月の中国製造業PMIは49.4と市場予想を上回る落ち込み。景気の先行指標とされる新規受注は49.5と再び50割れ。輸出向け新規受注は46.9と16カ月連続の50割れとなった。中国景気の減速は続くとの見方が続く一方で、イランの原油生産の再開やサウジアラビアの減産見送り姿勢などで過剰供給状態は解決しないまま。これで原油先物価格がここからさらに上昇すると期待するのは難しい。

 MYR安が進んだ割にはマレーシア景気は伸び悩んだままである。1月の日経マレーシアPMIは48.6と2カ月連続で上昇したが、10カ月連続の50割れ。マレーシア政府は、2016年会計年度予算の歳出額を当初より3.4%削減すると発表。2016年のGDP成長率見通しを従来の4.0~5.0%から4.0~4.5%に下方修正しており、マレーシア景気の先行き期待は持ちにくい。

 マレーシアの政府系ファンド1MDBを背景とした政治スキャンダルも再び注目を集めそうだ。スイスの検察当局は1月29日、1MDBに関係する複数の国有企業から総額40億ドルが不正に流用された可能性があると発表した。スイス検察は、1MDBに関連する銀行口座がスイスにあることから口座を凍結し、昨年8月から資金洗浄などの疑いで捜査を実施。マレーシア政府の元職員、UAEの現職や元職員らが保有するスイスの銀行口座に1MDB絡みの不透明な資金が送金された事実を突き止めたという。マレーシアのナジブ首相は、真相解明を求めた副首相を更迭するなど自身への批判を封じる姿勢を強めたまま。マレーシアの司法長官が公金流用疑惑に揺れるナジブ首相の関与を否定するなど幕引きを急ぐが、疑惑追及の動きは収まりそうにない。

 先週末に付けたUSD/MYRの安値(4.11台前半)は、昨年4月末の安値から9月末の高値への上昇の38.2%戻し水準。本日(2月1日)は4.17ちょうどまで上昇した後、4.14台前半まで下落したが、先週末の安値が強力なサポートと思われる。仮に先週末の安値を割り込んだとすれば、次の節目は200日移動平均の4.07近辺と考えられる。一方、上値の目途は4.43ちょうど近辺、4.40ちょうど近辺あたりか。原油安が再度強まれば、アジア危機を受けてドルペッグ制を採用した後の最高値である4.48台前半も視野に入る。


2016年1月31日日曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年1月29日)

 1月29日のロンドン市場は円、ユーロともに対ドルで小動きとなった。ドル円は121円ちょうど手前水準での推移。日銀・追加緩和で大きく低下した米債利回りはロンドン市場に入り、反発したが、取引中盤以降は再び低下基調で推移。欧州株も寄り付きに上昇したが、その後は伸び悩み。ドル円も上値の抑えられる動きとなった。

 ユーロドルは取引中盤まで1.09ドルちょうどを挟み膠着感強く推移。12月のドイツ小売売上高は前年比1.5%増と市場予想を下回ると、ユーロは小幅下落したが、その後は持ち直した。取引中盤に発表された1月のユーロ圏CPIは前年比+0.4%と市場予想通りとなったが、コアCPIは同+1.0%と市場予想に反し前月から小幅加速。これを受けてユーロドルは取引後半に1.09ドル台前半に小幅上昇したが、その後は同水準で再び膠着感を強めた。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年1月29日)

 新興国通貨は対ドルでマチマチ。東欧通貨が対ドルで下落する一方、資源国通貨は買い優勢となった。

 MYRは対ドルで1.3%の上昇。12月のマレーシアM3は前年比2.7%増と3カ月連続で鈍化し、2002年1月以来の低い伸び。マレーシア政府は28日、2016年会計年度予算の歳出額を当初より3.4%削減すると発表。2016年のGDP成長率見通しを従来の4.0~5.0%から4.0~4.5%に下方修正した。

 BRLは対ドルで1.8%の上昇。12月のブラジルPPIは前年比+9.46%と2カ月連続の鈍化。12月のブラジル基礎的財政収支は717億レアルの赤字と赤字額が市場予想を上回り、1994年以降の最大を更新した。

 CLPは対ドルで0.2%の下落。チリ中銀は会合議事録(1月6日発表分)を公表。政策金利の据え置きは全会一致。メンバー数名は25bpの利上げを検討し、インフレ目標の達成には緩やかな利上げが必要との認識も示した。12月のチリ小売売上高は前年比1.9%増と市場予想を大きく下振れ。同月同国の鉱工業生産は前年比-3.3%と市場予想を上回る落ち込み。一方、同月同国の失業率は5.8%と市場予想を上回る低下となった。

 MXNは対ドルで1.2%の上昇。昨年第4四半期のメキシコGDPは前年比2.5%増と市場予想を小幅上振れた。

 COPは対ドルで小幅下落。12月のコロンビア失業率は8.6%と前月から大きく上昇。コロンビア中銀は市場予想通り政策金利を25bp引き上げ6.00%にすると発表した。

 ZARは対ドルで1.9%の上昇。12月の南アフリカ民間部門信用は前年比10.28%増と市場予想を上回り、2009年2月以来の高い伸び。12月の南アフリカ貿易収支は82億ランドの黒字と黒字額が市場予想を上回り、4年ぶりの高水準。同月同国の財政収支は326.3億ランドの黒字と黒字額が市場予想を上回り、2004年の統計開始以来最大を更新した。

 HUFは対ドルで0.2%の下落。12月のハンガリーPPIは前年比-1.3%と落ち込み幅が前月から拡大した。

 TRYは対ドルで0.5%の上昇。12月のトルコ貿易収支は61.8億ドルの赤字と赤字額が市場予想を上回った。

 CZKは対ドルで1.0%の下落。12月のチェコM2は前年比6.9%増と4カ月ぶりの低水準に鈍化した。

 RUBは対ドルで1.24%の上昇。ロシア中銀は市場予想通り政策金利を11.00%で据え置き。同中銀は声明で金融引き締めの可能性を否定することはできないと指摘。昨年12月より物価安定のリスクが高まっているとし、原油安が長引けば物価安定リスクがさらに高まる可能性があるとの認識も示した。

 PLNは対ドルで小幅下落。1月のポーランドインフレ予想率は+0.2%と市場予想や前月と同じだった。

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